一郷一会・関東周辺100名湯プロジェクト

一郷一会が威信をかけて ^^: 選定。センター系、スパ銭・・・ お湯さえよければどこでもOK! 料金上限1,200円也。

35.鹿沢温泉 「紅葉館」

2005-07-03 23:20:45 | 群馬
 鹿沢温泉 「紅葉館」は群馬県と長野県の県境にある山の中の温泉である。古い書物の文献にもあるように西暦945年より続く100年以上の古湯である。 鹿沢温泉の言われは、湯の丸の猟師が1匹の大鹿を仕留めたそうだが、その鹿が山の中に逃げ出した、その鹿が2,3日後に現れ加澤の温泉に浴し創傷を洗っていることを目撃したところから、この地名になったが以前は山野湯温泉と呼ばれていた。この温泉は、威年文化11年(1814年)に湯小屋以外の建物が全焼することがおこった、この火事で再興したのが紅葉館1館だけで、他の宿は麓の新鹿沢温泉に移った。

  私と鹿沢温泉との出会いは、かれこれ15年ほどで、入浴回数の10回以上も訪れている。はじめはただなんとなく良い湯だなと感じたほどでしたが、入浴回数とともに、深くそして長い歴史に裏打ちされたお湯で、周りに人家もなく輸送機関も殆ど無く昔の人は苦労して訪れたことを思うとなおさら考え深いものです。そこまでして入浴するお湯というものは、お湯のよし悪しを考える以前に、人生でも最大のイベントだっに違いない。

 温泉成分は、Mg・Na-炭酸水素塩泉という日本でも貴重な含食塩-重炭酸土類泉であり、カルシュウム成分や塩化物成分(Cl)、硫酸塩泉(CO4)が殆ど含有していない貴重な温泉でありその効果は今も昔も絶大なるものであり、湯治日数を増やすなら、その新しい効果は計り知れない。
 主成分のMg・Na-炭酸水素塩泉ということで重曹系のぬるすべとMgのキシキシが打ち消しあって独特の湯ざわりである。勿論中性的な物ではなく、しっかりとした湯の表情である。味は鉄錆び重曹味で只見川沿いの炭酸成分の濃いお湯にあいつ通じるがこちらの方がすっきりとした味わいがあり温泉成分からも体によさそうなお湯である。ともかくこちらのお湯は私がそうであったように、1度の入浴ではわからないものが多い、何度も何度も再訪して始めて尻尾くらいが見える温泉かもしれない。深いお湯である。

              参考文献  小暮金太夫著 山野温泉絵図 日本温泉資料館蔵

マグネシュウム・ナトリュウム-炭酸水素塩泉 泉温44.5℃ PH7.0 湧出量 37L/毎分
Na=127 K=3.59 Mg=69.8 Ca=53.7 Fe(Ⅱ)=1.62 Mn=0.06 F=0.2 Cl=35.6 SO4=0.95 HCO3=790 CO2=0.6
メタケイ=226 メタホウ=6.0 遊離二酸化炭素=79.7 成分総量 1.39g/Kg(平成9年11月5日分析)

 文 ガメラちゃん@takayama

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