うまいハナシのトゲ。
貸します詐欺:リストラ生活苦に追い打ち…40代男性自殺(抜粋)
<男性の遺書>
長男には「借金はするな」と書かれていた
リストラで生活苦に陥った関西の40代男性派遣社員が
この春、
「多重債務を一本化」しようとして
「貸します詐欺」に遭い
自ら命を絶った。
「もう これまでかな……」。
その後、遺族はパソコンに残された文章を読み、
初めて自殺の理由を知った。
<自殺に至るまで>
男性はリストラされ、
派遣社員として工場を転々。
離婚して一人で公営住宅に住み
「月給が20万円を切る」ようになっても
妻子が住むマンションのローンを
「月11万円払って」いた。
兄「家族には住まいを残したかったようだ」
5月2日。
山中に止めた車内で、練炭による自殺。
車内に妻子あての遺書、
高校生の長男には
「社会人になって お母(さん)をたすけてやれ 借金はするな」
動機に心当たりのない親族は
遺品のパソコンで
「克明に記された自殺までの経緯」を見つける。
(経緯)
仕送りや生活費が足りず、
男性は
「消費者金融4社に170万円の債務」
を抱えていた。
返済に行き詰まった時
新聞の
「折り込みチラシで超低金利の融資をうたう業者」
を知る。
都知事への貸金業登録番号も書かれている。
電話をかけると
「年5.2%で200万円融資するので、保証金として消費者金融から70万円を借りて送金するように」
これで「月々の返済を6万円から2万円に減らせるはず」だった。
4月28日「送金したのに約束した融資の入金はない」。
業者への電話は突然、通じなくなった。
翌29日「男性は警察署に駆け込んだ」
「なぜそんな言葉を信じたのか。第三者に相談したら、それはおかしいだろうと誰でも言うはずだ」
パソコンの文章は次の言葉で終わっていた。
「私は信じました。誰にも相談しなくても、うまく(債務一本化の)契約が出来たら良いなあと思っていました。もう これまでかな……」
■解説
貸金業規制法など関連法改正案は衆院を通過
上限金利は09年末までに
「年29.2%から20%に下がる」
ことがほぼ確実となった。
しかし、
非正規雇用者や高齢者ら低所得層にとっては、依然として高い金利だ。
(国民生活センター)
多重債務者が消費者金融から借り入れを始めた理由のトップ 「収入の減少」
→その時の年収は3人に1人が200万円に満たない。
(岩手県消費者信用生活協同組合)
自治体、弁護士会、金融機関と連携した低利ローンを行っている。
ローン利率 年9.25%(上限500万円)
→債務整理などの無料カウンセリング 年5000人
だが、こうした取り組みはまだ一部地域にとどまる。
借金の問題は誰にも相談できない人が多い。
詐欺やヤミ金融はそんな多重債務者の心理につけ込み
自殺にまで追い込んでいる。
政府は内閣官房に
「多重債務者対策本部」
を設ける方針。
公的融資や相談態勢の拡充など
新たな施策を早急に打ち出さなければならない。
毎日新聞 2006年12月2日
今朝のテレビ朝日の特集でもやってた。
その例は、もっと手が込んでいた。
いきなり、その男性のケイタイに電話がかかってきた。
「もっと低利の貸付ができる。借金は一本化した方がいいよ」
その後、
「ブラックリストの名前を消すのに必要で・・・」とか
何かにつけて「3万円」位を振り込ませる。
先に「振り込む」のを怪しいと思いながらも、
「借りたい」気持ちが先にたち、続けてしまった。
もちろんサギ。
他にも
司法書士さんのブログ「債務一本化詐欺」2006年8月 5日 (抜粋)によると
http://konno-jimusho.cocolog-nifty.com/blog/2006/08/post_c5ae.html
自己破産書類作成の依頼者や債務整理(任意整理)の依頼者の話を聞いていて、立て続けに「債務の一本化に騙された」という話が出てきました。
