弁護士パパの子育てノート

3人の子供の子育てにかかわる日常の中で、「これってどうなんだろう?」と考えたことをいろいろと記してみたいと思います。

教育科学館とプラネタリウム

2015-07-19 16:26:30 | 学び場
私の住んでいる区には教育科学館という施設があります。

ここでは、子ども向けの科学実験やもの作り等の教室が開催されたり、体験型の科学装置が並べられた展示スペースがあったりします。

展示スペースにはフライトシュミレーターなども置いてあって、飛行機大好きの我が子たちも大喜びです。

図書スペースにはたくさんの図鑑等が並んでいますし、展示室のビデオシアターで放映される教育番組など大人が見てもなかなか面白い内容のもので、この教育科学館、子ども達に理科への興味を持たせるには格好の場所のように思われます。

私は子どもの頃、理科がまったくダメ、というか、まったく興味がもてない人でしたが、「近くにこういった施設でもあれば、少しは違っていたかな~」と思ってしまいます。(妻はフンっと鼻で笑いますけど・・)


私にとってこの教育科学館の最大の魅力はプラネタリウムです。

ここでは、とてもお手頃な料金でプラネタリウムを見ることが出来ます。(子供向けの内容の回は無料です。)

数年前に子ども達とふらっと入ったのが私にとって人生初のプラネタリウム体験でしたが、すっかりと味をしめ、とてもリラックスして心落ち着ける場所になっています。


先月も「土星」をテーマにした放映に子どもたちと行きました。

後ろに深く沈む座席にくつろいで天井をみあげていると、室内が次第に暗くなってきて、少しずつ星が見えてきます。

空の色はゆっくりと漆黒に変わっていき、星の数がふえてきて、やがて満天の星空になります。

美しい。

星空を見上げていると、何故か、私には行ったこともない信州の山中にいるような気がしてくるのです。

そして、頭の中で虫の音まで聞こえてきて・・


「パパ、、パパ、、」
長男に声をかけられて、はっと目を覚ますと、放映は終わっていて、室内は元の薄暗さに戻っています。

またぐっすりと眠ってしまった。

寂寞とした気分に浸りつつも、心穏やかに科学館をあとにし、家路につくのでした。


家に帰ると、妻に土星の輪の説明をしている息子たちを見ながら、そういえば自分はプラネタリウムの放映中に土星の姿を一度も目にしなかったな~と気付きました。

やはり、近くにこのような立派な施設があったとしても、私は理科が苦手だったかもしれません。。



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自転車-幼児2人+赤ちゃん1人はOK?

2015-07-14 14:27:47 | 自転車
日頃、お子様に算数や国語など一生懸命勉強させているお父さん、お母さん達に問題(頭の体操)です。

【問題】
小さな子どもが3人いる母親が悩んでいます。上の2人は現在、保育園の年長組と年少組に通っており、幼児用三人乗り自転車の前後の幼児用座席に乗せています。一番下の子はまだ赤ちゃんですが、首がすわったので、赤ちゃんも抱っこひもで抱っこして自転車に乗せたいと思っています。
東京都では、下記の東京都道路交通規則、10条(一部、中略しています)が関連法規となっていますが、この母親は子どもたち全員と一台の自転車に乗ることができるでしょうか?

(軽車両の乗車又は積載の制限)
第10条
 法第57条第2項の規定により、軽車両の運転者は、次に掲げる乗車人員又は積載物の重量等の制限をこえて乗車をさせ、又は積載をして運転してはならない。
(1) 乗車人員の制限は、次のとおりとする。
ア 二輪又は三輪の自転車には、運転者以外の者を乗車させないこと。ただし、次のいずれかに該当する場合は、この限りでない。
(ア) 16歳以上の運転者が幼児用座席に幼児(6歳未満の者をいう。以下同じ。)1人を乗車させるとき。
(イ) 16歳以上の運転者が幼児2人同乗用自転車(運転者のための乗車装置及び2の幼児用座席を設けるために必要な特別の構造又は装置を有する自転車をいう。)の幼児用座席に幼児2人を乗車させるとき。
(ウ)      ~省略~
(エ)      ~省略~
イ        ~省略~
ウ 16歳以上の運転者が幼児1人を子守バンド等で確実に背負つている場合の当該幼児は、ア((イ)及び(ウ)に該当する場合を除く。)及びイの規定の適用については、当該16歳以上の運転者の一部とみなす。

     以下、 ~省略~


なんだか見ただけで頭が痛くなってしまいそうですね。

アの(イ)では、幼児2人同乗用自転車の幼児用座席に幼児2人を乗車させることが認められており、さらに、ウでは、運転者が幼児1人を子守バンド等で確実に背負っている場合にはその幼児を運転者の一部とみなす(人数的にノーカウントということ)とされていることから、幼児2人+赤ちゃん1人を自転車に同乗させることも可というように見えてしまいそうです。

