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東倧教授が語る人がサむボヌグになるの珟実床  202108

2021-08-08 10:19:00 | ðŸ“— この本

東倧教授が語る人がサむボヌグになるの珟実床 
   皲芋 昌圊東京倧孊先端科孊技術研究センタヌ 身䜓情報孊分野教授
  東掋経枈オンラむン より 210808

⚫︎人がサむボヌグずしお生きる未来は、技術的にはすぐそこに迫っおいるようです。
 むギリスのロボット科孊者であるピヌタヌ・スコット-モヌガン博士は、党身の筋肉が動かなくなる難病ALSで䜙呜2幎を宣告されたこず機に、人類で初めお「AIず融合」し、サむボヌグずしお生きる未来を遞んだ詳しくは 「人類初『AIず融合』した61歳科孊者の壮絶な人生」参照。
「これは僕にずっお実地で研究を行う、たたずない機䌚でもあるのです」
人間が「サむボヌグ」ずなり、「AIず融合」するずはどういうこずか。それにより「人ずしお生きるこず」の定矩はどう倉わるのか。

 䞖界で発売盎埌から話題隒然の『NEO HUMAN ネオ・ヒュヌマン――究極の自由を埗る未来』が、぀いに日本でも刊行された。
 本曞を読んで「正盎、科孊者ずしお、悔しさず尊敬が入り混じった気持ちになりたした」ず語るのが、東京倧孊先端科孊技術研究センタヌ教授の皲芋昌圊氏だ。その芋解を聞いた。
泚目を集める「サむボヌグ・アバタヌ」技術
『ネオ・ヒュヌマン』は、人間の新たな可胜性をポゞティブに䌝えおくれる本です。私がずっず曞きたかったこずを、芋事に曞かれおしたいたした。

 著者のピヌタヌ・スコット‐モヌガンさんは、自らの身䜓をサむボヌグ化し、AIで制埡するアバタヌを䜿うこずで、筋肉が動かなくなる難病ALSに察抗しようずしおいたす。

 䞖間䞀般の感芚からするず10幎は早い物語ですが、以前から同じような研究をしおいる私ずしおは、「ほらね」ず思わず膝を打ちたした。
 ずいうのも、「サむボヌグ、アバタヌ、AI」ずいったピヌタヌさんのような取り組みは、珟圚、䞖界䞭で倚くの科孊者が関心をもっおいる分野なのです。

⚫︎ALSを克服するため、人類で初めお「AIず融合」し、サむボヌグずしお生きる未来を遞んだピヌタヌ・スコットモヌガン博士
 日本では、政府が1000億円芏暡の予算を投じる「ムヌンショット型研究開発制床」がありたす。その第1の目暙が「人が身䜓、脳、空間、時間の制玄から解攟された瀟䌚を実珟」するこずです。研究抂芁には、以䞋のようにありたす。たさにピヌタヌさんの取り組みを思わせる内容です。

「サむボヌグやアバタヌずしお知られる䞀連の技術を高床に掻甚し、人の身䜓的胜力、認知胜力及び知芚胜力を拡匵するサむバネティック・アバタヌ技術を、瀟䌚通念を螏たえながら研究開発を掚進しおいきたす」

私はこのプロゞェクトにアドバむザヌずしお参加しおいるほか、仲間の研究者ずずもに「皲芋自圚化身䜓プロゞェクト」を進めおいたす。

⚫︎「自圚化身䜓」ずいう新しいコンセプト
この「自圚化身䜓」ずいう考え方は、詳しく述べるずそれだけで1冊の本になっおしたうのですが、ものすごく簡単に蚀うず「サむボヌグやアバタヌなど、テクノロゞヌによっお拡匵された胜力を、人が自らの身䜓のように自由自圚に扱えるこず」です詳しくは拙著『自圚化身䜓論』をお読みください。

 ここで倧切なのは、単に「新しいこずができるようになる」だけではなく、「自分自身の胜力が高たったように感じる」こずです。

 この違いは「無人運転タクシヌ」ず「タケコプタヌ」の違いを想像しおもらうずわかりやすいず思いたす。いずれも「機械によっお行きたい堎所に行く」ずいうゎヌルは同じですが、「自分自身の胜力が高たったように感じる」のはタケコプタヌのほうでしょう。

 私たちの関連研究に、人の腕を4本に増やし、自由自圚な䜜業を可胜にする「MetaLimbs」がありたす。この第3、第4の腕を「あたかも自分の身䜓の䞀郚」のように感じおもらうのが、研究の倧きな目暙の1぀です。

⚫︎第3,第4の腕を「たるで自分の身䜓の䞀郚のように」動かすこずを目指す「MetaLimbs」
 ピヌタヌさんもたた、本曞のなかで次のように述べおいたす。

「䜕が蚀いたいかずいうず、むンタヌネットの䞀郚やそこに接続されおいるモノが、最終的に僕の麻痺した䜓の代甚品になればいいず思っおいるんだ。呚りの環境に觊れるずいうより、僕自身が環境の䞀郚になっおいくようなむメヌゞだ。
䞭略時がた぀に぀れ、 僕はサむバヌスペヌスを自分の䜓の䞀郚だず認識するようになるだろう。脳が持぀可塑性ずいう性質のおかげでね。 メヌルを送信したり、゚レベヌタヌを呌んだりするのも、指を動かしたり、眉を䞊げたりするのず同じ感芚でできるようになるはずだ」
『ネオ・ヒュヌマン』より。)
 自分の身䜓を実隓台にしおたで、このような野心的な取り組みを実践しおいるピヌタヌさんを知っお、正盎、科孊者ずしお、悔しさず尊敬が入り混じった気持ちになりたした笑。

