一郷一会・関東周辺100名湯プロジェクト

一郷一会が威信をかけて ^^: 選定。センター系、スパ銭・・・ お湯さえよければどこでもOK! 料金上限1,200円也。

40.四万温泉(新湯) 「河原の湯」

2009-02-19 18:40:30 | 群馬
 何故か四万を訪れるのはいつも寒い時期だ。
 だからというわけでは無いのだろうが、国道を外れて狭い温泉街に入ると肩を寄せ合うように並ぶ旅館や湯治宿が冬の凍てついた灰色空になんとももの寂しいような雰囲気を漂わせている。

 道の先はダム湖へと繋がり、およそどん詰まり。
 湯けむり漂わせるこの温泉地は、四万川の下流より山口、新湯、ゆずりは、日向見といった全てを合わせて四万温泉と称する。
 その昔、大江山の鬼退治で知られる四天王のひとり碓井貞光ゆかりの伝説なども伝わり、四万もの病を癒す力を持つと言う。

 公営の四万清流の湯とこしきの湯という日帰り温泉もあるが、このほか四万温泉には河原の湯、御夢想の湯、上の湯、山口露天風呂といった無料の共同浴場が観光客にも開放されている。
 これら共同浴場は当然清掃・改修といった費用がかかっているわけだから、本来タダで入れるというのは正しくない。
 有料の温泉以上に感謝の気持ちを忘れず利用させていただくべきだろう。

 さて、今回紹介するのは共同浴場の河原の湯。
 四万温泉の中心部でもある新湯地区のちょうど新湯川と日向見川が合流して四万川となるY字の辺り、四万グランドホテルから見下ろすような萩橋のたもとに建っている。
 石でできた円柱形のような一風変わった建造物で、階段を降りて入るようになっている。

 いかにも共同浴場らしく外に付けられた戸がもう男女別の入り口で、その重いドアを引くと、狭い脱衣所がありもうすぐに浴室だ。

 河原の湯はいつ行ってもまるでミストサウナのように薄暗く煙っている。
 洞窟の中のような籠った印象がある。
 石の浴槽の一番奥に湯口があり、白い析出物がこびりつくように固まっている。
 先に入っていた女性がもくもくと髪を洗っていた。
 もう一人は湯船の中で縁に腕をかけたまま石になったように動かない。
 邪魔にならないよう反対側から湯船に入ってみた。
 お湯の流れる音だけがこだましている。

 河原の湯は熱い。
 じんじんするほど熱く、熱い湯に耐性のあるある私でなかったら足先を入れて引っ込めるところだ。
 磨いた金属の臭いは、もう目の前で磨いたか削ったかというくらいはっきりと感じられる。
 錆びた臭いは正直苦手だが、磨いた臭いは好き。
 この河原の湯の金属臭は、湯上りもずっと続く。
 さきほど寄った同じく四万の共同浴場である上の湯で自分の中の何かが溶け出していくような気がしたが、ここでは肌を通して浸みこんでくるようなくるような感じ。
 すっきりと、でも硬く透明なお湯が河原の湯。
 四万温泉の共同浴場のお湯は、兄弟のように似ているところもあり、兄弟のように似ていないところもある。

 四万温泉のお湯はとても温まる。
 湯上り、外に出ると冷たい風がさっと額の汗を乾かした。
 階段を上り振り返ると冬の四万川の速い流れが見えた。

 ときおり空からちらつく雪は、夜半には本格的な降りとなり、翌朝は河原の湯の屋根も川も温泉街の道も全て白く染めた。


※参考

【公共の日帰り温泉】
・四万清流の湯(四万清流の湯のレポート)
・こしきの湯
【共同浴場(外湯)】
・御夢想の湯(御夢想の湯のレポート及び過去の100湯御夢想の湯)
・河原の湯(河原の湯のレポート)
・上の湯
・山口露天風呂(山口露天風呂のレポート)
【このほかの四万温泉お勧め】
・積善館(河原の湯よりゆったり入りたいなら)
・中生館(100名湯候補だったが2009年1月現在日帰り受付休止中)

文・画像 よしか@子連れ温泉ガイド地熱愛好会

44.駒寄温泉 「湯の道 利久」

2008-06-20 23:12:14 | 群馬
 湯の道「利久」は、2006年4月オープンの比較的新しい施設で、駐車場が
300台収容といった、郊外型のスーパー銭湯であります。
 オープンしたての頃は、それほど混雑ではなかったが、最近では休日となれば
巨大駐車場が満車になるほどの賑わいで、この周辺の温泉施設では1番の人気ぶり
です。

群馬県の吉岡町にあるここ利久は、最近出来た吉岡バイパス沿いにあり、郊外型の
ショピング店舗が立ち並ぶ場所にあり、温泉マークでもなければ、新しい店舗と
間違えられるほどで温泉施設としては、新しい形態なのかもしれない。