実際、このような説明に読み取れてしまう内容の区の広報等を目にしたこともあります。

しかし、これは間違いであり、ウでは、「((イ)及び(ウ)に該当する場合を除く。)及びイの規定の適用については、」とされており、赤字の箇所から、幼児2人同乗用自転車の幼児用座席に2人の幼児が乗車している場合、さらに背負っている幼児をノーカウントとすることは出来ないので、赤ちゃんを背負っての4人乗りは認められないということになります。

赤ちゃんを背負って同乗させることが出来るのは、他に幼児を同乗させていない場合、もしくは、幼児用座席に1人だけ幼児を同乗させている場合に限られるということになります。


先ほどの法規をより細かく見ますと、設問の母親の場合、アの(ア)で幼児とは「6歳未満の者をいう」とされていることから、一番上の子どもを自転車に同乗させることができるのか、また、ウで「子守バンド等で確実に背負つている場合」とされていることから赤ちゃんを抱っこ紐で抱っこして自転車に同乗させることができるのかといった点も問題となります。

「じゃあ、上の子が保育園の年長組で6歳になってしまったら、送り迎えはどうすればいいの?」

「エルゴでも赤ちゃんは抱っこじゃなくておんぶ?後部座席に子どもがいても?」

といった声も聞こえてきそうですが・・


暑い日が続いている中、ややっこしいことを書いてしまい、スミマセン。



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幼児用三人乗り自転車

2015-07-05 15:08:02 | 自転車
ずっと若かった頃、自転車に小さな子どもを二人乗せて一生懸命ペダルをこいでいるお母さんやお父さんの姿を見かけると、なんか格好悪いな、人生重そうだな、ああいう風にはなりたくないものだな、と思ったものでした。

ところが、気がつけば私も幼児用三人乗り自転車がすっかりと板につき、近所のコンビニに行くにも一人乗り自転車ではなく幼児用三人乗り自転車に乗った方が心落ち着くようになってしまいました。

幼児用三人乗り自転車は、私の成長(あるいは変節)の象徴みたいなものかもしれません。


ご承知のとおり、自転車に子どもを二人同乗させることが出来るかどうかについては、従前、その危険性と子育てにおける必要性との間の相剋から議論の対象となっていましたが、平成21年7月の道路交通法規則の一部改正にともない、例えば東京都では、『16歳以上の運転者が幼児2人同乗用自転車(運転者のための乗用装置及び2の幼児用座席を設けるために必要な特別の構造又は装置を有する自転車をいう。)の幼児用座席に幼児2人を乗車させるとき』には許容されることとなりました(東京都道路交通規則、10条、(1)、ア、(イ))。

『幼児とは6歳未満の者をいう。』(同規則、10条、(1)、ア、(ア))とされている点、子どもを保育園に通園させている親には厳しいところもありますが、一定の基準をみたす場合には幼児用三人乗り自転車の運転は合法ということになったのです。


ただ、このように幼児用三人乗り自転車が合法であるとしても、そのことから幼児用三人乗り自転車が安全であるとのお墨付きがなされていると考えるのは間違っていると思います。

たとえば、転倒の危険性。

私は、子ども達の保育園送りを6年位やっていますが、その間、年に1回は保育園やコンビニの駐輪スペース等で子どもが幼児用座席に座ったまま自転車ごと横倒しになってしまうのを見かけています。

私自身、交差点において子どもを二人乗せた状態で信号待ちをし、青になったので横断歩道を渡ろうと自転車を右折させながら発進しようとしたところ、バランスを崩し、足と腕の力でなんとか支えようとしたものの「ア~」という感じでゆっくりと横倒しになってしまった経験があります。

自転車に子どもを二人乗せた状態で一度バランスを崩してしまうと、重量があるだけに支えることは困難です。

そして、もし横倒しになって、子どもが車道に放り出されでもすれば重大な事故にもつながりかねません。
実際、2年位前、川崎市で保育園への送り途上の幼児用三人乗り自転車が踏切で転倒し、後部座席の女の子が車道に投げ出されてトラックに轢かれて死亡したというショッキングな報道もありました。

この報道を見た時には、子どもにヘルメットを着用させることは勿論、大変であってもシートベルトを着用させることがいざという時に子どもの命を守るということを考えさせられました。

幼児用三人乗り自転車は、発進時や坂道を登る時などにふらつかないように注意する必要もあります(とくに、我が家のように電動自転車でない場合は大変です。)。

子どもを乗せた自転車がふらつくことで交通事故が生じるというケースは実際に多いでしょうし、事故が生じてしまった場合には自転車の運転者側に相当の落ち度があったとして過失相殺が認められることにもなります(さいたま地裁H16.4.23判決等参照)。


幼児用三人乗り自転車は、その重量負荷からタイヤがパンクしたり消耗したりするのが早いですし、定期的に幼児用座席がきちんと車体に固定されているかどうか等を自転車屋さんにチェックしてもらう必要もあり、なかなか大変な代物です。

幼児用三人乗り自転車は、私には最大重量を積載してヨタヨタと飛んでいく鈍重な飛行機みたいな感じもしますが、それでも、子育て家族の日常生活に必要不可欠なものですし、乗っていると子どもたちと一心同体の気持ちにもなれる
素敵な乗り物だと思っています。



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