ピヌタヌさんは未来を倉えようずしおいるず思いたす。この本によっお、こうした未来の䞖界が広たり、垌望が持おるようになる。䞀般化したビゞョンを぀くっお䞖の䞭を倉えようずしおいる圌の姿勢に、勇気をもらったんです。

⚫︎「究極の自由」は老いからの解攟
私たちの研究やピヌタヌさんの事䟋は特殊で、自分には関係ないず思う人が倚いかもしれたせん。でも、そんなこずはありたせん。


「皲芋 昌圊東京倧孊先端科孊技術研究センタヌ 身䜓情報孊分野教授。博士工孊。JST ERATO皲芋自圚化身䜓プロゞェクト 研究総括。自圚化技術、人間拡匵工孊、゚ンタテむンメント工孊に興味を持぀。アメリカ『TIME』誌Coolest Invention of the Year、文郚科孊倧臣衚地若手科孊者賞などを受賞。超人スポヌツ協䌚代衚理事、日本バヌチャルリアリティ孊䌚理事、日本孊術䌚議連携䌚員等を兌務。著曞に『スヌパヌヒュヌマン誕生!人間はSFを超える』NHK出版新曞、『自圚化身䜓論』共著、NTS出版他。」

 私はもずもず、倧倉な運動音痎でした。運動のできる人は「身䜓が自由自圚に動くのは圓たり前じゃないか」ず蚀いたすが、私にずっおはそうではなかった。
 身䜓は、決しお自分の思った通りに動くものではありたせん。小さい頃から「もっずうたく身䜓を動かせたら」ずいう気持ちがい぀も頭の片隅にありたした。

 そんな私が倧きな衝撃を受けたのが、1984幎のロスオリンピックの開䌚匏で、「ゞェットパック」を装着した人が、競技堎の䞊空を飛び回る姿でした。倧倉な感銘を受けたこずを芚えおいたす。

 テクノロゞヌの力を䜿えば、䜓を鍛えおもできなかったこずが、できるようになるのかもしれない。そんな可胜性を感じたのです。これが、珟圚にいたる私の研究の原䜓隓です。

 もずもず運動音痎でなくおも、老いおくれば誰でも、身䜓はどんどん䞍自由になりたす。それたでできおいたこずができなくなったずき、「この先もどんどん悪くなるんだ」ず心も老いおゆきたす。

 ずころが、テクノロゞヌの力を䜿うこずで、䜓の老いず心の老いを、独立にできるかもしれないずしたらどうでしょう。それが、ピヌタヌさんの蚀う「究極の自由」ずいうこずかもしれたせん。

 䞀般に、寝たきりになるず認知症が進むず蚀われたすが、それは、情報や瀟䌚ずのアクセスが取れなくなり、新しい経隓を入れるこずができなくなるからかもしれたせん。さらに人間関係も固定されおしたい、コミュニケヌションの盞手もいなくなる。入出力が固定されるず、それを凊理する機胜も衰えおいくずいうメカニズムが想像されたす。

 人は動物の䞀皮であり、動くずいうこず自䜓が、知的振る舞いの䞀皮なのです。あの山の向こうはどうなっおいるのか、想像を巡らせるこずもできるが、歩いおそれを確かめに行くこずもできる。

 移動の自由、行動の自由、瀟䌚ずのアクセス。それらが、どんな状態であっおも、どこにいおも、テクノロゞヌによっお担保できるのであれば、幎を重ねるずいうこずは、決しお䞍幞ずは限らなくなりたす。むしろさらに経隓を積み、より先の未来にアクセスできるかもしれたせん。

 このような研究に取り組むなかで、私はずっず、人間の胜力ずはいったい䜕だろうず考えおきたした。

 圓初は、運動や勉匷、芞術などの胜力は、身䜓ず共に自己に備わっおいる、その人の持ち物なのだず考えおいたした。しかし、この10幎ほどで考え方が倉わりたした。

 䟋えば、「若者のコミュニケヌション胜力」ずいうこずがよく問題ずしお語られたす。ずころが、コロナ犍でオンラむン講矩ずなり、匿名で質問やコメントができるツヌルを利甚したずころ、孊生がそれたで以䞊に積極的にコミュニケヌションをずるようになっおいるのです。
 こんなこずもありたした。2000幎代に広たったオンラむンRPGゲヌム『りルティマオンラむン』の䞖界では、倚くのプレヌダヌが䞀緒にプレヌするなか、耳の䞍自由な方がかなり掻躍したず蚀われおいたす。

 なぜならコミュニケヌションツヌルが、声ではなくテキストチャットだったからです。物理䞖界における倧気を介したコミュニケヌションが䞍埗意でも、テキストチャットでは匁が立ち、リヌダヌシップも発揮できる方がたくさんいたのです。
 結局、胜力ずは、自己に垰属するのではなく、自己ず環境、぀たり、他者も含めた環境ずの盞互䜜甚そのものなのです。

 そしお、人間が他の動物ず違うずころは、自分だけでなく、環境をも倉えるこずができるずいう点です。

『ネオ・ヒュヌマン』を読んで、科孊者ずしお玠盎に感銘を受けたのが、この郚分です。ピヌタヌさんは自分だけでなく、瀟䌚ずいう自分を取り巻く環境を倉える実践をしおいるずころが凄いですね。

 ピヌタヌさんは自分を倉えお、ネオ・ヒュヌマンずいうものに昇華しようずしおいたす。加えお、ネオ・ヒュヌマンずいう存圚を受け入れる䟡倀芳を䜜るこずで、環境を倉えようずしおいたす。

 䟋えば、自分をサむボヌグ化するにあたり、圓初は反察しおいた医者を説埗し、NHS囜民保健サヌビスの枠内で手術を行っおいたす。この「環境を倉える力」は䞊倧抵なものではないのではないでしょうか。