 最近の前橋、渋川周辺の温泉施設は、官民そろって日帰り入浴施設が沢山あり
異常なくらい過当競争がくり広がれていて、ちょっとでも湯使いが悪ければ、
見向きもされず、日帰り施設の料金や掛け流し湯率などは、全国でも屈折のレベル
の高さであろう。

温泉は、ナトリウムー塩化物・炭酸水素塩泉で関東平野によくある温泉の泉質で
特別見るべきものはない。どちらかというとモール泉で、泡付もみられるが
まあよくあるタイプなものである。
特徴といえばゆったり感がありお湯の鮮度が高く、とくに露天風呂奥の小さい
湯船はとくに素晴らしく、以前はここのお湯は源泉をなにも手を加えなかったため
激温な湯だったが、最近では熱交換で供給され鮮度感と相成って入り心地は
以前にまして良くなった。

最近では、首都圏の温泉施設をよく利用するのだが、群馬に帰って、ここの湯に入る
とやはりラベルが違いすぎる(笑)と考えてしまう。
このプログは関東平野を中心に成り立っている。その関東の温泉の集大成的な
このような良泉は、入浴すべきだろう。
また新しい温泉への扉が、開け放たれることになる。良い湯は沢山入ることで
更に良い湯が解り、温泉への憧れが強まることだと思う。

源泉名 駒寄温泉 利久の湯
ナトリウム塩化物・炭酸水素塩温泉 泉温51.3℃ PH7.61 成分総量2,37g/kg
Na=700 K=15.9 Mg=6.7 Ca=35.7 Fe2=2.3 Cl=634 SO4=1.5 HCO3=878 CO3=1.3
Br=2.8 メタケイ=53.6 メタホウ=27.2 CO2=4.4

文/画像 ガメラちゃん@takayama

42.霧積温泉 「金湯館」

2005-10-23 00:40:38 | 群馬
碓氷峠を境にして、信州側と上州側では景色が一変する。
信州側の開豁な高原風景に対して、上州側は深い渓谷に岩峰がそびえ、南画を想わせる山渓の世界だ。そんな山深い霧積川の上流にこの名湯はある。
”霧積(きりづみ)”とはいい名前だ。実際、このあたりには深い霧がしずかに降り積んでいくような、ある種幽邃な空気が流れている。

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母さん、僕のあの帽子、どうしたんでせうね?
ええ、夏、碓氷から霧積へゆくみちで、
谷底へ落としたあの麦わら帽子ですよ。
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西条八十の”帽子”を冒頭に措き、一世を風靡した『人間の証明』でも、”霧積”という舞台が、ずいぶんとイマジネーションを駆り立てていたように思う。

ここは、明治中期には避暑地としてそうとうに賑わったそうだが、明治26年の信越本線開通により客足は次第に軽井沢に移り、明治43年には未曾有の山津波にみまわれ一帯が壊滅して、湯宿2軒を残すのみとなった今日では、往時の栄華をしのぶよすがもない。

「金湯館」は最奥にある湯宿でハイカーの利用も多い。付近は春の新緑、秋の紅葉がすばらしいところだ。
林道経由で車でのアプローチもできるが、手前の「きりづみ館」前のPに駐車して歩道を歩いていくことをおすすめする。やや登りのきつい道だが、20分もあれば到着する。

沢筋に面して建つ明治16年築の総ケヤキ造りの旧館は、手前に水車を配した堂々たる佇まい。玄関前には一軒宿お約束の温泉犬がうずくまっている。元気な大女将が切り盛りし、若い四代目夫婦とてきぱきとした若い衆がしっかりと支えている、居ごこちのよさそうな宿とみた。

廊下の奥の男女別の浴室は、タイル貼5~6人(男湯)の浴槽がひとつとシンプルなもの。
浴槽の大きさのわりに潤沢な量の源泉がそそぎ込まれているので、お湯の鮮度感がすこぶる高い。当然のように全量オーバーフローのかけ流しだ。

ややぬるめで無色透明の澄んだお湯だが、湯口付近は気泡で白濁し、かなりの量のアワつきがある。ふつうのアワつき湯は毛先につくことが多いが、ここの気泡はとても肌理がこまかく肌に直接つくので、浸かっているうちに肌が白味をおびてくる面白いものだ。

純度の高い石膏泉を裏づけるように、ほこほことした石膏味と石膏臭+甘いイオウ臭+微ミシン油臭の絶妙な温泉臭が香り立つ。アワつきのぬるぬるがきわ立っているのでヌルすべ湯に思えるが、本質は石膏泉系のキシキシの強いお湯だと思う。浸かるほどによさがにじみ出てくるような滋味あふれるお湯だ。
位置的には西毛ながら、重曹食塩泉系のお湯が多い西毛のお湯ではなく、むしろ北毛の流れの硫酸塩泉系といえる。諏訪峡、川古などとともに上州を代表する石膏泉だ。

