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(卑劣な)合わせ技、一本

2006-12-20 20:46:10 | Weblog
うまいハナシのトゲ。





貸します詐欺:リストラ生活苦に追い打ち…40代男性自殺(抜粋)

<男性の遺書>
長男には「借金はするな」と書かれていた 

リストラで生活苦に陥った関西の40代男性派遣社員が

この春、

「多重債務を一本化」しようとして

「貸します詐欺」に遭い

自ら命を絶った。

「もう これまでかな……」。

その後、遺族はパソコンに残された文章を読み、

初めて自殺の理由を知った。


<自殺に至るまで> 
男性はリストラされ、

派遣社員として工場を転々。

離婚して一人で公営住宅に住み

「月給が20万円を切る」ようになっても

妻子が住むマンションのローンを

「月11万円払って」いた。

 兄「家族には住まいを残したかったようだ」

5月2日。

山中に止めた車内で、練炭による自殺。

車内に妻子あての遺書、

高校生の長男には
「社会人になって お母(さん)をたすけてやれ 借金はするな」

動機に心当たりのない親族は

遺品のパソコンで

「克明に記された自殺までの経緯」を見つける。

(経緯)
仕送りや生活費が足りず、

男性は

「消費者金融4社に170万円の債務」

を抱えていた。

返済に行き詰まった時

新聞の

「折り込みチラシで超低金利の融資をうたう業者」

を知る。

都知事への貸金業登録番号も書かれている。

電話をかけると

「年5.2%で200万円融資するので、保証金として消費者金融から70万円を借りて送金するように」

これで「月々の返済を6万円から2万円に減らせるはず」だった。

4月28日「送金したのに約束した融資の入金はない」。

業者への電話は突然、通じなくなった。

翌29日「男性は警察署に駆け込んだ」

「なぜそんな言葉を信じたのか。第三者に相談したら、それはおかしいだろうと誰でも言うはずだ」

パソコンの文章は次の言葉で終わっていた。

「私は信じました。誰にも相談しなくても、うまく(債務一本化の)契約が出来たら良いなあと思っていました。もう これまでかな……」


■解説 

貸金業規制法など関連法改正案は衆院を通過

上限金利は09年末までに

「年29.2%から20%に下がる」

ことがほぼ確実となった。

しかし、

非正規雇用者や高齢者ら低所得層にとっては、依然として高い金利だ。


(国民生活センター)
多重債務者が消費者金融から借り入れを始めた理由のトップ 「収入の減少」

→その時の年収は3人に1人が200万円に満たない。


(岩手県消費者信用生活協同組合)
自治体、弁護士会、金融機関と連携した低利ローンを行っている。

ローン利率 年9.25%(上限500万円)

→債務整理などの無料カウンセリング 年5000人


だが、こうした取り組みはまだ一部地域にとどまる。


借金の問題は誰にも相談できない人が多い。

詐欺やヤミ金融はそんな多重債務者の心理につけ込み

自殺にまで追い込んでいる。

政府は内閣官房に

「多重債務者対策本部」

を設ける方針。

公的融資や相談態勢の拡充など

新たな施策を早急に打ち出さなければならない。

毎日新聞 2006年12月2日







今朝のテレビ朝日の特集でもやってた。

その例は、もっと手が込んでいた。






いきなり、その男性のケイタイに電話がかかってきた。

「もっと低利の貸付ができる。借金は一本化した方がいいよ」

その後、

「ブラックリストの名前を消すのに必要で・・・」とか

何かにつけて「3万円」位を振り込ませる。



先に「振り込む」のを怪しいと思いながらも、

「借りたい」気持ちが先にたち、続けてしまった。



もちろんサギ。



他にも

司法書士さんのブログ「債務一本化詐欺」2006年8月 5日 (抜粋)によると
http://konno-jimusho.cocolog-nifty.com/blog/2006/08/post_c5ae.html





自己破産書類作成の依頼者や債務整理(任意整理)の依頼者の話を聞いていて、立て続けに「債務の一本化に騙された」という話が出てきました。

以前から、債務一本化詐欺というのはあったのですが、

このところ相談した方々が連続して、これにやられております。

沈静化してないようです。

手口は

①貸金業者を装い「債務一本化」の広告を出す。

②多重債務者が業者に電話。

③「信用度を知りたいのでA社とB社から借りてきて、当社に振り込んでください。そうすれば審査が通るので300万円を貸します」

④A社とB社から借り入れて、そのお金を振り込むけど、当然お金は融資されない





どうやら、「自殺してしまった方」とほぼ同様で



しかも、



「立て続けに”債務の一本化に騙され”」てる。



警察官の言うように

「なぜそんな言葉を信じたのか。第三者に相談したら、それはおかしいだろうと誰でも言うはずだ」

なんてカンタンな問題じゃない。そこまで「困ってる」ということだ。



ブログにあったように「債務一本化詐欺」は昔から

いろんなパターンがあった。





例えば、紹介屋。




「一本化した方がラクだよ」といって、

「もっと高利で審査が甘い(取立てはキビシー!)金貸しを紹介するだけで

紹介料20%位を分捕るやつもいる。

その場合、彼ら(紹介者と金貸し)は組んでいるので、

100万借りたとすると

封筒に「現金が80万」しか入っていない。

「2割は紹介料だよ」って最初から抜いたカネが手渡される。




実に悪質だ。





大手の(例えば都市銀行系の)金融業者で

「おまとめローン」

なんてのをやってる。

もちろん、ある程度の金利は取られるが、

それこそ「悪質業者」や「闇金」から

借りてるよりはマシだろう。




「安心できる相談所」を作り、「充分に広報」する。

それだけでも、ずっと状況は良くなると思う。

「岩手」みたいに自治体などが中心になって

「低利ローン」の運営までを行うのなら最善だけど、





まずは「正しい情報」をしっかりと知らせる位のコトは

全力でやってもらいたいよね。

「第三者に相談したら」





相談できないのが「借金」なんだから。
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