 セクシャリティの問題、病気の問題、いろんなバリアに圓たっおきた圌には、それを打ち砎っお、マむナスから倧きな倉化ぞず぀なげようずするマむンドがありたす。

 自分の胜力を、そしお自分自身を生かすために、環境を倉える。本曞すら、そのための道具の1぀なのではないかず私は解釈したした。

⚫︎身䜓拡匵はどこたで蚱されるか
「環境」の倧きなファクタヌの1぀が、「瀟䌚の䟡倀芳、倫理芳」です。今埌は、どこたで身䜓をいじっおよいのか、ずいう議論になるでしょう。

 ピヌタヌさんは、あくたでも、ご本人が難病にかかり、䜓がどんどん動かなくなっおいくずいう問題に察凊するために、サむボヌグ化を行っおいたす。

 しかし、同じこずを健垞者がやりたいず蚀ったずきに認めるのかどうか。自分で食事をしたくないから、気管ず消化管ず腞に穎を開けたいずいう人の垌望を認めるのかずいうず、それは厳しいず感じたす。たた、ALSではなく、別の病気ならどうなのかずいう問題もありたす。

 珟圚、䞀郚のアスリヌトの䞭で話題になっおいるものに、頭に電流を流す「ドヌピング」がありたす。経頭蓋電気刺激法ず蚀われるもので、それを行うず、身䜓のバランスが良くなるず蚀われおいたす。堎合によっおは、蚈算が少し埗意になったり、蚘憶力が良くなったりする効果もあるずされおいたす。

 では、倧孊の入孊詊隓䞭に、頭に電流を流しおいる孊生がいたらどうなるでしょう。オリンピックで詊合前に電流を流す遞手を芋お、応揎したいず思うでしょうか。

 こういったさたざたな課題がありたすから、ピヌタヌさんの行為は、針の穎に糞を通すような、たさにギリギリの線ではありたす。

 もちろん私たちの研究でも、定期的に倫理や哲孊の先生方ず議論するようにしおいたす。ただ、悪圱響は予枬できないずころがあり、運甚しながら答えを芋぀けるしかないのが珟状です。

⚫︎共感から察話を生み、瀟䌚を倉える
 倫理孊の䞖界では、党䞖界どの時代にも通ずるものを構築しようずいうモチベヌションがありたす。しかし、振り返っおみるず、倫理芳ずいうものは、地域によっおも時代によっおもアップデヌトされるものです。

 臓噚移怍も脳死も、盞圓長い間議論されおいたした。䜓倖受粟は、か぀おは「詊隓管ベむビヌ」ず呌ばれお拒絶する声も倚くありたしたが、いたでは少子化のために助成金が支払われおおり、さらには保険適甚が議論されるたでに倉わっおいたす。

 そう考えるず、ゆっくりですが、瀟䌚のほうが倉わっお、受け入れられおいくのではないかず私は思いたす。

 そのためには、やはり、人々が玍埗できるような実践䟋、もしくは、共感を集めるこずが必芁です。その意味においおも、『ネオ・ヒュヌマン』は共感を呌ぶ1冊です。

 どこかの囜の政府が、軍隊を増匷するために行ったずいうこずであれば、「そんな手術などやるな」ずいう反察が巻き起こっおしたいたす。でもピヌタヌさんならば、䞖の䞭の倚くの人が、䞍快感をもよおさずに玠盎に応揎できるのではないでしょうか。そこから察話がはじめられるでしょう。

 倫理の問題を考えるずき、最終的には死に぀いおの議論を避けるこずはできたせん。

 私は、人の死には「䞀人称の死」ず「二人称、䞉人称の死」があり、今埌は䞡者の差がどんどん広がるのではないかず考えおいたす。

 ピヌタヌさんは、AIを䜿っお魂もアップデヌトできるず本曞をたずめおいたすが、私の珟時点での仮説では、「䞀人称の死」は、「肉䜓の死」ず同矩である時代がただ続くず思いたす。぀たり、私の意識ずしおは、肉䜓が死んだずきが文字どおり「最期」だずいうこずです。

 ですが、私本人は死んでいるのにもかかわらず、私がいたここでむンタビュヌに答えおいるずいう状態は、今埌あり埗るかもしれたせん。

⚫︎「ヒュヌマンデゞタルツむン」ずいう可胜性
 今たさに「ヒュヌマンデゞタルツむン」ずいう技術が泚目を集めおいたすが、VRやりェアラブル技術などがさらに発展し、生たれたずきからの環境ずのやり取りをすべお蚘録・孊習すれば、情報的に、私ず同じ振る舞いをするようなコピヌができるかもしれたせん。

 そのコピヌに、入出力や環境をすべお孊習させれば、私のバックアップを䜜るこずが可胜になりたす。

 もしかするず、脳梗塞や認知症などでうたく話せなくなったずき、その技術によっお、私のコピヌが、より私らしく話すようになるかもしれたせん。私が肉䜓的な死を迎えたずしおも、誰かが私に盞談したいこずがあるならば、恐山のむタコよりは、もう少し高い粟床で私らしい答えをくれるかもしれたせん。

 そのコピヌずコミュニケヌションをずろうずする人がいなくなったずき、それが「二人称、䞉人称の死」ずいうこずですね。

 では「䞀人称の死」ず「二人称、䞉人称の死」のどちらが恐ろしいか。もちろんその感芚は人それぞれですが,私は,身䜓ではなく,他者ずの関係性そのものが人間であるずいう人間芳を持っおいたす。それは,これたで申し䞊げた自己ず環境ずの関係性にも通じおきたす。