すばらしい環境にすばらしいお湯、細く長い山道のドライブを決して後悔させない一湯である。

<霧積温泉 入之湯>
Ca-硫酸塩泉 40℃、300L/min、成分総計=1822.14mg/kg、Na^+=54.00mg/kg (8.95mval%)、Ca^2+=476 (90.60)、Cl^-=45.46 (4.83)、SO_4^2-=1181 (92.72) <S58.7.11分析>

「金湯館」のレポはこちら。(関東周辺立ち寄り温泉みしゅらん「特集クチコミ情報」)(ちと古いですが・・・。なお、これを書くにあたって再訪しましたが、お湯のイメージはほとんど変わっていませんでした。)

文・画像 別働隊@うつぼ

37.万座温泉 「豊国館」

2005-10-17 23:36:34 | 群馬
 万座温泉は、群馬県と長野県の県境に位置しており、上信越国立公園のほぼ中心に位置しており、万座温泉は国立公園の真っ只中です。廻りの景色は素晴らしく、春夏秋冬何時の季節に訪れていても、心動かせる大自然がある。

 冬は、雪氷の世界があり万座山山頂に代表される樹氷があり、その寒さは本州のなかでも特に厳しく、かつ美しい景色は息を呑むほどです。春の新緑や秋の紅葉の時期もよく、雄大な万座の風景とマッチしていて、この時期が好きな方も多いだろう。万座は標高1800mでおそらく温泉郷として(一軒宿はあるが)は日本最高峰の場所にある、それに伴い避暑としての万座温泉は別天地なので、木陰で涼みたい。

 万座温泉の歴史は幕末の時代からという、ここ富国館(ホウコクカン)は万座温泉のなかで3番目に古い宿である。今のように道路が発達していない時代は、群馬県の温泉ではあるが、長野県の須坂市から、山田温泉を抜けて万座峠越えで万座の地に湯治客が訪れた。当然徒歩で訪れたのだから、困難な道のりであったのに違いない。そのような歴史から、長野の温泉の雰囲気の温泉ではないかとふと思う。
 私は群馬の温泉地を数多く訪れているのだが、近くの草津温泉にしろ伊香保温泉にしろ群馬気質なのか、どちらかというとこせこせしている雰囲気があるが、万座温泉はおおらかさを持っているのが信州温泉らしさを感じるのはその理由かもしれない。

 温泉は、硫黄泉である、ここの豊国館のお湯も硫黄成分(H2S)が120mg/kgを超える硫黄泉とういと2mg/kg以上からなので、その60倍の硫黄濃度である。ちなみに奥万座温泉は100倍以上)これは、日本有数なる硫黄含有量の多い温泉である。主温泉成分は、Na-SO4の芒硝泉が主体であるが、こちらはマグネシウム成分もかなりあるので正苦味泉の要素もある。

 豊国館は内湯が男女別の2つ、女性用の露天風呂が1つ、そして混浴の露天風呂が1つでその混浴風呂の大きさは50人位は入浴出来るかもしれない大きさである。お湯の色は露天風呂は、乳白色しており、内湯も露天風呂程でないが薄い白色である。明らかに、露天風呂より内湯の方が鮮度感があり、匂いも内湯がクリーミーな硫黄臭であるが、酸化の多い露天風呂はこげ硫黄臭となり、風呂の大きさでこれほど匂いの違いがあるのも面白い。

 さて露天風呂と内湯はどちらがよいかと、これまた人によって評価がわかれるところで、この100名湯プログで再三かいているとおり、鮮度感の高い湯がよい湯という方向であるが、お湯が劣化(酸化)しているお湯も硫黄泉ならではの格別な味わいがある。お湯がやわらかくなるといった浴感が増す効果がある。

 しかし万座温泉のお湯は他の酸性泉と比べ、非常に穏やかなお湯であり、意外と刺激することが少ない、個人的感想ではあるが、メタケイ酸成分の多さにその要因が含まれているのかもしれない。万座温泉は景色、温泉の質全てに我々を満たしてくれる。一番好きな温泉はと聞くと万座温泉という温泉ファンも多い。確かにうなずけるものが万座温泉にはある。私は今回、万座の湯に浸かりちょっと放心状態になったほどです。それほどよい湯なのであります。
 
源泉名 記入漏れ 泉温75.8℃ PH2.04 酸性・含硫黄ーナトリウムー硫酸塩泉(硫化水素型) 平成10年10月分析
Na=105 K=45.5 Mg=44.4 Ca=41.1 F(Ⅱ)=6.17 Mn=4.05 Al=13.7 H=9.1
F=1.1 Cl=151 SO4=784 HSO4=132 H2S=120 メタケイ=155 メタホウ=14.9 H2SO4=1.68
成分総量1.63g/kg
文/画像 ガメラちゃん@takayama

