一風斎の趣味的生活/もっと活字を!

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コメディエンヌ、コメディアン

2007-09-15 02:26:37 | Essay
▲原節子さんです。

以前、次のような文章を書いたことがあります(例が若干古いのは勘弁してね)。
「戦前型の女優さんと、今の女優さんとの大きな違いは何でしょうか。

容貌の基準が変わったのはともかくとして、コミカルな演技、もっと言ってしまえば喜劇ができるかどうか、という点にあるのでは、と小生は考えます。田中絹代や原節子がコミカルな演技をするのは、想像もつかない。ましてや、喜劇映画にちょい役で出たことすらないのではないか。

ところが、今の女優さんは違います。

最近のテレビドラマですが『新選組』などを見ていると、コミカルな演技ができる人が多い。
いわゆる美女系でいえば、鈴木京香、沢口靖子。そう言えば二人ともNHK朝ドラが本格的なデビュでした。朝ドラといえば、田畑智子もそうですね。彼女なんかは最初からコメディエンヌ的な存在。
その他、多少年齢層が高くなると、戸田恵子は「三谷一家」でしょうし、松金よね子はテアトル・エコーだから別格としても、野際陽子、鈴木砂羽、などなど。

その原因には、何があるでしょう?
一つだけ言えば、喜劇的な演技のためには、自分を客観的に見る能力がなければならない、ということ。それだけ、女優さんも頭が良くなってきたのではないでしょうか。」
小生、女優さんのことしか念頭になかったのですが、これは男優の場合も同じみたい。

9月14日付の夕刊に掲載されたコラム「ありふれた生活」(371回)で三谷幸喜が佐藤浩市について触れ、
「今回の作品では堂々たるコメディアンぶりを披露してくれている佐藤浩市。優れた俳優は優れた喜劇役者でもあるという僕の自説を、彼は見事に立証している。」
と述べていました。

小生、へそ曲がりであると自認していますが、こういうことで意見が一致するのは、ちょっと嬉しいものがある。
そうなると、「今回の作品」なるもの(「ザ・マジックアワー」)を見てみたい気にもなってきます。

はたして、男優さんのコメディアン的才能と、俳優としての才能とは、どのような関連性があるのでしょうか? 

*ナルシシズムの強い人は、喜劇的才能がないんじゃないかしら。喜劇を演じる際に、自分を客観的に見られることが、結構重要なように思えます。

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2 コメント

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なんじゃ (Junco)
2007-09-15 18:20:42
ワシのことかぁ(^o^)

俳優さんも最近はTV露出が多いからねぇ。アドリブいっぱい振られるから、黙っているだけで絵になる人っていないですねぇ。黙ってて絵になったのは三船俊郎さんが最後くらいかなぁ。

てか、いつまでもアイドルだけじゃやってられないしね。ある程度の年齢になるとサービス精神旺盛で人を楽しませないとブーイング食らっちゃうから、面白いキャラにならざる得ないですね。

沢口さんなんてバリバリの関西人だもの、あれが地だってすぐわかりますよ。それどころか岩下志摩さんだってCMでボケキャラやってる時代でしょう。

私も男優で渋いだけで売ってる人は好きじゃないなぁ。根っからの関西人やからオモロイ人の方がええですわぁ。(^_^;)

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関西の人は (一風斎)
2007-09-20 20:21:39
人から笑いを取るのが好きなようですし、
得意なようですね。

その点、関東人は、照れもあってか、
どうしても突っ慳貪になってしまいがち。
これ、やはり「自意識過剰」なのかしら。
けっして「ナルチシズム」ではないと
思いますけどね。

では、また。
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