山科での一押しはこの「毘沙門堂」です。つい最近までこのお寺は、「お京阪」でテレビでよく出ていました。
「天台宗延暦寺派門跡寺院」で正しくは「護法山出雲寺」と言います。本尊に「毘沙門天」を祀る事からこの名前がつきました。
仁王門に続く石段、勅使門への石段、脇門への短い石段と三つあります。それぞれが趣きが有ります。
平親範(ちかのり)が祖先の建てた三つの寺(二寺はとうの昔に廃寺となっています)を合わせて、いまのこの地に再建したお寺で、毘沙門天を祀りました(1195年)。という起源の他、文武天皇の勅願により「行基」が開き、延暦年間(782~)に伝教大師最澄が下出雲路に自ら彫った毘沙門天を安置して毘沙門堂と呼ぶようになりました。
御本尊の「毘沙門天」です。
本尊(秘仏)の毘沙門天は仏法守護四天王の一つで北方世界を守護する、財宝・福徳の神で甲冑に身を固め宝棒を手にしています。これは多聞天ともいわれ、なお他の三天は東方を守護する持国天、南方の増長天、西方の広目天です。
この屏風は違いますが、玄関脇の丸山応挙「鯉の図」はどの位置から見ても、こちらを向いている特殊な手法をほどかされた、鯉が生きて泳いでいるような絵が有名です。
「晩翠園」という回廊式庭園が有り、「心」の裏文字にかたどった池と刈り込みや石組の配列が山の緑とあいまって静境をとどめています。
山科区安稲荷山町18