33.湯宿温泉 「共同浴場」

2005-10-02 00:32:36 | 群馬
湯宿温泉は、古くからの三国街道沿いに佇む8軒の宿と4軒の共同湯がある1300年の歴史の長い温泉郷であります。現在でも国道17号線が湯宿温泉の脇を通り、名前を知っている方も多いと思う。しかしながらその温泉に入浴したかたといえば、なかなかいないと思われる程静かな佇まいである。
 通りの多い国道より、1本温泉街の道を歩くとその光景が一遍する、石畳の道や人の幅で通行する大通りの広さとも相成って、車で通行するのがはばかれるように、歩きたくなる道である。
 昔の多くの旅人が投宿したのであろうか、小さな街なのに多くの商店が軒をつなれていて、街道の面影を現代に色濃く残している情景に郷愁を覚える。

 湯宿温泉は、赤谷ダムの影響で、温泉地そのものが移転した、猿が京温泉と違い赤谷川の谷間で、大規模な開発が行われなかったためか小中規模の旅館が多い、そのためお湯の分量が旅館の身の丈にあった量が確保され、共同浴場だけでなく湯宿温泉の旅館のお風呂も鮮度感もありお勧めでき、比較的低料金のお宿も多く、湯治客でに結構ぎわっている。

 湯宿温泉の共同浴場は、この小規模な温泉郷には珍しく、4軒の共同浴場があり一番大きな「窪湯」そして「小滝湯」「竹の湯」「松の湯」がありますが外来用として「窪湯」と「小滝湯」が開放されているが、管理人の方曰く、ここ湯宿温泉も一部の心無い入浴客のために地元のかたが迷惑しているという、閉鎖される可能性もあるのでここの温泉に限らず、共同浴場のルールを見につけて入浴したい。

 湯宿温泉は、これまで数多くの入浴してきたが、土曜日ということもあって、小滝湯に入浴する、窪湯の半分位の、5から6人くらい狭い浴場で、50℃位の源泉が少し絞り気味で掛け流しで投入されており、今日1番風呂なので、やや熱い湯であった。湯は、表面が熱く下にしたがって、温くなるので十分な湯もみを行うと、適温になることがある。(それでもダメなら加水するが)
 準備体操も兼ねて10分位の湯もみで、大分適温になってきたので、入浴する。

 硫酸塩泉らしくちょっと屈折率の高いお湯に入ると、香りが漂う、石膏臭交じりの芒硝泉の香りであり、温泉らしさが感じられる香りである。味は、薄い塩味が感じられる石膏味で、硫酸塩マニアには堪らないものであり、その温泉の濃さに益々期待が高まる。硫酸塩泉系は、炭酸水素塩系に比べ、無色的なものが多いが、その温泉には計り知れないパワーを感じる。入浴中より入浴後に汗が止まらないといった現象が度々起こる。特に芒硝泉系のお湯はそれがよりいっそう増す。
 そのお湯を求めて、私は日本各地の温泉に行くといっても過言ではない。

 さて横道にそれてしまったが、ここ湯宿温泉は残念ながら、露天風呂が少ない、ここの100名湯ブログもお湯のよさなら、他は問わないと潔さ的なものを感じる。ここの湯宿温泉そのものに、お湯さえよければ的なものを感じる。是非、温泉のお湯だけのよさがどれだけよいかが解っていただきたい。

源泉名 窪湯(湯宿温泉) ナトリウム・カルシウム-硫酸塩泉 泉温 59.1℃ PH8.0
Na=227 K=4.6 Mg=0.5 Ca=156 Al=0.2 F=4.1 Cl=120 SO4=693 HCO3=20.4 メタケイ=60.6 メタホウ=6.1 成分総量 1.31g/Kg 平成5年8月分析

文/画 ガメラちゃん@takayama 

32.法師温泉 「長壽館」

2005-09-10 17:46:05 | 群馬
 法師温泉 「長壽館」は、群馬でも雪深い土地であり、冬は周りの風景も一変する、ここの温泉は、そんな土地柄冬場は、雪に閉ざされる。昭和中期には、そんな事情もあり、冬に訪れるお客さんは正月を除くと皆無だった。当然宿の経営も苦しく大変な思いをして宿を守ったとの逸話がある。
 高度成長期に、近くの猿が京温泉なども設備投資を繰り返り、鉄筋建築の立派な温泉街を形成したがここの法師温泉はその波にも乗れず、大正時代の建物がそのまま残った。

 法師温泉には、2つの転機が訪れた、1つの転機は、昭和46年ごろ現状の宿の状態を打破するため秘湯の宿のご主人たち10数名が会合を行い、日本秘湯を守る会を発足したことがあげられる。当時の秘湯を守る会の初代会長さんがここ法師温泉の宿主であったことであろう。
 そして、もう1つの転機が、旧国鉄の現在ではお馴染みであるが当時新商品「フルムーン」の、商品テレビコマーシャル、上原謙と高峰三枝子とここ法師温泉「法師乃湯」の湯船での入浴シーンである。このシーンは、テレビを見る人を釘付けにし、その後の秘湯という言葉が世の中の社会現象にもなったことは、いまだに記憶される出来事である。