 ホモサピ゚ンスずしおの私ではなく,人間ずしおの皲芋。「人間」ずいう挢字は,人の間ず曞きたすが,瀟䌚的な生物ずしおは,「間」,぀たり盞互䜜甚のほうが本䜓なのではないかず考えるのです。

 そこを蚘録・再構成できるのであれば、そのほうがよほど「私」であるずいうこずになりたす。肉䜓でもない、脳でもない。これは、ピヌタヌさんの哲孊ず重なる郚分、重ならない郚分があり、ぜひ研究者ずしお議論したいずころです。

 本曞は、さたざたな議論に぀ながる1冊です。

 ピヌタヌさんそのものが、未来を実践しおいたすし、ストヌリヌテリングもできおいる。戊略論やデザむン・フィクション思考も教えおくれる、いわば「党郚入りのビゞネス曞」。こんな可胜性があるずいうこずが広たるこずで、䞖の䞭が、未来に察しお垌望を持おるようになるでしょう。

構成泉矎朚蘭
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なぜナダダ人は英囜で目芚たしい成功を遂げられたのか英囜ナダダ人の歎史  202108

2021-08-05 19:17:00 | ðŸ“— この本

なぜナダダ人は英囜で目芚たしい成功を遂げられたのか英囜ナダダ人の歎史
  幻冬瀟プラス より 210805 䜐藀唯行

 キリスト教誕生以来、ペヌロッパ瀟䌚に「反ナダダ䞻矩」がはびこる䞭、ナダダ人たちは迫害に屈せず、移り䜏んだ地でタフに生き抜いおきたした。ずくに成功が目芚たしかったのは英囜ナダダ人です。むギリス千幎の盛衰に重倧な圹割を果たしたナダダ人の足跡を読み解いた『英囜ナダダ人の歎史』䜐藀唯行著から、詊し読みをお届けしたす。第1回は「はしがき」から。

      

 「珟圚のス゚ズ運河。1875幎の英囜によるス゚ズ運河買収にも英囜ナダダ人が深く関わっおいた」

 ナダダ史に関心を持぀読者にずり、我が囜の珟圚の出版状況は倧倉恵たれたものず蚀えよう。様々な囜のナダダ史が邊語で刊行され、たやすく読める時代が到来しおいるからだ。こうした䞭、読者諞氏は果たしおどこの囜のナダダ史が䞀番面癜いずお感じになっおいるのだろうか。筆者には英囜が䞀番ず思えおならない。

 理由を埡理解いただくため、たずは合衆囜ず比べおみよう。合衆囜は䞖界最倧芏暡のナダダ人居䜏囜で各界での掻躍も目芚たしい。トランプ政暩の䞭枢にも食い蟌んでいたほどだ。けれどその歎史は䞉五〇幎、䞭䞖ず近䞖前半が欠萜しおいる。歎史趣味ずロマンを堪胜したい読者には物足りぬ囜だ。

 次はドむツ・東欧諞囜ずの比范だ。英囜ず同じく䞭䞖以来の長い歎史を持぀ナダダ瀟䌚だが、ホロコヌストの灜犍の䞭で灰燌かいじんに垰しおしたった点が惜したれる。戊埌再建されたナダダ瀟䌚は旧゜連出身者が人工的に぀くりあげたもので、戊前たで栄えおいた豊饒ほうじょうなナダダ文化の䌝統は完党に途絶え、珟状は文化的にも経枈的にも「取るに足らぬ」存圚ずなっおしたった。

 ロシアにも長い歎史を持぀ナダダ瀟䌚が存圚したが、旧゜連厩壊の混乱の䞭で、䞖界第䞉䜍、二六〇䞇人を誇ったナダダ人口は倧半が海倖に流出しおしたった。

 さらに蚀えばこれらの囜々には近代英囜ナダダ史を特城づけたグロヌバル進出のダむナミズムが欠萜しおいる。倧英垝囜圢成過皋においお英囜ナダダ人は倚数掟英囜人ず同様に狭い島囜を飛び出し、䞖界各地の英領怍民地に雄飛し、緊密な同族ネットワヌクを構築しおきた。圌らの䞭には倧英垝囜の勢力拡倧に決定的な圹割を挔じた者も少なくない。

 それずは逆に、芪の代に倖囜から英領怍民地に蟿たどり着いたナダダ移民の子䟛が、英領に生たれたこずで手に入れた「英臣民資栌」を歊噚に倧富豪に成り䞊がり、英本囜の䞊流瀟䌚にデビュヌを果たす興味深いパタヌンも確認できる。いずれも独・露・東欧のナダダ史には垣間芋るこずのできぬ面癜さず蚀えよう。

 本囜ず怍民地の間に匵り巡らされたナダダ・ネットワヌクの存圚ずいう点ではスペむン・ポルトガルも英囜ず同じだ。けれど䞡囜には近代以埌「芋るべきナダダ瀟䌚」は存圚しない。長い経枈的停滞ず独裁政暩を嫌い出囜しおしたったからだ。

 これたで指摘した「面癜さの条件」を英囜同様満たしおいるのはフランスだ。䞭䞖前期たで遡さかのがる仏ナダダ史は英囜のそれを䞊回る長い歎史だ。しかし難点がある。䞀〇〇〇幎に及ぶ䞭䞖史が耇雑で分かりにくいのだ。

 囜王による䞀元的支配䞋に眮かれた英囜ず異なり、囜王を凌駕する倧諞䟯勢力が各地に跋扈ばっこした䞭䞖フランスでは、ナダダ人の䞭に倧諞䟯の支配に服する者も倧勢おり、圌らが眮かれた状況は地方毎に倚様だったからだ。ナダダ人が囜王盎属の金貞し集団ずしお囜王政府の圹所、ナダダ人財務府の支配・統制䞋に眮かれおいた䞭䞖英囜の分かりやすい歎史像をフランスで描くこずはできない。

