昔、「あっぱれさんま大先生」というテレビ番組があった。
司法試験に受からず、孤独で苦しかったころ、この「あっぱれさんま大先生」(とヤクルトスワローズ)が私の心の慰めになっていた時代がありました。
子供のユーモアには人の気持ちを和ませてくれるものがあります。
ところで、長男の昔からの友だちに●●君という少年がいます。
先日、長男の所要における時間つぶしのため、多湖輝先生の「頭の体操」という本を持参した。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/thumbnail/26/da/de4592b3671970f8411decb247e272ca_s.jpg)
その中に、「体重70キロのモリタ君はボートで百キロの重さのブタの石像を沖の船まで運ばなければならない。しかし、ボートに150キロ以上の重さの物を乗せると沈んでしまい、海には人食いサメがうようよ泳いでいる。どうやって運ぶか?」といった問題がありました。
一緒にいた●●君、躊躇することなく、「モリタ君が痩せるしかないね。」と答えた。
なんとも気の長い話であり、笑ってしまった。
もちろん本の正解ではないが、よくよく考えてみると、問題文の中に時間的な制約は含まれておらず、彼の答えは正解といえなくもない。
●●君、数年前、学校公開日の算数の授業で、「Aさんは饅頭を7個もっています。Bさんは饅頭を3こもっています。AさんはBさんに饅頭を2個あげました。どうしてでしょうか?」いう先生からの問題に真っ先に手を挙げ、「優しいから。」と答えていた。
思わず笑ってしまったが、この答えも合理的であって決して間違いではない。
何より、教室全体の場が和み、他の子供達も手を挙げやすい雰囲気になったのを感じた。
遡って長男がまだ保育園に通っていたとき、北朝鮮からミサイルが飛んでくるかもれず、市ヶ谷にあった私の事務所には近くの防衛省から断続的に作動音(パトリオット?)が聞こえてくる、そんな不安な時期があった。
私が朝、保育園の先生に、長男が毎日、ミサイルが飛んでこないよう祈っているんですよ、と話していたら、たまたま近くにいた●●君、「大丈夫。オレがキャッチしてやる!」と言ってくれた。
「ドッチボールか!」と思わず突っ込みたくなりましたが、その時の彼の言葉には何故か防衛大臣の言葉よりも心強いものを感じたのを覚えています。
世の中を優しくまた面白くするためにも、子供の柔軟な発想力はずっと大切にしていってもらいたいものですね。
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