 その後の秘湯ブームは現在まで続いており、根強い人気である。しかし、秘湯イコール日本秘湯を守る会の宿と幾分違ってきており、すこし疑問を感じることのある宿が多くなってきた。日本秘湯を守る会は、元来素晴らしい自然景観や湯守宿としての維持を目的とした会で、お客さまを呼びそれによって宿や温泉の維持管理を守る目的としているのだが、最近ではお客さんを呼ぶための手段としてだけのの宿があるのも事実である。何度かこの会の理念を読んだがこの会の方策が弱いのが要因なのかもしれない。

 その中で、ここの法師温泉は秘湯の宿の原点という要素が多分にある、まずは谷間の宿で、廻りは深い森が形成され落ち着いた環境であり、また宿の中央に清流が流れており、あちらこちらからα波が放出されている気がする。温泉が無くとも、静養できとてもよい環境の宿なのであろう。建物も大正時代にタイムスリップしたようで、日本人の美意識を刺激するようなである。特に、湯小屋の混浴風呂の法師の湯は、大正ロマン漂う窓枠など、日本の代表的な浴槽であることは、疑いの余地はないだろう。

 さて前文がかなり長くなってしまったが、本題の温泉についてであるが、浴室が大変素晴らしいのに、それに見合っていないお湯が多いのも事実である。しかし、ここのお湯はその浴室に負けない良い湯がある。それはなんといっても、足元湧出温泉、もともとは河原の湧出していたところに湯小屋を掛けた造り、入浴可能な適温な湯だったのが幸いしているがここの湯小屋を造った先人の温泉のこだわりの姿勢には脱帽する。温泉のよさを最大限に生かしている、日本最高峰の湯使いなのだろう。

 何故、ここの湯(足元湧出のお湯)が良いか検証すると、掛け流し湯であるとお湯がまずはじめに空気に触れ、たいがいの湯は酸化し、本来持っている温泉の力が弱くなってしまうことがある。(酸化して良くなるケースもあるが)その中で湯船に到達するのが短いので、ここの湯は格別よいのである。湯船が区切ってあり、かけ流しの東側の湯船と足元湧出の西側の湯船と入り比べるとその微妙なお湯の入りご心地感が違うのが解るのであろう。足元湧出温泉の方が非常に柔らかな居心地の良い浴感に驚かされる。
 
 法師温泉の最大の特徴は、香り高い温泉といえよう。特徴は、石膏臭で鮮度感抜群なお湯は、なんといっても甘いかをりがする。更に鼻をお湯に近づけると石膏臭マニアの私は本当に頭がくらくらするほど良い匂いである。入浴感も鮮度が物凄く良いので、とろけるようなとろとろ感で、石膏泉系のよさが十分に伝わる、本当に大人の温泉なのである。石膏泉はどうもと思っている方は、ぜひ入浴してほしい。

 最後に、法師温泉は、今では人気の高い温泉である、日帰り入浴客も受け入れられている貴重な温泉宿である。日帰り入浴時間(10:30~13:30)は絶対に守っていただきたい。貴重な温泉遺産ともいうべきこの温泉に日帰り入浴客禁止となったなら多くの方がここの温泉に入浴する機会が無くなってしまいます。
 秘湯の宿の中でもとても好きな宿で、最高峰の湯使いのお湯に今後も入浴したいのであります。

法師温泉は源泉が5つあります。今回は法師の湯のみ掲示
源泉名 旭の湯(法師温泉)カルシウム・ナトリウム-硫酸塩泉 泉温42.7度(利用施設41.5度) PH8.2
Na=95.5 K=3.42 Mg=0.2 Ca=278 Mn=0.1 F=0.7 Cl=113 SO4=699 HCO3=15.3 メタケイ酸=40.1 メタホウ酸=6.1 成分総量 1.25g/Kg

文・画像 ガメラちゃん@takayama
  

45.京ヶ島天然温泉 「湯都里」

2005-08-22 23:11:31 | 群馬
群馬は温泉王国だ。
草津や四万、伊香保など関東を代表するメジャー温泉地がある。法師、宝川、霧積などの名だたる秘湯系、川古、湯宿、上牧など、歴史ある湯治湯にもことかかない。
だが、群馬の底ぢからは都市部にも実力派のお湯が目白押しというところにあると思う。高崎から渋川にかけての利根川沿いには良質なアブラ臭食塩泉群が点在し、ことに前橋・高崎あたりでは近年、「天神の湯」「ゆ~ゆ」「七福の湯」などがオープンして、しのぎを削っている。