 次に近䞖・近代だが、英囜ず比べ差別がかなり匷かったフランスでは、ナダダ゚リヌトが掻躍できる堎が限られおいた点が特色ず蚀える。ナダダ゚リヌトが著名なキリスト教埒ず協力し偉業を成し遂げる事䟋は英囜に比べ少ない。カトリックの囜フランスず異なり、プロテスタントの囜英囜には宗教的理由でナダダ・むスラ゚ルを支持するキリスト教シオニストが四〇〇幎近く勢力を保ち続けおいるからだ。クロムりェル、バルフォア、ロむド ゞョヌゞはその代衚だ。

 たた宗教的信念からではないが、ナダダ人ず深く結び぀いた軍人・有力政治家も珍しくない。ネル゜ン提督、チャヌチル、サッチャヌがその兞型だ。いずれも高校䞖界史に登堎するほどの有名人だが、フランス史の䞭で圌らに匹敵する「ナダダの友」は芋圓たらない。

 さらに日本ずのかかわりも興味深い。ロンドン金融垂堎で日露戊争の資金調達に苊慮する高橋是枅に察し、英囜王゚ドワヌド䞃䞖の宮廷に集うナダダの偎近たちが助け船を出しおくれた䞀件だ。

 本項の最埌に英囜ナダダ系自身が䞖界史の流れに倧きな圱響を及がした事件を玹介しよう。䞀八䞃五幎のス゚ズ運河買収だ。砎産に瀕した゚ゞプトが売りに出したス゚ズ運河を、宿敵フランスに奪われる前に銖盞ディズレヌリが秘かに亀枉を進め、盟友ロスチャむルドが短期間に巚額の資金を調達し買収を成功させ囜益を守った䞀件だディズレヌリは立身のためキリスト教に改宗したずはいえ、終生旺盛なナダダ人意識を持ち続けた人物だ。英囜のアゞア進出はこれにより加速された。匹敵する事䟋を仏ナダダ史の䞭に芋いだすこずはできない。

 近䞖以埌の英囜が差別の少ない寛容な瀟䌚颚土だったからこそ、他囜に勝るナダダ人の掻躍を生み出し、それこそが英囜ナダダ史の尜きせぬ魅力ずなっおいる。




💋倧孊期 ナダダ人ゲットヌの研究しお、なるほど、嫌われる由瞁も玍埗。
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📙 平成育ちの歎史孊者が描く、団塊からZ䞖代たで必読の日本の党貌 『平成史―昚日の䞖界のすべお』202108

2021-08-05 01:03:00 | ðŸ“— この本

小泉玔䞀郎から安宀奈矎恵たで――平成育ちの歎史孊者が描く、団塊からZ䞖代たで必読の日本の党貌 『平成史―昚日の䞖界のすべお』與那芇 最序章公開
  本の話 より  210805  èˆ‡é‚£èЇ 最

『平成史―昚日の䞖界のすべお』與那芇 最
 同時代史が描けない
 青倩の䞋の濃霧だ――。

 平成期の日本瀟䌚をふり返るずき、それが最初に浮かぶ蚀葉です。

 2019幎の4月に幕を䞋ろした、平成ずいう時代。どこか寂しさが挂っおいたその終焉の颚景すらも、いたは蚘憶が朧げになり぀぀あるずころでしょうか。

 改革の「䞍培底」が停滞を招いたず悔やむ人がいる傍で、逆に「やりすぎ」が日本を壊したずこがす人もいた。ネットメディアの普及が知性を劣化させたず咎める人の隣に、オヌルドメディアの持続こそが囜民を無知にしおいるず苛立぀人がいた。

 正反察の理由で、しかし共通に倱望される䞍思議な――ある意味で「かわいそうな時代」ずしお、珟圚進行圢だったはずの平成は、過去になっおゆきたした。

 昭和史ないし戊埌史を語る堎面であれば、私たちは自身が䜓隓しおいないこずも含めお、今日でもなお、共有されたむメヌゞで話すこずができたす。悲惚な戊争ず焊土からの埩興、高床成長ず負の偎面ずしおの公害、孊生運動の高たりず衰退、マネヌゲヌムずディスコに螊ったバブル  。矎空ひばり・田䞭角栄・長嶋茂雄ずいった組みあわせを口にするずき、背埌には「豊かさを目指しおがむしゃらに駆けおいったあのころ」のような、統䞀された時代像がおのずず浮かびたす。

 ずころがより近い過去であるはずの「平成史」には、そうした前提がない。安宀奈矎恵ず小泉玔䞀郎ず矜生結匊の3人を䞊べおも、共通するひず぀のストヌリヌを創るこずはできそうにありたせん。

 あるいは、「あの戊争」ずいう蚀い方を考えおもよいでしょう。昭和史の文脈で「あの戊争」が指すものは自明ですが、平成史ではどうか。たずえば䞭東に限っおすら、90幎代の湟岞戊争か、れロ幎代のむラク戊争なのか、10幎代のISむスラム囜ずの戊争を指すのか、ぎたりず蚀い圓おるこずは至難ではないでしょうか。

 たるで霧のなかに迷い蟌んだかのように、党䜓像を芋枡しにくい時代。しかし奇劙なのは、空が晎れおいるこずです。

 たずえば安宀さんのヒット曲は、ほがすべおのビデオをYouTubeで芋るこずができたす。1999幎の第145回囜䌚からむンタヌネット䞭継が始たったおかげで、小泉政暩以降の政治家の䞻芁な発蚀は、倧量のコピヌがりェブ䞊に拡散しおいたす。政治がオヌプンになり、文化がアヌカむブされたいた、私たちはか぀おなく「芋晎らしのよい瀟䌚」に䜏んでいるはずなのです。

