「国民投票法案」が衆議院を通過したニュースは、各メディアで大きく扱われていますが、こちらは、あまり重視されていない記事。
「PAC3装備品、防衛省が初公開」です。
PAC3という地対空迎撃ミサイルは、湾岸戦争で有名になった「パトリオット・ミサイル」の最新版(3は第三段階を示す)。それが、埼玉県の入間基地で公開された、というものですが、注目すべきは、記事最後の。
とうとう「首都防空」なんていう勇ましいことばまで登場しました。
さて、このミサイルで防衛を図る、というのですが、それでは何を防衛しようとするのか?
軍隊によって国民の生命・安全が守られる、というのは一種の幻想に過ぎません(旧軍が「天皇を中心とした国家体制」=「国体」、いわゆる「明治コンスティテューション』を守るためにあったことは、敗戦時に露呈した)。
まず第1に守られるのは、国家の中枢機能。
これはPAC3の展開計画を見れば分ります(固定式ではないのね)。
さて、小生、ここで思い出すのが、1933年8月11日「信濃毎日新聞」に桐生悠々が発表した「関東防空大演習を嗤う」なる記事。
結果は、
かようなわけで、ここ数日、「気分はもう〈戦前〉」というフレーズが脳裡に浮かんでは消え、消えては浮かんでいるのです。
「PAC3装備品、防衛省が初公開」です。
PAC3という地対空迎撃ミサイルは、湾岸戦争で有名になった「パトリオット・ミサイル」の最新版(3は第三段階を示す)。それが、埼玉県の入間基地で公開された、というものですが、注目すべきは、記事最後の。
「2010年度末までに全国計16の空自高射隊に導入されるPAC3の最初の配備で、首都防空の役割を担う。」というもの。
とうとう「首都防空」なんていう勇ましいことばまで登場しました。
さて、このミサイルで防衛を図る、というのですが、それでは何を防衛しようとするのか?
軍隊によって国民の生命・安全が守られる、というのは一種の幻想に過ぎません(旧軍が「天皇を中心とした国家体制」=「国体」、いわゆる「明治コンスティテューション』を守るためにあったことは、敗戦時に露呈した)。
まず第1に守られるのは、国家の中枢機能。
これはPAC3の展開計画を見れば分ります(固定式ではないのね)。
「航空自衛隊入間基地(埼玉県)に配備される地対空誘導弾パトリオット(PAC3)ミサイルの緊急時の展開場所として、防衛省が自衛隊駐屯地のほかに東京都心の皇居前広場や日比谷公園などの国有地、都有地の使用を検討していることが21日、明らかになった。」(3月22日8時0分配信「産経新聞」)
さて、小生、ここで思い出すのが、1933年8月11日「信濃毎日新聞」に桐生悠々が発表した「関東防空大演習を嗤う」なる記事。
「帝都の上空に於て、敵機を迎え撃つが如き、作戦計画は、最初からこれを予定するならば滑稽であり、やむを得ずして、これを行うならば、勝敗の運命を決すべき最終の戦争を想定するものであらねばならない。壮観は壮観なりと雖も、要するにそれは一のパッペット・ショーに過ぎない。」そして、1942年4月18日には、「ドーリットル東京初空襲」を迎えることになるわけです。
結果は、
「爆撃機接近の知らせで、霞ヶ浦航空隊からの戦闘機が発進、高度3000メートルを警戒し(たが)、捕捉は出来なかった。」わけでありました(新聞発表では「敵機9機を撃墜!」とあり、庶民はこれを「空気を撃墜だろう」と揶揄したといいます)。
「開戦4か月での本土空襲は一機も打ち落とせずに海軍の面目はつぶれた。」
かようなわけで、ここ数日、「気分はもう〈戦前〉」というフレーズが脳裡に浮かんでは消え、消えては浮かんでいるのです。