itchy1976の日記

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三浦しをん『風が強く吹いている』

2010年12月25日 23時56分06秒 | 書評(その他著者)
風が強く吹いている (新潮文庫 み 34-8)
三浦 しをん
新潮社

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今回は、三浦しをん『風が強く吹いている』を紹介します。箱根駅伝挑戦の小説ですね。構想から6年かかった作品らしいですね。話は若干アニメチックではありますが、すごく面白かったです。青春ど真ん中で単純だなという作品でありますが、10人のランナーのキャラクター、感動、物語の展開すごく面白いですね。読んでいて、長さを感じさせず、もう終わったかという印象を抱かせる。誰にでも薦められる本であろう。

主人公の走だけでなく、走っているときは寛政大のメンバーそれぞれに見せ場がある。そのときにその人がどういうキャラクターなのかがよくわかる仕掛けになっている。

陸上の長距離には速さだけでなく、強さというものが求められる。強さがある人が本当に強い人なんだろう。確かに持ちタイムはいいのだが、いざ大事な大会になると走れないという人もいる。走はハイジと出会うことで速さだけでなく、強さとは何かを追い求めることになる。

章だての紹介をします。
プロローグ
一、青竹荘の住人たちー走が青竹荘の住人たちと出会う。
二、箱根の山は天下の険ーハイジが青竹荘の住人たちで箱根駅伝を目指すと宣言する。
三、練習開始ー箱根駅伝を目指すために練習をする。
四、記録会ー箱根駅伝の予選エントリーのために記録会に出る。
五、夏の雲ー夏合宿に出かける。
六、魂が叫ぶ声ー夏合宿終了から箱根駅伝予選会までの出来事。
七、予選会ー予選会の様子。
八、冬がまた来るー上尾シティハーフマラソンに出場する。そして、区間エントリー。
九、彼方へー往路の様子。
十、流星ー復路の様子。
エピローグ


寛政大が箱根駅伝を走った結果は下記に反転してみてもらうようにします。
<ネタバレstart(反転してみてね)>

1区:王子 1:05:37 20位 区間20位ー首位と1分1秒差
2区:ムサ 1:10:14 13位 区間12位
3区:ジョータ(兄) 1:04:32 11位 区間10位
4区:ジョージ(弟) 1:04:24 10位 区間11位
5区:神童 1:18:12 18位 区間20位?ー風邪のため大ブレーキ
往路 5:42:59(トップと11分53秒差) 18位

6区:ユキ 1:00:26 16位 区間2位
7区:ニコチャン 1:06:21 15位 区間12位
8区:キング 1:07:42 16位 区間10位
9区:走 1:08:59 12位 区間新
10区:ハイジ 1:11:04 10位 区間2位
復路 5:34:32
総合 11:17:31 10位シード権獲得

<ネタバレend(反転してみてね)>

○参考URLおよび参考図書
itchy1976の日記ー検索結果「箱根駅伝」
黒木亮『冬の喝采』
桂望実『Run!Run!Run!』
渡辺康幸『自ら育つ力 早稲田駅伝チーム復活への道』
生島淳『監督と大学駅伝』
堂場瞬一『チーム』
別冊宝島編集部編『箱根駅伝 男たちの記録』
生島淳『駅伝がマラソンをダメにした』



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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (苗坊)
2010-12-29 18:38:02
TBありがとうございました。
この季節になると、この本を読みたくなります。
いよいよ本番が近づいてきていますね。
小説ははじめ、変に美化されているのではないかと思い読むのを躊躇っていました。
ですが、しをんさんは大東文化大と法政大に取材されたそうで、とても丁寧に書かれていてよかったと思いました。
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Unknown (ia.)
2010-12-30 01:34:05
こんばんは。
これは爽やかで面白い小説でしたね。
読んでいるうちにそれぞれの選手への思い入れが強くなり夢中で読みました。

今年はたくさんトラックバックをいただきありがとうございました。
来年もよろしくお願いします。良いお年をお迎えください。
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Re:Unknown (itchy1976(当サイト管理人))
2010-12-30 07:30:13
苗坊様コメントありがとうございます。

本書は、丁寧に取材してから執筆しているなあと感じました。この時期に書評をアップできてよかったです。

これからもよろしくお願いします。
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Re:Unknown (itchy1976(当サイト管理人))
2010-12-30 07:42:51
ia.様コメントありがとうございます。

アニメチックな話ではありましたが、走っているとき、選手たちの人となりがみれて面白かったです。最後は感動的でした。

これからもよろしくお願いします。来年もよろしくお願いします。
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TBどうもです (雪になあれ)
2011-01-01 03:10:03
この本は確かに面白かったですね
結末が分かっていても楽しめる本でした
灰二と走のその後も読みたい気がしますが、そっとしておきたくもなります
とにかく色んな余韻がありました
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Re:TBどうもです (itchy1976(当サイト管理人))
2011-01-01 13:29:46
雪になあれ様コメントありがとうございます。

確かに面白かったですね。ハイジと走のその後はどうなんでしょうかね。まだ強さを求める旅は終わっていないんでしょうね。

これからもよろしくお願いします。
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