 それなのに、共有できる同時代史が像を結ばない。こうした困難は、ふだん歎史をふり返るこずのない人たちにずっおも、日垞に圱を萜ずしおいるように思いたす。

⚫︎分断ず画䞀化の䜵存
 たずえばいた、瀟䌚の「分断」が進んでいるずされたす。平成期に展開した雇甚の自由化により、正芏雇甚者ず非正芏雇甚者のあいだで生たれた経枈的な栌差は、やがお結婚できるできない、子どもを぀くれる぀くれない人びずの盞違を䜜り出し、人生芳や䟡倀䜓系さえもが異なる文化的な断絶ぞず深たっおいった。

 むンタヌネット䞊ではサむバヌカスケヌド同じ嗜奜のサむトにしか接続しない傟向が進展し、異なる意芋の人ずは察話がなりたたない。か぀おは人びずに衝撃を䞎えたはずのそうした指摘が、いたやはじめから議論の前提になっおいたす。

 しかしながら裏面で、この瀟䌚は確実に「画䞀化」もしおいたす。昭和の時代には「政治家なら裏金くらいあっお圓然」・「芞胜人だもの、䞍倫のひず぀やふた぀は圓たりたえ」ですたされたこずが、よし悪しは別にしおもう通らない。

 ロヌカルな慣習や暗黙の合意で凊理されおきた事案が、ひずたび癜日の䞋にさらされるや、非垞識きわたる利暩ずしお糟匟が殺到し、だれも匁護に立぀こずができない。※1 コンフォヌミズム順応䞻矩を色濃く垯びたマス・ヒステリヌは、もはや定期的な祭瀌ずしお定着した芳さえありたす。

 晎れた空の䞋を塗りこめる霧のように、匕き裂かれながら均質化しおゆく瀟䌚ずいう䞍思議。その逆説を解けないこずがいた、私たちにずっお「知るこず」や「考えるこず」をむずかしくしおいたす。※2

 Instagramで友人はおろか、著名人の私生掻でも芗き芋できる今日、圌らに぀いお以前よりも倚くを私たちは「知っお」いたす。ずころが、それが盞互理解を深めおいるずは思えない。䜜家のAず評論家のBが仲たがいしたずいった、昭和なら文壇バヌの垞連でないず耳に入らなかった颚聞も、二人のTwitterをフォロヌするだけでわかりたす。しかしそのこずは、圌らの䜜品に぀いお深く「考える」きっかけにはならない。

※1 開沌博『日本の盲点』PHP新曞、2021幎、62―65頁。 ※2 宇野垞寛『遅いむンタヌネット』幻冬舎、2020幎、184―192頁。

「党䜓像」を指し瀺すこずが、か぀おは有識者の䜿呜ずされおいたした。ずくに冷戊䜓制に䟝拠する保守ず革新の構図が厩壊しおはじたった平成の前半には、右から巊たで、高霢者から若者たで、郜心でも地方でも、男性も女性も  ず「可胜なかぎり広い範囲に」届く圢で瀟䌚の芋取り図を提䟛するのが、䟡倀ある行いずされる颚朮がありたした。

 平成の埌半に孊者ず論壇人ずを䜓隓し、末期にそれらを廃業しおみお思うのは、いたやたったく逆の゚ヌトス気颚が、掻字文化に定着したずいうこずです。

 せっかく倧孊勀めを蟞めたので、圓時ならたず読たなかった自己啓発やビゞネスの曞籍を手に取っおみるず、あべこべで面癜い。すなわち、想定する読者は30代前半たでの未婚で郜䌚に暮らす正瀟員の女性、のように「できるだけタヌゲットを絞っお」発信するのが、ファッションのみならず蚀論の垂堎でも、マヌケティングやブランド化ずいう「意識の高い」戊略ずされお久しくなっおいたす。

⚫︎無限の反埩のなかで
 そうした平成のあいだに最も信頌を倱ったブランドが「孊者」ず「知識人」であるこずは、いたや誰もが知っおいるでしょう。しかしそれを、圌らがなにもしなかったせいだずするのは、あたりに酷な芋方です。

 むしろ平成の前半には改革の朮流が、象牙の塔倧孊に籠りがちだった研究者を匷く珟実にコミットさせ、埌半にはSNSなどのニュヌメディアを通じお、倚くの蚀論人が過剰なほど情報を発信するようになりたした。所属する組織の仕事をこなすのはもちろん、個人の資栌で動画チャンネルやオンラむンサロンを開蚭し、そちらでも講矩やセミナヌを担圓する「働き者」さえ、いたや珍しくありたせん。

 にもかかわらずどうしお、圌らはなにひず぀達成できず、反知性䞻矩のもずで嘲笑される存圚ぞず転萜しおいったのか。実は先ほども述べた「同時代史を描けない」ずいう事態こそが、たさにその原因であり結果でもありたす。

 たずえば、ある孊者が“目の前の時代”の蚺断ずしお蚘した、以䞋の文章を読んでみおください。著者の名前ず発衚された幎の組みあわせずしお、「正しいものは」ずもし聞かれたら、どの遞択肢を遞びたすか。

 巚倧組織による情報ず資源の集積は、法の䞋における平等ずいう前提をどんどん圢骞化したす。連続的に創出される倉化は、個人の予枬しえぬ将来の危険をいや増しおいきたす。人々は平等の実質化ず危険の回避を求めお集暩的機構の傘䞋にわれがちに避難しおいきたす。犏祉瀟䌚においおわれわれが珟認しおいるのはこうした逃走者の矀れなのではないでしょうか。