これだけ温泉があると、当然のことながらお客の目は肥え、施設に対する要求も厳しくなってくる。群馬の日帰り温泉では、「あそこのお湯は最近よくなった」だの、「どこぞの施設では湯量が落ちてかけ流しを断念した」だのと、白熱した温泉談義がしばしば展開されている。巨費を投じて建設された豪華公共施設でも湯づかいが悪ければ客足は伸びない、そんな土地柄なのだ。
そんななかで新規に日帰り施設をオープンするには、すべてにおいて細心の配慮がなされていなければ成功はおぼつかない。そして、それを見事に体現したのが「湯都里」だと思う。

ゆったりとした和風の館内にふたつの食事処、TV付リクチェア設置の休憩ルームは無料。浴室には多様な機能浴槽やかわり風呂、3つのサウナにセパレート式洗い場30以上と、至れり尽くせり。

だが、なんといってもすばらしいのは露天の湯づかいだ。
ほとんどの浴槽がかけ流しで、溢れたお湯が通路を小川のごとく流れている。内湯も含め、ほとんどの浴槽に湯づかいの掲示があるのも好ましい。

お湯は緑濁色透明度70cmほどのにごり湯で、はっきりとした塩味+重曹味+金気系だし味にかなり強い粘土系アブラ臭+金気臭。これに鮮度を感じさせるガス?臭と仄かなイオウ臭?が加わる。重曹系のツルすべやアワつきなども楽しめる。
アブラ臭&ツルすべ&アワつきの豪快なかけ流し湯は、温泉ファンには涙モノでは?。

成分総計は3640mg/kgにすぎないが、とにかく温泉臭が強くて土類系の温まり感もあるので、高張泉なみの迫力がある。開業当初から「かなり強いお湯だ」とのウワサが流れていたのもなるほどうなづける。
しかも、平日回数券使用だと580円で一日過ごせるとは驚愕。まさに温泉王国群馬を象徴する施設だと思う。
「湯都里」のレポはこちら


Na-塩化物・炭酸水素塩温泉 55.5℃、pH=7.3、468L/min掘削揚湯、成分総計=3640mg/kg、Na^+=1126mg/kg (89.66mval%)、Ca^2+=76.0、Fe^2+=2.4、Cl^-=1524 (78.52)、Br^-=5.0、HS^-=0.05、HCO_3^-=707.8 (21.19)、陽イオン計=1241 (54.63mval)、陰イオン計=2242 (54.75mval)、メタけい酸=54.0、メタほう酸=56.3、硫化水素=0.03 <H16.6.30分析>

文・画像 別働隊@うつぼ

41-2.伊香保温泉 「露天風呂」-2 (探索編)

2005-07-12 18:51:08 | 群馬
”こま口”という、中世からの伝統的分湯制度を今日も残す伊香保温泉。今回、やませみさん&一郷一会有志で探索を決行したので、その成果 (^^; を報告します。
なお、「温泉今昔物語その18(伊香保温泉) 木暮金太夫著 (地熱エネルギーVol.19No.4 1994年)」を適宜参考(数値等引用*印)にしています。

<歴史>
・伊香保温泉の湧出は6世紀といわれ、湯元(現在の露天風呂周辺)にいくつかの浴舎があったが手狭となり、中世天正年間に現在の石段街に移転・引湯がなされた。

<源泉>
・旧来の伊香保の源泉は8ケ所の自然湧出泉であった。昭和23~34年にかけて、湯量増加を目的として6本の温泉井掘削がなされた結果、旧源泉の湯量の激減と温度低下をきたしほとんど使用不能となった。(新規掘削後の総湧出量は旧源泉湧出量とほぼ同量)
・現在の主な源泉は掘削井6本のうちの5本(1.2.4.5.6号泉)で、すべて深度400m*以内の比較的浅い井戸である。
・湧出量がもっとも多いのは露天風呂よこの2号泉の1210L/min*でこれが主力源泉。泉温がもっとも高いのは砂防堰堤上の6号泉で65.9℃*。総湧出量は約5000L/min*。
・これら掘削泉に自然湧出泉を併せた源泉は集められ総合湯(本線)として、自然流下等により石段街などに引湯されている。
・3号泉は水位調査井、5号泉は飲泉所用として使われているらしい。
・これら新旧の源泉は、湯沢川紅葉橋より上流、砂防堰堤上にかけての約300mの谷筋に集中している。また、源泉の熱源は、6世紀に活動した二ッ岳の火山活動の余熱と考えられている。

<泉質>
・自然湧出泉のなかには単純温泉もあるが、湧出量の多い2号泉の泉質をうけて、総合湯(本線)の泉質はCa・Na-SO4・HCO3・Cl泉となっている。

●本線(混合泉)の分析書データ
Ca・Na-硫酸塩・炭酸水素塩・塩化物温泉 40.9℃(平成10年10月現在44.3℃)、pH=6.4、3300L/min、成分総計=1.28g/kg、Na^+=105mg/kg (30.99mval%)、Mg^2+=29.5 (16.56)、Ca^2+=142 (48.29)、Fe^2+=8.28、Cl^-=118 (23.42)、SO_4^2-=301 (44.06)、HCO_3^-=282 (32.42)、陽イオン計=296 (14.7mval)、陰イオン計=701 (14.2mval)、メタけい酸=177、メタほう酸=7.7、遊離炭酸=98.6 <H9.7.18分析>

