社会を見て、聞いて、感じる。

人生そのものがフィールドワーク。

3月10日(水)

2010年03月11日 03時23分55秒 | 2010年

  6時起床。宿併設の大浴場で目を覚まし、身支度を整えてから朝食をとる。焼きたてのクロワッサンがおいしかった。7時半過ぎにチェックアウトし、地下鉄に乗って応募先の会社へ。今日は、筆記試験と面接である。まずは、筆記試験。国語の問題(漢字や文章の書き換えなど)はともかく、英語はやばいんじゃないかと思っていたのだが、和訳も英作文も思っていたよりかなり易しかった。筆記試験が終わると、次は個人面接。自己紹介や志望動機といった定番の質問と、京都への移住についての質問が大半を占め、想定外のものはなかった。時間も10分程度と短く、何だか拍子抜け。他の受験者も同様だったので、今回は筆記試験に比重が置かれているのかもしれない。最後に社内を案内して頂き、11時前に会社を出る。ここからは自由時間だ。

  まずは、バスに乗って河原町丸太町へ。バス停から5分ほど歩いたところに、西国三十三観音巡礼第19番札所、行願寺がある。さっそく本堂で般若心経を唱え、御朱印を頂く。納経場のお婆ちゃん曰く、「これできっと良いお嫁さんがもらえるよ」とのこと。お寺の方に言われると、お世辞でも説得力が増す。しかし、どうせなら京美人の1人や2人ぐらい紹介してもらえばよかった。

  その後、30分ほどかけて烏丸御池まで歩き、「尾張屋」でにしん蕎麦を食べる。ここへ来たのは3年振りぐらいだったが、相変わらずおいしいお蕎麦だった。京風のダシが最高で、ついつい全部飲み干してしまう。本来私はお蕎麦があまり好きではないのだが、ここのお蕎麦は特別である。

  続いては、尾張屋から歩いて10分ほどの所にある、西国第18番の六角堂へ。ここは、聖徳太子が建てたお寺といわれており、参拝客も多かった。敷地こそ広くないが、オフィスビルに囲まれた中でお寺独特の荘厳な雰囲気を保っているあたりはさすがである。

  六角堂を後にし、烏丸御池から地下鉄に乗って東山(三条)へ。そこから東大路通りを少し南下したところにある「一澤信三郎帆布」で、家族から頼まれていた鞄を購入する。さすがに有名店だけあって、平日にも関わらず店内は賑やかだ。指定された鞄に加えて、自分用にもひとつ購入した。

  再びバスに乗り、清水道で降りて10分ほど歩いて、西国第17番の六波羅蜜寺へ。ここも参拝客が多かった。標準語の人が大半を占めていたから、観光スポットとして広く認知されているのだろう。

  清水道まで戻ってバスに乗り、泉湧寺道で降りて、第15番の今熊野観音寺へ。バス停からお寺までの距離がある上にずっと上り坂で、体力的に結構きつかった。しかし、その分だけお寺は観光地っぽさがなく落ち着いた雰囲気で、時間の流れがゆっくりになったように思えた。

  観音寺からバス停までの帰り道は下り坂なので、自然と早く戻ってくることが出来た。再びバスに乗って東山三条まで戻り、地下鉄と京阪線を乗り継いで三井寺へ。その途中、京阪京津線の上栄町-浜大津間では、電車が一般道を車と一緒に走る。普通の電車が、一時だけ路面電車になるのだ。これは鉄道マニアの世界では有名な話で、私も知識としては知っていたのだが、今回それを初めて体験してみて、とてもワクワクした。だから、ここだけは撮った写真を全て載せちゃいます。


信号待ちとかでダイヤが乱れたりしないのだろうか。

  三井寺駅から10分ほど歩き、第14番の園城寺(三井寺)へ。このお寺は高台に位置していて、参拝するには急な階段を上らなければならないが、上りきった後には境内から琵琶湖を眺めることができる。これがなかなか良い景色で、清々しい気分にさせてくれる。ちょうどこの頃から晴れ間が出てきたのもありがたかった。


やっぱり、琵琶湖って大きい。

  帰りは、浜大津駅まで歩く。その途中で、先ほど載せた路面電車状態の写真たちを撮った。浜大津から再び京都市内へ戻り、三条京阪の北ビル地下2階にある「風の家」でお好み焼きとたこ焼きを食べる。確か以前は同じ場所に違う名前のお店があって、今回それを目的に来たのだが、入れ替わったお店のお好み焼きもたこ焼きも、シンプルな作りでおいしく、3時のおやつ(実際には4時過ぎだったが)にはぴったりだった。前のお店の味を覚えていないので比較はできないが、今のお店もかなり良い仕事をしていると思う。

  三条京阪から地下鉄に乗って東山で降り、バスに乗り換えて、五条坂へ。坂のふもとの八つ橋専門店で、こしあんの八つ橋を購入する。「こしあん」というのは友人のリクエストで、これが案外厄介な注文だったのだが、何とか応じることが出来た。このお店は「本家八ツ橋」という会社がやっているのだが、有名な「本家西尾八ツ橋」とは別の所のようで、HPも見つからない。確か、西尾でも一部でこしあんを扱っているらしいが、こちらは本格的に扱っており、しかもおいしかった。ただ、残念ながら駅などでは売られていない。今回、人づてに聞いて五条坂にお店があるのはわかったが、他にはどこにあるのだろう。