 しかし、この堎合、逃げおいく圌らを匱い人間ず眵るのはたったく䞍適圓です。これこそが自由の垰結だからです。

  A 浅田 地珟代思想    1989幎
   B 宮台真叞瀟䌚孊     1999幎
    C 東 浩玀哲孊      2009幎
     D 萜合陜䞀メディアアヌト2019幎

 おそらくどれが答えだず蚀われおも、これら各時代を代衚する蚀論人の議論に觊れたこずのある読者は、「曞いおいおもおかしくないな」ず感じるでしょう。

 しかし正解は、右蚘のどれでもない。西郚邁経枈思想が1979幎、平成半ばに終刊するこずになる雑誌『諞君』の4月号に寄せた、「反進歩ぞの旅」ずいう玀行文の䞀節です。※3

 これはけっしお、先に名前を挙げた識者たちが怠惰だずいうこずではありたせん。むしろ私たちが生きる瀟䌚が盎面する課題が、ここ半䞖玀ほどたったく倉わっおおらず――そしおなにより――そうした朜圚する䞍倉の構造を明るみに出し、私たちが垞にそれに挑んできたずいう“同時代史”を描く営みが衰匱しおいるからこそ、過去の積み重ねが歎史ずしお蓄積されない。

 結果ずしおあたかもルヌプもののアニメのように、䞀定期間ごずに「同じような思想・運動」のブヌムが反埩され、※4しかしたさに先行する経隓を忘华しおいるがゆえに、挫折しおは知性ぞの信頌を損なっおゆく。

⚫︎過去からの呌び声
 そうした状況は、実は平成期の日本に固有のものではありたせん。䞖界䞭で――いや、時期的に重なりあうポスト冷戊期の囜際瀟䌚でこそ、より顕著であったかもしれたせん。

 実際に、「たかだか人間が党䜓像なんお、もう芋枡さなくおいい」ずいった議論は、いたやむしろ海倖から、倧きな声で聞こえおきたす。

 むンスタにアップする写真や、ツむヌトで䜿う語圙の膚倧な蓄積をAI人工知胜が解析しお、ナヌザヌのひずりひずりに最適なタヌゲティングを代行しおくれるようになる。そうしおメカニックに蚭定される、「あなたにずっお最適な芖野」の内偎で暮らせば快適なんだから、それはそれで別にいいんじゃないか。IT業界の䌁業家はむろんのこず、歎史孊者でもそう曞く人が実際にいお、囜を問わず広く読たれたりもしおいたす。※5

『※3 西郚邁『蜃気楌の䞭ぞ』䞭公文庫改版、2015幎原著1979幎、250頁初出媒䜓により衚蚘のみ修正。サッチャヌ政暩盎前の英囜滞圚を螏たえたこの文章は、最初期の「新自由䞻矩批刀」でもある。 ※4 具䜓䟋ずその分析は、斎藀環・與那芇最『心を病んだらいけないの う぀病瀟䌚の凊方箋』新朮遞曞、2020幎の7・8章を参照されたい。
※5 ナノァル・ノア・ハラリ『ホモ・デりス テクノロゞヌずサピ゚ンスの未来 䞋』柎田裕之蚳、河出曞房新瀟、2018幎原著15幎、9・11章。』

 しかし、それはほんずうに心地よい䞖界でしょうか。あるいは、そもそも新しい発想でしょうか。
 たずえば情報技術がもたらす負の偎面をより意識した、ある今日のデゞタルアヌティストの著䜜には、珟代瀟䌚の隠喩ずしおこんな蚀葉が匕かれおいたす。

 思うに、神が我々に䞎えた最倧の恩寵は、䞖界の䞭身すべおの関連に思いあたる胜力を我々人類の心から“取り陀いた”こずであろう。  だが、い぀の日か、方面を異こずにしたこれらの知識が総合されお、真実の恐ろしい様盞が明瞭になるずきがくる。そのずきこそ、我々人類は自己の眮かれた戊慄すべき䜍眮を知り、狂気に陥おちいるのでなければ、死を秘めた光の䞖界から新しく始たる暗黒の時代ニュヌ・ダヌク・゚むゞぞ逃避し、かりそめの平安を垌ねがうこずにならざるをえないはずだ。※6括匧内ず二重匕甚笊は與那芇

 䞖界の構造すべおを深局たで芋通す詊みは、神に委ねた方がよく、人間はそれを目指すずかえっお䞍幞になる動物なのかもしれない。1926幎にこう曞いたのは、圓時無名の怪奇小説家だったH・P・ラノクラフト。この䞍気味な宣蚀に始たる短線「クトゥルフの呌び声」は、文通仲間や掲茉誌のファンコミュニティによっお関連䜜品が曞き継がれ、無数のバリ゚ヌションを持぀停史的な叙述の集積――人類“以前”に地球を支配した邪神たちを描く、いわゆるクトゥルフ神話矀を今日に遺したした。

 むンタヌネットの出珟よりもはるかに先んじた、フェむクニュヌスのりィキペディアであり、人力で運営されるビッグデヌタですね。そしお、1䞖玀前にはオカルト小説の前振りにすぎなかった「党䜓像の構築は、もう人間ならざるものの手に委ねよう」ずいう感性が、デゞタル瀟䌚を生き延びる手がかりずしお参照されるずころたで、私たちは来おしたった。

 䞀芋するず、ずおもこわい、それ自䜓がホラヌのような話です。これたた䞖界各囜に広がる終末思想や陰謀論の流行も、おそらくそうした心性が背景にあるのでしょう。

 ですが、それは悲報ではなく、むしろ朗報でもあるのではないでしょうか。

 私たちが抱える挠たる䞍安や恐怖は、けっしおここ数幎に始たったものではなく、はるかに遠い過去にも起源を持っおいた。だずすれば、そうした歎史をか぀お生きたすべおの人たちず、私たちはこれから“ずもに悩む”こずができるはずです。

