一郷一会・関東周辺100名湯プロジェクト

一郷一会が威信をかけて ^^: 選定。センター系、スパ銭・・・ お湯さえよければどこでもOK! 料金上限1,200円也。

37.万座温泉 「豊国館」

2005-10-17 23:36:34 | 群馬
 万座温泉は、群馬県と長野県の県境に位置しており、上信越国立公園のほぼ中心に位置しており、万座温泉は国立公園の真っ只中です。廻りの景色は素晴らしく、春夏秋冬何時の季節に訪れていても、心動かせる大自然がある。

 冬は、雪氷の世界があり万座山山頂に代表される樹氷があり、その寒さは本州のなかでも特に厳しく、かつ美しい景色は息を呑むほどです。春の新緑や秋の紅葉の時期もよく、雄大な万座の風景とマッチしていて、この時期が好きな方も多いだろう。万座は標高1800mでおそらく温泉郷として(一軒宿はあるが)は日本最高峰の場所にある、それに伴い避暑としての万座温泉は別天地なので、木陰で涼みたい。

 万座温泉の歴史は幕末の時代からという、ここ富国館(ホウコクカン)は万座温泉のなかで3番目に古い宿である。今のように道路が発達していない時代は、群馬県の温泉ではあるが、長野県の須坂市から、山田温泉を抜けて万座峠越えで万座の地に湯治客が訪れた。当然徒歩で訪れたのだから、困難な道のりであったのに違いない。そのような歴史から、長野の温泉の雰囲気の温泉ではないかとふと思う。
 私は群馬の温泉地を数多く訪れているのだが、近くの草津温泉にしろ伊香保温泉にしろ群馬気質なのか、どちらかというとこせこせしている雰囲気があるが、万座温泉はおおらかさを持っているのが信州温泉らしさを感じるのはその理由かもしれない。

 温泉は、硫黄泉である、ここの豊国館のお湯も硫黄成分(H2S)が120mg/kgを超える硫黄泉とういと2mg/kg以上からなので、その60倍の硫黄濃度である。ちなみに奥万座温泉は100倍以上)これは、日本有数なる硫黄含有量の多い温泉である。主温泉成分は、Na-SO4の芒硝泉が主体であるが、こちらはマグネシウム成分もかなりあるので正苦味泉の要素もある。

 豊国館は内湯が男女別の2つ、女性用の露天風呂が1つ、そして混浴の露天風呂が1つでその混浴風呂の大きさは50人位は入浴出来るかもしれない大きさである。お湯の色は露天風呂は、乳白色しており、内湯も露天風呂程でないが薄い白色である。明らかに、露天風呂より内湯の方が鮮度感があり、匂いも内湯がクリーミーな硫黄臭であるが、酸化の多い露天風呂はこげ硫黄臭となり、風呂の大きさでこれほど匂いの違いがあるのも面白い。

 さて露天風呂と内湯はどちらがよいかと、これまた人によって評価がわかれるところで、この100名湯プログで再三かいているとおり、鮮度感の高い湯がよい湯という方向であるが、お湯が劣化(酸化)しているお湯も硫黄泉ならではの格別な味わいがある。お湯がやわらかくなるといった浴感が増す効果がある。

 しかし万座温泉のお湯は他の酸性泉と比べ、非常に穏やかなお湯であり、意外と刺激することが少ない、個人的感想ではあるが、メタケイ酸成分の多さにその要因が含まれているのかもしれない。万座温泉は景色、温泉の質全てに我々を満たしてくれる。一番好きな温泉はと聞くと万座温泉という温泉ファンも多い。確かにうなずけるものが万座温泉にはある。私は今回、万座の湯に浸かりちょっと放心状態になったほどです。それほどよい湯なのであります。
 
源泉名 記入漏れ 泉温75.8℃ PH2.04 酸性・含硫黄ーナトリウムー硫酸塩泉(硫化水素型) 平成10年10月分析
Na=105 K=45.5 Mg=44.4 Ca=41.1 F(Ⅱ)=6.17 Mn=4.05 Al=13.7 H=9.1
F=1.1 Cl=151 SO4=784 HSO4=132 H2S=120 メタケイ=155 メタホウ=14.9 H2SO4=1.68
成分総量1.63g/kg
文/画像 ガメラちゃん@takayama

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