  17時半過ぎに、京都駅に戻ってくる。新幹線の時間まで余裕があったので、電車の写真を撮りながら時間を潰す(撮った写真は枚数が多いので、一番最後にまとめて載せます)。駅構内を走り回ってるうちに時間は過ぎ、駅弁とお茶を買って新幹線乗り場へ。今回は「ぷらっとこだま」という企画切符を使用した。これを使うと、京都-東京間のこだま号指定席に9800円で乗ることが出来る。今回は普通席が満席だったのでグリーン車に乗ったが、それでも11300円と、普通にのぞみ号に乗るよりも安く済んだ。こだま号は、各駅停車な上に途中で何度も後発の列車の通過待ちをするため、京都-東京間で4時間弱もかかるが、それでも往路の高速バス8時間に比べれば、時間的にも車内環境的にも格段に優れている。また、お弁当やアイスクリームを食べたり、この日記の下書きを書いたり、眠ったりしていたら、4時間なんてあっという間に感じられた。今日の選考を通過したら、次回は往復ぷらっとこだまを使おうと思う。

  23時半過ぎに帰宅。あっという間に京都就活旅行が終わってしまった。いや、日記を書きながら振り返ってみる限り、就活旅行というよりも巡礼旅行といったほうが正しいかもしれない。まあ、それでもいっか。

  最後は、京都駅で撮影した電車たち(細かい説明は省略)。完全に余計なものです。

 


3月9日(火)

2010年03月11日 01時31分10秒 | 2010年

  7時起床。というよりも、実はほとんど眠れなかった。朝食後、8時半過ぎに家を出て、東京駅へ。コンビニでお茶と軽食を購入し、09:40発の高速バス「東海道昼特急京都号」に乗り込む。車両は夜行用の2階建てで、2階席は展望こそ良いものの、天井が低いために若干の圧迫感がある。しかし、値段(早割+ネット割で4900円)を考えると、かなり良い設備だといえるだろう。

  東京駅出発後、新宿駅を経由し、首都高に入る。このあたりで意識が飛び、気が付くと最初の休憩場所である足柄SAに近づいていた。足柄では、15分の休憩。気分転換に外へ出てみると、雪が降っていた。それも、結構な勢いである。ちょうど降り始めだったようで積もってこそいなかったが、今年見た雪の中では最も本格的だった。

  足柄SAを出てからは、外の景色を眺めたり、お菓子を食べたり、ラジバンダリ!(違うか!…じゃなくて古いか)。そうこうしているうちに再び睡魔に襲われ、静岡インターのあたりまで熟睡。その後、2度目の休憩場所である浜名湖SAに到着。ここでも休憩は15分。この頃には雨も止んでいたので、浜名湖がよく見えた。ただ、寒さは増していたように思う。


浜名湖。この写真では雄大さは伝わらないか。

  浜名湖を出て、すぐにバスは一旦高速を降り、三ケ日で乗務員が交代する。さすがに8時間ぶっ続けで運転させる程、バス会社は鬼ではないようだ。最後の休憩は、甲南PA。これまでの2ヶ所に比べると、小さなところだ。この休憩を終えると、長旅ももう終盤である。高速を降り、東から堀川通りを回って、17:50に京都駅烏丸口に到着。ほぼ定刻通りだ。8時間の長旅だったが、思ったよりは短かった。ただ、腰はかなり痛くなった。


あたりはもう暗くなっている。

  京都駅で、市バスと地下鉄(と京都バス)が乗り放題の「京都観光二日乗車券」を購入し、さっそく地下鉄に乗って四条へ。そこから四条通りを河原町方面へ10分ほど歩いたところに、今日の宿(スーパーホテル京都四条河原町)がある。チェックインを済ませ、部屋に荷物を置いてから、再び外に出る。四条河原町から東山安井までバスに乗り、お正月に食べられなかった「ひさご」の親子丼を食べに行く。今日も休みだったらどうしようと若干不安だったのだが、きちんと営業していた。ここの親子丼は、濃いめのだしが特徴で、鶏肉も卵もおいしいのだが、何より山椒の風味が絶妙な仕事をしている。また、ネギがたくさん入っているのもポイントで、食感が良くなる上に味も満点だ。今日は、万全の状態でこの親子丼を食べるために浜名湖でうなぎ弁当を回避したのだが、その甲斐は十分にあった。

  19時半すぐにホテルに戻り、テレビでACL(サッカーのアジアチャンピオンズリーグ)の予選リーグ、鹿島アントラーズvs.全北現代(韓国)の試合を見る。昨年のJリーグ王者vs.Kリーグ王者の試合で、まさに日韓クラブ頂上決戦である。試合は、前半に高度なパスワークから全北現代が1点を先制したものの、後半25分に中田浩二選手のゴールで追いつくと、試合終了間際に途中出場の遠藤選手が決勝ゴールを決め、2-1で鹿島が勝利を収めた。予選グループ内最大のライバルである全北現代にアウェイで勝利したことで、予選突破がかなり近づいた。個人的には、得点を挙げた2選手ももちろんだが、マルキーニョス選手の気合い溢れるプレーが印象に残った。追いつけないようなパスにも全力で走りこみ、相手がボールを持つとすぐに追いかける。そして、一旦ボールを持つと、相手ゴールめがけて突き進む。元々上手な選手だとは知っていたが、ここまで素晴らしかったとは。彼の姿勢がチームの鼓舞したであろうことは、想像に難くない。

  その後、ダラダラとテレビを見ながら明日の面接に向けた最終チェックをして、日付が変わる頃に就寝。枕が頭にぴったりで、快適に眠ることが出来た。