一郷一会・関東周辺100名湯プロジェクト

一郷一会が威信をかけて ^^: 選定。センター系、スパ銭・・・ お湯さえよければどこでもOK! 料金上限1,200円也。

84.越後湯沢温泉 「山の湯」

2005-06-16 23:46:56 | 新潟
古くからある湯治場として川端康成も浸かったといわれている(湯沢町観光協会のパンフより)。
急坂の途中にある、駐車場は8台分くらい、積雪時は坂の下の旅館駐車場が臨時駐車場として開放される。
住所 新潟県南魚沼郡湯沢町湯沢930    ※ 料金大人300円/小人140円
TEL 025-784-2246   営業時間 AM 6:00-PM 10:00(最終受付時刻PM9:30)
定休日 火曜日(祝日・年末年始・お盆期間の場合、後日振り替え)
(なお、地元のご常連の方々はAM6時前でも(*^^)vパスで入浴されていると
か・・・???)


平成17年10月1日より入浴料が変更されました。
入浴料大人400円(300円)、子供200円(140円)。( )内は旧料金。
要するに、値上げということになるのですが、大きな違いは会員料金です。
湯沢町住民と地元にマンション等を所有している人が会員資格者になれる
そうですが、ここ山の湯の会員料金はロハだったそうです。
(只の字をカタカナに分けるとロ・ハになるので、只=ロハ、古くて御免<m(__)m>)
今まで只だったのが1回券で250円、ロハと250円の差は大きいでしょうね。
会員は年間券2万円(70才以上1万円)で、共同浴場5湯のどこでも入り放題
(駒子の湯、山の湯、岩の湯、宿場の湯、街道の湯)。
地元では、山の湯だけが只だったので、有料の共同浴場がある地区から山の湯の
無料への風当たりが強く、只か2万円かの騒動は悪しき平等(?)に軍配が上がった
訳ですが、会員料金は共同浴場のどこでも250円なのに、観光客は400円~
600円、山の湯が400円に値上げされたのは只から有料にされた地区住民への
なぐさめにされた気がする(?_?)。スキー客で潤うので、温泉客は二の次?
100円に驕り、100円に見くびられ、100円で心の内を探られる。

山の湯へ往復するのに1万円以上の交通費を掛けて行くのだから100円が惜しい
のではありません、湯沢温泉の看板が100円に泣く訳です。
(※の注釈は平成17年10月1日追記)


冬場の関越を新潟方面へ走行する場合は夜討朝駆けが常識。
人並みの時間を避けて朝6時頃のスタートでも、首都圏を抜ける時間としては、お話にならない。
夜中の2時3時の環八は練馬インターへ向かう横浜ナンバーの車と、首都圏を抜けるトラックが車列をなす。
その時間帯にしても環八はどこかで詰まっている、工事渋滞である。
だが、関越に乗ればしめたもの、眠たい目をコスリツツ目的地付近のPAまで行き仮眠する。
朝方、渋滞10数キロの交通情報を小耳に流しつつ、目的地近くで余裕の一服。
湯沢は津南・松之山・野沢への玄関口でもあるので、高速から一般道ドライブモードに切り替える前の心と身体のリフレッシュに、早朝から営業している、「山の湯」はとても有り難い存在である。
ご常連が出勤前にぞろぞろといらっしゃる、ここのお湯で身体を目覚めさせていくのでしょうか?
朝風呂がとても気持ち良い掛け流しの贅沢な温泉、朝一がベストである。

単純硫黄温泉(低張性アルカリ性高温泉) 泉温43,4℃の湯元源泉 pH=9.6
成分総計383,6mg╱㎏ Na=97.4(92.17) 陽イオン計104.8  4.60mval
Cl=101.7(50.44) SO4=64.7(23.73) HCO3=45.8(13.18)
陰イオン計235.5  5.69mval   総硫黄3.4mg╱㎏
H2SiO3=43.3   mg╱㎏(mval%)

単純温泉(低張性弱アルカリ性高温泉)  泉温45.7℃の諏訪源泉 (pH=記載なし)
成分総計835.6mg╱㎏
Na=220.0(74.33) Ca=65.0(25.20) 陽イオン計285.9  12.89mval
Cl=356.0(77.74) SO4=104.0(16.72) HCO3=40.0(5.09)
陰イオン計501.6  12.91mval
H2SiO3=31.9   mg╱㎏(mval%)

脱衣所には湯元源泉の成分分析表、休憩所付近に諏訪源泉の分析表。
湯口では、1本のパイプからザコザコ源泉が投入されている、おそらく湯元源泉。
所謂硫黄の香りと申しますか(硫黄は無臭だそうですが)、まあ、ほのかな硫化水素臭という
ことになりますか、薄めの成分総計とのバランスの妙が楽しい。

越後湯沢温泉については以下のHPがとても参考になります。
湯沢温泉総合案内所 http://www.yuzawaonsen.gr.jp/index.html

湯沢といえば、
「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。夜の底が白くなった。信号所に汽車が止まった。
向側の座席から娘が立って来て、島村の前のガラス窓を落した。雪の冷気が流れこんだ。娘は
窓いっぱいに乗り出して、遠くへ叫ぶように、「駅長さあん、駅長さあん。」明りをさげてゆっくり雪を踏んで来た男は、襟巻で鼻の上まで包み、耳に帽子の毛皮を垂れていた。もうそんな寒さかと島村は外を眺めると、鉄道の官舎らしいバラックが山裾に寒々と散らばっているだけで、雪の色はそこまで行かぬうちに闇に呑まれていた。」

で、ここ「山の湯」も登場する訳です。
「雪を積らせぬためであろう、湯槽から溢れる湯を俄づくりの溝で宿の壁沿いにめぐらせてあるが、玄関先では浅い泉水のように拡がっていた。黒く逞しい秋田犬がそこの踏石に乗って、長いこと湯を舐めていた。物置から出して来たらしい、客用のスキイが干し並べてある、そのほのかな徴の匂いは、湯気で甘くなって、杉の枝から共同湯の屋根に落ちる雪の塊も、温かいもののように形が崩れた。」

まだ若かりし頃、東海道線の丹那トンネルをはじめて鈍行で通過した時に、トンネルのあまりの長さに感動して涙があふれたことがあった。あの頃に戻りたいなどという感傷すら憶えない歳になり、共同湯の温かさに感動する自分がいる。なんちゃって!!
文責 なまずのホイホイ

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