コロッと死ねない人生100年時代 “ピンピンコロリ”で生き抜くために大切なこと
アスクドクターズ編集部 より 211224
⚫︎あなたは「100年」を切実に考えていますか?
人生100年と言っても長生きすることで、認知症や寝たきりにはなりたくない程度にしか考えていない人が多いのではないでしょうか。自分がまさかリアルに100歳まで生きるとは思っていないのです。
ところが、2020年厚生労働省の発表では、平均寿命は男性がおよそ82歳、女性が88歳。働き盛りの今の30代40代の男性では、明らかに90歳近くまで延びますから、限りなく100歳に近づいています。
それでは平均寿命に達したとき、みなさんどうなっていると思いますか? 80歳を超えると急激に認知症になる頻度が増加し、およそ15%、4人に1人は認知症になっています。
それでは平均寿命に達したとき、みなさんどうなっていると思いますか? 80歳を超えると急激に認知症になる頻度が増加し、およそ15%、4人に1人は認知症になっています。
みなさんは自分が80歳を超えて生きていくことを実感できないと思いますが、多くの人が80歳では亡くなりません。そして認知症のリスクは平均寿命の長い女性ははるかに高く、2人に1人は認知症と付き合うことに。
さらに95歳まで生きたとすると、自分自身が70%の割合で認知症になるのです。
⚫︎コロッと死にたくても現実はそう甘くない
自分が認知症になることなど、みなさんまったくと言っていいほど考えていないでしょう。しかし、医療の発達した現代では、なかなかコロッと死ぬことはできず、先にも述べたように多くが認知症と付き合わなければならなくなります。
下の図を見てください。縦軸が身体機能、横軸が生きる年数です。
⚫︎コロッと死にたくても現実はそう甘くない
自分が認知症になることなど、みなさんまったくと言っていいほど考えていないでしょう。しかし、医療の発達した現代では、なかなかコロッと死ぬことはできず、先にも述べたように多くが認知症と付き合わなければならなくなります。
下の図を見てください。縦軸が身体機能、横軸が生きる年数です。
ーAは理想とするピンピンコロリタイプ。急激に機能が低下してほどなく命を落とします。
ーBは心不全などを起こすタイプ。心筋梗塞を1回起こしても死ねないので、一段機能が下がる。そして、次に脳梗塞などを起こしてまた下がる。するとさらなる機能低下で骨折を起こすなどして寝たきりになり、長い間、誰かの世話を受けることに。これが多くの人に起こっていることです。
そして、
ーBは心不全などを起こすタイプ。心筋梗塞を1回起こしても死ねないので、一段機能が下がる。そして、次に脳梗塞などを起こしてまた下がる。するとさらなる機能低下で骨折を起こすなどして寝たきりになり、長い間、誰かの世話を受けることに。これが多くの人に起こっていることです。
そして、
ーCは認知症・老衰タイプ。機能は徐々に低下して認知症になり、最終的には老衰で死に至ります。認知症の間には、徘徊をしたり、家族の顔がわからなくなったりすることもあるのです。
⚫︎死に至る3つのタイプ
⚫︎死に至る3つのタイプ

みなさん圧倒的にAタイプをめざしていますよね。Aタイプになるためには、90歳になったとき、体と脳の認知度の両方が維持されていなければなりません。脳はしっかりしているのに体が先に機能低下して車椅子だったり寝たきりになったり、体はピンピンしているのに認知機能が低下し徘徊したり、これではめざすピンピンコロリとはいきません。
⚫︎健康寿命を延ばすために考え、行動する
ここでひとつ、数字で実感できるデータを示します。平均寿命のほかに、“健康寿命”というものがあります。この健康寿命が平均寿命と≒(ニアリーイコール)の場合、前項のピンピンコロリにあたります。データとしては5年ほど前のものですが、平均寿命と健康寿命を比較したものが、下のグラフです。
平均寿命と健康寿命の間に、男性ではおよそ9年、女性ではおよそ12年開いています。つまりこの期間は、心不全などを起こすタイプか、認知症・老衰タイプになっているということです。
この期間を縮めるためにも、リアリティを持って真剣に健康を考え、マネジメントしなければいけないのです。健康マネジメントは50代、60代からでは遅いくらいです。「まだ早い」ということはありません。若いうちから真剣に考え、準備しておくことが大切なのです。

出典:厚生労働省ホームページ「平均寿命と健康寿命の推移」より