夏の日の思い出

親父が亡くなってから今年で4度目のお盆。
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オレが親父から影響を受けたモノに『釣り』という趣味がある。
子供の頃の写真などを見ると小学校に入学する以前からオレを釣りに連れて行ってくれていたようだ。
記憶に残ってるのは小学2年生前後からだけど。

親父は川釣り派で鮒(フナ)を釣るのが好きだった。
へらブナではなく普通に川にいるマブナ・・よく行ったのは若林区の深沼あたりの堀だったと思う。
すごく長い釣竿を軽々と操り仕掛けを対岸近くのポイントに静かに着水させる親父の姿は今でも心に焼き付いている。

その後中学生になった頃からオレはまったく釣りをしなくなった。
そういえばしばらくは一人で釣りに行っていた親父もだんだんと行くことが少なくなってオレが高校生の頃にはまったく釣りをしなくなった。

その後オレは30代になった頃から会社の同僚らの影響でまた釣りを始めた。
最初は川で鯉釣り・・やがて海でのルアーフッシングへ。
10年ほど前、親父とも昔なつかしいフナ釣りに2度ほど行った・・・あの頃親父がすごく見えたのはたぶんオレが子供のせいと思っていたが・・しなやかな竿さばきの親父は力まかせに仕掛けを投げるオレよりはるかにキレイな釣りだった。

いつも20センチくらいのフナばかり釣ってる親父に対して80センチを超えるような鯉やシーバス(スズキ)を釣って抜いた気になっていたけど『釣り人としての粋さ』では全然親父の足元におよばなかった。

なんというか良い釣り人というのはその釣り場の風景に同化して見える気がする。
単にファションとかじゃなくその人から出ている雰囲気。
自然との一体感というか溶け込んでいる感じ。


この季節に釣りに行く時川辺の道を通ると・・川辺で涼しい風に吹かれうまそうにタバコを吸いながら静かに川面に浮かぶウキの動きを注視している親父の姿が目に浮かんでくる。
オレの心の中の忘れられない夏の風景のひとつだ。


写真は北上町の大河・追波川・・親父と釣りをしたあの小さな川は今頃どうなっているかな?
いや・・親父の思い出と一緒に心の中に流れていればそれでよしか。


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