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脳動脈瘤手術の闘病メモ①

2006-08-23 16:22:09 | 闘病
 「四国88ヶ所自転車遍路の旅」は、一旦休憩して、本日からは、おそらく私の人生後半期で最大の経験と試練になったであろう、「脳動脈瘤クリッピング手術」の闘病メモについて、報告します。

  未破裂脳動脈瘤クリッピング手術を経験して    

  私の父、市太郎は一九六一年の五四歳のときに脳卒中を起こした。その後一九六七年の六十歳のときに三回目の脳卒中の発作を起し、死亡している。当時のこと は定かではないのだが、周りの人の話によると『突然発作を起こして倒れた』ということである。ずっとかなりの高血圧であったこともあり、くも膜下出血では なかったかと思う。 
 私の兄は、一九八二年の四二歳の時にくも膜下出血を起こした。自分で経営するダンボール製造加工会社で仕事が終わってすぐ に「頭が割れるように痛い」と言い出し、軽い嘔吐をした。すぐに帰宅し、その後四~五日の間仕事を休み、かかりつけの医院に通った。医師から、国立大阪循 環器病センターを紹介してもらい、そこで受診し検査の結果『脳動脈に奇形がある』ことが判明、開頭手術を受け、くも膜下出血の処置と奇形部分の切除とク リッピング手術を受けた。幸い、くも膜下出血はごく軽度であり、後遺症は残らなかった。兄は二〇〇二年にも軽い脳内出血を起し、甥の奔走で大阪のT病院へ 行き、そこで最先端の医療を受け、アンギオの結果、小さくない脳動脈瘤が発見された。再びの開頭手術でクリッピング手術を受けることとなったのである。現 在ではかなり回復している。

 私も現在五十七歳で「危険年齢」をすでに迎え、「遺伝」という危険要素も気にもなっており、高血圧症で日頃受診しているNクリニックの院長に相談した。そして脳外科などの最先端医療をしており、兄も脳外科手術を受けたT病院で受診すべく、紹介状を書いてもらった。
 
 二〇〇六年一月二十日(金)
 
連 れ合い同行の上、初めてT病院で受診。朝九時に病院に着いて診察を申込み、四診で受診し、状況を説明しMRI検査をすることとなった。MRI検査待合の二 階へ行くと多くの人が検査を待っていた。検査は午後一時三十分頃開始というので、待つ間病院近くの定食屋さんで食事をし、その後喫茶店でコーヒを飲んだ。 ただ、どんな結果が出るかの不安が一杯で、まったくくつろぐ気分にはなれなかった。
 病院に戻り、MRI検査の待合では、最先端を行く脳外科手術や脳腫瘍摘出の手術をライブで中継している。病院のポリシーとして『手術室を密室にしない』『手術の技術に対する絶対的な自信である』旨の説明が書かれてある。
  私はMRI検査は初めてなので少し緊張していた。やがてMRI検査が始まった。狭い機械の中に頭部が入っていき、『ガリガリ』『ガガガガ』などのかなり強 烈な音が周りからする。緊張のうちにMRI検査が済むと、再び1階の診察室前で待つように指示を受ける。今度は一診で受診とのことで待っていた。
  やがて名前が呼ばれた。担当医はI医師という。毛髪は茶髪にしておりベテランではあるのだろうが、若くも見える。後日看護師さんに「I先生は何歳?」と聞 くと、「年齢不詳です」とのこと。MRIの写真をI医師が説明してくれる。「二箇所に比較的大きい脳動脈瘤らしきものがあります。」といわれた。I医師か ら今後の治療法の説明があり、結果手術をするのが良いという。I医師は「いつ脳動脈瘤が破裂するかわからない」というし、脳外科の看護師であった連れ合い は「早くアンギオをしなさい」という。
 私は、今は自覚症状や不自由もなにも無く、健康に過ごしているのに、『なぜだ!』という絶望感・不幸感に 襲われる。近々絶対に休むことのできない出張もありそれが終わってからということで、深い意味も無く「一月二十七日にアンギオをお願いします」と言ってし まった。本当は嫌で嫌で仕方が無かったのだが、周りからせきたてられてのなりゆきである。I医師は「そうですか。それでは入院の予約をしましょう」といっ て、看護師さんに指示している。私はさっさと機械的に進められていく自分の運命に、だんだんと目の前が暗くなってきた。手術の前に、脳動脈瘤の部位や大き さを確認するために、アンギオの検査をするとのこと。この検査は、右足の付け根の動脈から、カテーテルを頸部まで挿入し、造影剤を注入して脳動脈の血管造 影撮影を行う検査である。動脈からカテーテルを入れるため、検査後に止血等のため安静が必要で、入院の検査となる。検査入院日を一月二十七日(金)に予約 し、本日は診察を終え帰宅した。

                                     (続く)

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