社会を見て、聞いて、感じる。

人生そのものがフィールドワーク。

3月26日(金)

2010年03月27日 22時46分34秒 | 2010年

  4時半起床。5時半前に家を出て、東京駅へ。06:16発ののぞみ3号に乗り、京都を目指す。昨日に引き続き、朝食は車内販売のアイスクリーム。スジャータのアイスクリームはさっぱりしているので、朝からでもおいしく食べられる。その後、静岡を過ぎたあたりから眠ってしまい、気付いたらちょうど名古屋に着くところだった。京都には、8時半に到着。

  京都で嵯峨野線に乗り換え、亀岡へ。駅前からバスに乗り、9時半頃に穴太寺(西国第21番札所)に到着する。穴太寺周辺は典型的な田園地帯で、とにかくひっそりと静かだった。こういうところで暮らせば、せっかちな私も少しは落ち着いた性格になれるだろうか。また、納経所のおばさんの柔らかな京都弁が心地良かった。その後、帰りのバスまで少し時間があったので、少し周辺を散策する。あぜ道を歩いて革靴が汚れてしまったりしたが、水田や草の香りが気持ちよかった。


地面に散った花びらも綺麗だった。

 

  亀岡から再び嵯峨野線に乗り、嵯峨嵐山へ。そこから歩いて10分ほどのところ(市バスの野々宮停留所近く)にある「鯛匠HANANA」で昼食。ここは、友人からおすすめされたお店である。11時の開店と同時に店に入り、名物の「鯛茶漬け御膳」と「はちみつグリーンティー」を注文。ほどなくして、料理が運ばれてくる。店員さんからの食べ方のアドバイスに従い、まずは鯛の刺身を胡麻ダレにつけて食べる。これがめちゃくちゃおいしい。もしかしたら、鯛に限らず白身の魚には胡麻ダレが合うのかもしれない。そして、本番の鯛茶漬け。ご飯に胡麻ダレをたっぷりつけた鯛を乗せ、熱いお茶をかける。このおいしさは、もはや反則だろう。その他、煮物は京都風の薄いダシが最高だったし、鯛味噌を使った揚げ豆腐もとてもおいしかった。まさに、パーフェクト。ここまで褒めると嘘くさいかもしれないが、このお店はいくら褒めても褒め足りない。


鯛と胡麻ダレの相性は抜群だ。


特に、筍がおいしかった。


鯛味噌は初めて食べたが、上品な味がする。


何気にお漬け物のクオリティも高い。


お茶漬けに関しては、もう言葉すら出ない。

  次に乗る予定の電車まで少し余裕があったので、嵐山公園に立ち寄る。桜が咲き始めているということもあって、観光客が多く集まっていた。私もそれに混じって、桂川の流れや桜を眺める。今の時期、主役は完全に桜だが、秋にここから眺める紅葉もきっと素晴らしいに違いない。


秋になると、ここの景色はきっとすごいことになる。

  嵐山駅から阪急線に乗り、総持寺(駅)へ。駅から歩いて5分ほどで、駅名の通り総持寺(西国第22番札所)に到着する。このお寺は、全体的に新しい。建物もそうだし、境内の様々な設備にしてもそうだ。かなり儲かっているのだろうか。まずは鐘をひとつきしてから(出鐘をついてはいけない)、本堂で般若心経を唱える。納経所の建物も近代的で、何となくお寺っぽくないなと思っていたのだが、お坊さんは昔ながらのとても優しそうな方で、そのギャップが新鮮だった。

  再び阪急線に乗り、梅田(大阪)へ。そこから地下鉄に乗り換えて心斎橋まで行き、15時から食肉専門商社の最終面接を受ける。これが本来のメインイベントだ。面接自体は20分ほどのものだったのだが、他にも社内を案内して頂いたり、給与や待遇面についての詳しい説明をして頂いたりしたので、全体で1時間以上かかった。その後、会社を出てから1時間もしないうちに内定の連絡を頂く。素直にありがたい。返事は来週月曜日まで待ってくださるとのことなので、今日伺った話もふまえてしっかり考えようと思う。

  心斎橋から梅田へ戻り、再び阪急線に乗って三宮を目指す。しかし、私が電車に乗り込むのとほぼ同じ頃に先の駅で人身事故が発生し、運転見合わせとなる。ここまでは、関東でもよくあることだ。だが、阪急はここからが違う。なんと、現場の片付けが完全に終わる前に運転を再開したのである。具体的にどうするのかというと、列車が現場の駅に近づくと、駅員が手旗信号で一旦列車を止め、そこで一旦現場の処理を中断して列車を通すのだ。もちろん現場付近では徐行運転だが、それにしてもこの対応はすごい(ただし、良し悪しは一概にいえない)。これにはおそらく、京阪神の各区間で複数の路線が競合関係にあるという関西独特の事情が関係しているものと思われる。例えば、大阪から三宮(神戸)へ行く場合、選択肢はJR、阪急、阪神と3つもある。大阪から京都へ行く場合も、JR(大阪-京都)、阪急(梅田-河原町)、京阪(淀屋橋-三条・出町柳)、近鉄(難波・鶴橋-京都)と選択肢は多い。このような熾烈なライバル関係が、各路線のサービス・スピード意識の高さにつながっているのだろう。ただ、それが度を過ぎると宝塚線の事故のような悲劇につながる恐れもあるから、節度というものが必要である。

  17時半前に三宮に到着。夕食の予約時間まで少し余裕があったので、陣内智則・藤原紀香元夫妻の結婚式で一躍有名となった生田神社へ行ってみる。彼らの離婚でとんだとばっちりを受けた形になったが、繁華街の中にありながらも荘厳な雰囲気を保つ素晴らしい神社だった。しかし、じゃあここで結婚式を挙げたいかと聞かれると、やはり何となく縁起が悪そうで、ちょっと気が進まない。


買う人いるのだろうか…。

  夕食は、先輩に教えて頂いたステーキ屋「KOBE A-1」で。定番だというフィレステーキのセットを注文する。サラダとスープを食べながら待っていると、突然厨房の鉄板から炎が上がり、その炎が消えやらぬうちにステーキが運ばれてくる。さっそく一口。話に聞いていた通り、ナイフとフォークは出てこないし、必要もない。分厚いお肉なのに、とても柔らかいのだ。味付けはとてもシンプルで、そのおかげでお肉そのものの旨味がよくわかる。今まで食べてきたものとは、全然違うおいしさだ。そうか、高いお肉というのはこういうものなのか。こんなお肉を食べてしまったら、もう下手なものは食べられなくってしまいそうだ。


シェフの服に燃え移ったりしないのだろうか。

  再び阪急と地下鉄を乗り継ぎ、大阪(淀屋橋)へ戻ってくる。今日の宿は、「アパヴィラホテル淀屋橋」。チェックイン後、すぐに併設の温泉で汗を流し、いつでも寝られる体勢を整える。その後、部屋で阪神対横浜のセ・リーグ開幕戦を観ていると、そのうちはす向かいの部屋をノックする音が何度も聞こえてくる。ドアの覗き穴から見てみると、中年の男性と若い女性だった。間違いなく、そっち系のデリバリーだ。部屋の住人は、女性を見て居留守を使っているのか、それとも本当にいないのか、真相は定かではないが、結局2人は諦めて帰って行った。そういう仕事も色々と苦労が多いようだ。

  試合終了後、今日のこの日記の原稿をノートに書いてから、日付が変わる前に就寝。今朝起きたのが早かったので、文字通り「爆睡」だった。