以前から、債務一本化詐欺というのはあったのですが、
このところ相談した方々が連続して、これにやられております。
沈静化してないようです。
手口は
①貸金業者を装い「債務一本化」の広告を出す。
②多重債務者が業者に電話。
③「信用度を知りたいのでA社とB社から借りてきて、当社に振り込んでください。そうすれば審査が通るので300万円を貸します」
④A社とB社から借り入れて、そのお金を振り込むけど、当然お金は融資されない
どうやら、「自殺してしまった方」とほぼ同様で
しかも、
「立て続けに”債務の一本化に騙され”」てる。
警察官の言うように
「なぜそんな言葉を信じたのか。第三者に相談したら、それはおかしいだろうと誰でも言うはずだ」
なんてカンタンな問題じゃない。そこまで「困ってる」ということだ。
ブログにあったように「債務一本化詐欺」は昔から
いろんなパターンがあった。
例えば、紹介屋。
「一本化した方がラクだよ」といって、
「もっと高利で審査が甘い(取立てはキビシー!)金貸しを紹介するだけで
紹介料20%位を分捕るやつもいる。
その場合、彼ら(紹介者と金貸し)は組んでいるので、
100万借りたとすると
封筒に「現金が80万」しか入っていない。
「2割は紹介料だよ」って最初から抜いたカネが手渡される。
実に悪質だ。
大手の(例えば都市銀行系の)金融業者で
「おまとめローン」
なんてのをやってる。
もちろん、ある程度の金利は取られるが、
それこそ「悪質業者」や「闇金」から
借りてるよりはマシだろう。
「安心できる相談所」を作り、「充分に広報」する。
それだけでも、ずっと状況は良くなると思う。
「岩手」みたいに自治体などが中心になって
「低利ローン」の運営までを行うのなら最善だけど、
まずは「正しい情報」をしっかりと知らせる位のコトは
全力でやってもらいたいよね。
「第三者に相談したら」
相談できないのが「借金」なんだから。
貸します詐欺:リストラ生活苦に追い打ち…40代男性自殺(抜粋)
<男性の遺書>
長男には「借金はするな」と書かれていた
リストラで生活苦に陥った関西の40代男性派遣社員が
この春、
「多重債務を一本化」しようとして
「貸します詐欺」に遭い
自ら命を絶った。
「もう これまでかな……」。
その後、遺族はパソコンに残された文章を読み、
初めて自殺の理由を知った。
<自殺に至るまで>
男性はリストラされ、
派遣社員として工場を転々。
離婚して一人で公営住宅に住み
「月給が20万円を切る」ようになっても
妻子が住むマンションのローンを
「月11万円払って」いた。
兄「家族には住まいを残したかったようだ」
5月2日。
山中に止めた車内で、練炭による自殺。
車内に妻子あての遺書、
高校生の長男には
「社会人になって お母(さん)をたすけてやれ 借金はするな」
動機に心当たりのない親族は
遺品のパソコンで
「克明に記された自殺までの経緯」を見つける。
(経緯)
仕送りや生活費が足りず、
男性は
「消費者金融4社に170万円の債務」
を抱えていた。
返済に行き詰まった時
新聞の
「折り込みチラシで超低金利の融資をうたう業者」
を知る。
都知事への貸金業登録番号も書かれている。
電話をかけると
「年5.2%で200万円融資するので、保証金として消費者金融から70万円を借りて送金するように」
これで「月々の返済を6万円から2万円に減らせるはず」だった。
4月28日「送金したのに約束した融資の入金はない」。
業者への電話は突然、通じなくなった。
翌29日「男性は警察署に駆け込んだ」
「なぜそんな言葉を信じたのか。第三者に相談したら、それはおかしいだろうと誰でも言うはずだ」
パソコンの文章は次の言葉で終わっていた。
「私は信じました。誰にも相談しなくても、うまく(債務一本化の)契約が出来たら良いなあと思っていました。もう これまでかな……」