<引湯による影響>
・湯元から石段街下のベルツの湯まで約2.1km*の自然流下による引湯がされているため、これによる泉温や泉質への影響が考えられる。
・泉温変化は以下のとおり。
 '88/3/29調査* 湯元45.4℃ → 金太夫小間口45.0℃ → ベルツの湯第1受湯槽41.8℃
 '88/12/10調査* 湯元46.5℃ → 金太夫小間口46.1℃ → ベルツの湯第1受湯槽42.7℃
・石段街上部にある金太夫小間口までは大きな温度低下はなく、非加熱で利用できる範囲であり、実際、石段街には本線を非加熱利用している旅館がいくつかある。(下記参照)
・成分的にはCO2の減少と鉄分の変化が顕著。とくに鉄分は、湯元付近では溶存態(Fe^2+)であったものが、引湯されるにつれて懸濁態(Fe^3+)へと変化する。
・露天風呂では貝汁臭のする緑がかったうす懸濁湯、石段街の旅館ではやや赤みがかった濁り湯、ベルツの湯では鉄サビ臭の強い濃い赤茶濁り湯というふうに変化していく。

<まとめ>
●このように伊香保のお湯は鉄分を多く含むため、引湯によるお湯の変化が体感的に味わえる。
●泉源分布から考えて、「伊香保露天風呂」がいかに恵まれた立地にあるかが判る。
●伊香保でのおすすめは、やはり「伊香保露天風呂」と下記の石段街周辺の本線かけ流し施設かと思われる。

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湯元~石段街周辺の本線(黄金の湯)のみ使用のかけ流し施設は以下のとおり。(伊香保町HPより、平成17年7月)
(○:通年非加温槽あり / □:殺菌処理なし槽あり)

伊香保露天風呂 ○□ ・・ 橋本ホテル □ ・・ ホテル紅葉 □
柏屋旅館 □ ・・ 横手館 □ ・・ 金太夫旅館
吉田屋旅館 ○□   ・・ 岸権旅館 □ ・・ 金田屋旅館 □
有明館 ○□   ・・ 青山旅館 □ ・・ 丸本館 □
千明仁泉亭 ○□ ・・ 観山荘 □ ・・ 村松旅館 □
市川旅館 ○□    ・・ 石坂旅館 □ ・・ 古久屋旅館 ○□
森秋旅館 □     ・・ ホテル木暮 □ ・・ 町営石段の湯 □

■伊香保のレポ(石段街、青山旅館、露天風呂)はこちら。(関東周辺立ち寄り温泉みしゅらん「特集クチコミ情報」)

           文・画像 別働隊@うつぼ

35.鹿沢温泉 「紅葉館」

2005-07-03 23:20:45 | 群馬
 鹿沢温泉 「紅葉館」は群馬県と長野県の県境にある山の中の温泉である。古い書物の文献にもあるように西暦945年より続く100年以上の古湯である。 鹿沢温泉の言われは、湯の丸の猟師が1匹の大鹿を仕留めたそうだが、その鹿が山の中に逃げ出した、その鹿が2,3日後に現れ加澤の温泉に浴し創傷を洗っていることを目撃したところから、この地名になったが以前は山野湯温泉と呼ばれていた。この温泉は、威年文化11年(1814年)に湯小屋以外の建物が全焼することがおこった、この火事で再興したのが紅葉館1館だけで、他の宿は麓の新鹿沢温泉に移った。

  私と鹿沢温泉との出会いは、かれこれ15年ほどで、入浴回数の10回以上も訪れている。はじめはただなんとなく良い湯だなと感じたほどでしたが、入浴回数とともに、深くそして長い歴史に裏打ちされたお湯で、周りに人家もなく輸送機関も殆ど無く昔の人は苦労して訪れたことを思うとなおさら考え深いものです。そこまでして入浴するお湯というものは、お湯のよし悪しを考える以前に、人生でも最大のイベントだっに違いない。

 温泉成分は、Mg・Na-炭酸水素塩泉という日本でも貴重な含食塩-重炭酸土類泉であり、カルシュウム成分や塩化物成分(Cl)、硫酸塩泉(CO4)が殆ど含有していない貴重な温泉でありその効果は今も昔も絶大なるものであり、湯治日数を増やすなら、その新しい効果は計り知れない。
 主成分のMg・Na-炭酸水素塩泉ということで重曹系のぬるすべとMgのキシキシが打ち消しあって独特の湯ざわりである。勿論中性的な物ではなく、しっかりとした湯の表情である。味は鉄錆び重曹味で只見川沿いの炭酸成分の濃いお湯にあいつ通じるがこちらの方がすっきりとした味わいがあり温泉成分からも体によさそうなお湯である。ともかくこちらのお湯は私がそうであったように、1度の入浴ではわからないものが多い、何度も何度も再訪して始めて尻尾くらいが見える温泉かもしれない。深いお湯である。