■解説
貸金業規制法など関連法改正案は衆院を通過
上限金利は09年末までに
「年29.2%から20%に下がる」
ことがほぼ確実となった。
しかし、
非正規雇用者や高齢者ら低所得層にとっては、依然として高い金利だ。
(国民生活センター)
多重債務者が消費者金融から借り入れを始めた理由のトップ 「収入の減少」
→その時の年収は3人に1人が200万円に満たない。
(岩手県消費者信用生活協同組合)
自治体、弁護士会、金融機関と連携した低利ローンを行っている。
ローン利率 年9.25%(上限500万円)
→債務整理などの無料カウンセリング 年5000人
だが、こうした取り組みはまだ一部地域にとどまる。
借金の問題は誰にも相談できない人が多い。
詐欺やヤミ金融はそんな多重債務者の心理につけ込み
自殺にまで追い込んでいる。
政府は内閣官房に
「多重債務者対策本部」
を設ける方針。
公的融資や相談態勢の拡充など
新たな施策を早急に打ち出さなければならない。
毎日新聞 2006年12月2日
今朝のテレビ朝日の特集でもやってた。
その例は、もっと手が込んでいた。
いきなり、その男性のケイタイに電話がかかってきた。
「もっと低利の貸付ができる。借金は一本化した方がいいよ」
その後、
「ブラックリストの名前を消すのに必要で・・・」とか
何かにつけて「3万円」位を振り込ませる。
先に「振り込む」のを怪しいと思いながらも、
「借りたい」気持ちが先にたち、続けてしまった。
もちろんサギ。
他にも
司法書士さんのブログ「債務一本化詐欺」2006年8月 5日 (抜粋)によると
http://konno-jimusho.cocolog-nifty.com/blog/2006/08/post_c5ae.html
自己破産書類作成の依頼者や債務整理(任意整理)の依頼者の話を聞いていて、立て続けに「債務の一本化に騙された」という話が出てきました。
以前から、債務一本化詐欺というのはあったのですが、
このところ相談した方々が連続して、これにやられております。
沈静化してないようです。
手口は
①貸金業者を装い「債務一本化」の広告を出す。
②多重債務者が業者に電話。
③「信用度を知りたいのでA社とB社から借りてきて、当社に振り込んでください。そうすれば審査が通るので300万円を貸します」
④A社とB社から借り入れて、そのお金を振り込むけど、当然お金は融資されない
どうやら、「自殺してしまった方」とほぼ同様で
しかも、
「立て続けに”債務の一本化に騙され”」てる。
警察官の言うように
「なぜそんな言葉を信じたのか。第三者に相談したら、それはおかしいだろうと誰でも言うはずだ」
なんてカンタンな問題じゃない。そこまで「困ってる」ということだ。
ブログにあったように「債務一本化詐欺」は昔から
いろんなパターンがあった。
例えば、紹介屋。
「一本化した方がラクだよ」といって、
「もっと高利で審査が甘い(取立てはキビシー!)金貸しを紹介するだけで
紹介料20%位を分捕るやつもいる。
その場合、彼ら(紹介者と金貸し)は組んでいるので、
100万借りたとすると
封筒に「現金が80万」しか入っていない。
「2割は紹介料だよ」って最初から抜いたカネが手渡される。
実に悪質だ。
大手の(例えば都市銀行系の)金融業者で
「おまとめローン」
なんてのをやってる。
もちろん、ある程度の金利は取られるが、
それこそ「悪質業者」や「闇金」から
借りてるよりはマシだろう。
「安心できる相談所」を作り、「充分に広報」する。
それだけでも、ずっと状況は良くなると思う。
「岩手」みたいに自治体などが中心になって
「低利ローン」の運営までを行うのなら最善だけど、
まずは「正しい情報」をしっかりと知らせる位のコトは
全力でやってもらいたいよね。
「第三者に相談したら」
相談できないのが「借金」なんだから。