              参考文献  小暮金太夫著 山野温泉絵図 日本温泉資料館蔵

マグネシュウム・ナトリュウム-炭酸水素塩泉 泉温44.5℃ PH7.0 湧出量 37L/毎分
Na=127 K=3.59 Mg=69.8 Ca=53.7 Fe(Ⅱ)=1.62 Mn=0.06 F=0.2 Cl=35.6 SO4=0.95 HCO3=790 CO2=0.6
メタケイ=226 メタホウ=6.0 遊離二酸化炭素=79.7 成分総量 1.39g/Kg(平成9年11月5日分析)

 文 ガメラちゃん@takayama

38.川原湯温泉 「共同浴場」

2005-07-03 00:06:34 | 群馬
土曜日は天気が良かったので、ふらふらと渋川めざした。
ラジオの道路情報では関越道が渋滞していると言っていたので下道でチャレンジ!
意外に早く、前橋の手前まで約3時間。まだ時間に余裕があったので、草津の帰りに気になっていた八ッ場のパンフを入手しに川原湯温泉まで足をのばしてみた。
しかし川原湯温泉までが遠かった。八ッ場館についたのが夕方4時頃。パンフをゲットしたものの陽も傾きかけており、その先の探索はあきらめ川原湯温泉に入浴してきた。

【川原湯温泉】
国道からの入口のアーチをくぐり坂道を登っていくと、解体中の家やすでに更地になっている所があり、温泉街水没を現実のものとして感じさせられた。
JRの駅の待合室には温泉成分分析表が掲げてあるではないか、川原湯温泉おそるべしっ!

【聖天様露天風呂(100円)】
暮れ行く夕陽をみながら先客3名と入浴。臭い立つほどではないが、お湯を手ですくうと焦げたような硫黄の臭いに、濃い塩のようなまたは石油のような臭いが少しまじった複雑な臭い。これがうつぼさんの言う「焦げ硫黄臭」というものか?
お湯には湯の花も舞っているが、汚れたような濁りでもあり。
湯口にはカップが置いてあり、熱いながらもタマゴ風味の塩味で結構飲みやすい。
よく来るという中年の人が「今日はヌルクないか?あっ!水でうめてやがる」と言ってホースから注ぎこまれていた水を止めていた。たしかにウワサ程熱くなく、じっくり入っていられるほどだ。
このおじさんの話では、ダム建設にともなってできた共同湯が6ヶ所くらいあって300円払えば地元民以外でも入れるとのこと。お気に入りは「横壁温泉」なんだとか。
八ッ場館でゲットした宝の絵地図を早く活用したいものだ。

【笹湯(300円)】
続いての入浴はジモ専のような小屋掛けの共同湯。千葉から来たという30代中頃くらいの人と一緒になる。ほんのわずか白っぽいか、という程度の透明の湯。
だが激熱っ!
かぶり湯をしてチャレンジするもNG。
湯もみしてチャレンジするもNG。
湯口から注がれる湯を洗い場に逃がしてもNG。
かくなる上は加水やむなしか!(千葉から来た人が以前来たときに水でうめていたら地元のおじちゃんに怒られたそうな)
とにかく熱い、足のさきとかジンジンして20秒も入っていられない。そうこうしていると、スキー帰りによく立寄るというおじさんがやってくるや、「熱くて体に悪いよ」と言ってさんざん水でうめてしまった!臭いや味は露天風呂同様でしたが、浴感は熱すぎて判らずっ。

文  福沢 湯キチ

※写真は川原湯温泉駅に掲示されている分析表
※2004年2月の入浴メモより

【王湯(300円)】
久しぶりに川原湯温泉に行った。未湯だった王湯の内湯に入る。
受付から回り込むように階段を下りると脱衣所、浴室はさらに階下。
年季の入った浴室には角をとった四角い湯船がひとつ。
石鹸を溶かしたようなうっすら青白がかった透明な湯が湯船を満たし、燻したような硫黄の臭いとあいまって辛抱タマランっ。
さっそくかぶり湯をして入浴。ジーンとくるやや熱めの湯に気合バリアで応戦じゃ。
(あとから来た民間人は熱くて入れないでいた。むふふ、勝った!!)
湯船には水蛇口、2本の組パイプ、極太パイプ、計4本からの掛け流し。新旧の源泉を湯船の中で混合なのかな。組パイプの左側の湯口からはフルーティなタマゴの香りが楽しめ、底にはビローンと伸びきったときタマゴのような湯の花も。
五感を刺激する王湯の内湯に入らずして川原湯を語るなかれ、と反省。

※2005年11月の入浴メモより追記 (福沢 湯キチ)