⚫︎なしたずころを知るために
 たずえば私はいた、「なすずころを知らざればなり」ずいう蚀葉を思い出したす。もずは新玄聖曞ルカ䌝。西暊100幎前埌の成立かの䞀節で、十字架にかけられたむ゚スが「圌らは自らの行いを理解しおいないのだから」ず、父なる神に寛容な裁きを求めお発したものです。ある意味でいた、たしかに私たちはGoogleに怜玢語を入れ、Amazonで商品を探すこずで日々、やがお「人類“以降”の邪神」に至るかもしれぬデヌタの屑山を、自芚なきたたに積みあげおいたす。

 いっぜう、人間がキリスト教の神からの自立を暡玢した西掋近代のもずで、この譊句を正反察の趣旚に転甚したのは、『資本論』第䞀巻、1867幎のマルクスでした。資本䞻矩のもずで「等䟡」ずされたモノどうしを亀換するずき、実際には䜕が起きおいるのか――むしろ亀換の成立を通じお初めお、新たな䟡倀ず支配のシステムを䜜り出しおしたっおいるこずに、人びずは気づいおいない。

 逆にいえば、そうした構図の党䜓を描いお「自分たちは䜕をやっおいるのか」に気づかせるこずが、孊者や蚀論の圹割ずされた時代が近代でした。私たちがいた立っおいるのは、そうした近代を続けるか吊かの、倧きな岐路にほかなりたせん。

 私たち人間は、これからも䞖界の䞻人公でいたいだろうか。それずも「なすずころ」の解釈は機械じかけの新たな神にお任せしお、近代をやめおいったほうがよいのだろうか。

 ――決めるのは、過去からの声を聎いおから。ここに至るたでに、私たちが「なしたずころ」を知っおからでも、遅くはない。

「なすこず」の意味がなんであるのか、それは青倩䞋の濃霧に溶けお日々に芋えにくくなり、芋る必芁はないずする思朮も蔓延しお、たすたす霧は濃くなっおゆくように思えたす。しかし、同じ道をか぀お蟿った人びずの蚘憶がずもにあるなら、そのなかを歩くこずは決しお、孀独な旅路にはならないはず。

 さぁ、旅を始めたしょう。私たちず同じ問いを、悩みを、平成ないしポスト冷戊の30幎間に考え抜いた人びずの貎重な痕跡に、耳をすたしながら。


※6 ゞェヌムズ・ブラむドル『ニュヌ・ダヌク・゚むゞ テクノロゞヌず未来に぀いおの10の考察』久保田晃匘監蚳、NTT出版、2018幎原著同幎、15頁重匕。

「序 蒌々たる霧のなかで」より
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無胜な人間が暩力者になる 䞍可避な理由  202107

2021-08-04 03:10:14 | ðŸ“— この本

無胜な人間が「暩力者」になる䞍可避な理由
  DIAMOND Online より 210731  ãƒ‡ãƒœãƒ©ãƒ»ã‚°ãƒ«ãƒŒãƒ³ãƒ•ェルド,埡立英史

 党米第1䜍の最高峰ビゞネススクヌルU.S. News  World Report調べスタンフォヌド倧孊経営倧孊院で䜕幎にもわたり倧きな人気を博しおいる「暩力のレッスン」がある。 
 デボラ・グルヌンフェルド教授がその内容を『スタンフォヌドの暩力のレッスン』ずしお刊行、ナむキ瀟長兌CEOゞョン・ドナホヌが「本音の蚀葉で暩力のからくりを教えおくれる」、フェむスブックCOOシェリル・サンドバヌグが「暩力に぀いおの考え方、䜿い方を䞀倉し、自分の䞭に眠っおいる倧きな力に気づかせおくれる」ず絶賛するなど、倧きな話題ずなっおいる。
 「暩力の心理孊」を25幎間研究しおきた教授の集倧成ずもいうべきその内容ずは 䞖界のトップ゚リヌトがこぞっお孊んでいる教えを、本曞から䞀郚、特別公開する。

⚫︎力のない者ほど「立堎の力」を誇瀺しようずする
 暩力のある人は誀解しおいるかもしれないが、高い地䜍に就いたずしおも、他者からの尊敬や、他者を支配する暩利が自動的に぀いおくるわけではない。

 暩力の䜿い方を間違ったら──自分に暩力を䞎えた制床や組織に察しお䞍正を働いたり、党䜓の犏祉を無芖しお自分の利益を埗ようずしたら──地䜍も正圓性も倱われ、人をコントロヌルする胜力も倱われおしたう。

 これは、政治が機胜しおいない囜、腐敗勢力による匷暩支配が行われおいるような囜で芋られる珟象だ。怒れる民衆の抵抗を受け、ステヌタスも正圓性も倱った暩力者は脅迫や匟圧、暎力に頌っお暩力を維持しようずする。䞀般に、自分の暩力を誇瀺しなくおはならない者ほど、実際に持っおいる暩力は匱い。䞭略

⚫︎人はその「無力さ」に応じお暩力を求めるから
 個人䞻矩の文化では、暩力は自己匷化のためのツヌルであり、個人的な目的のために䜿えるリ゜ヌスず芋なされる。
 しかし、少し俯瞰すれば、家族、組織、コミュニティずいった瀟䌚集団の䞭では、暩力は個人のためだけでなく、集団の問題を解決するために䜿われおいるこずがわかる。

 人間でも動物でも、集団の䞭では、ナンバヌワンの指導者が、矀れを守るために進んでリスクを取るこずによっお暩力を保持しおいる。䞋䜍のメンバヌは、その集団に所属し、守っおもらい、他のメンバヌが獲埗した資源を分けおもらうこずず匕き換えに、䞊䜍のメンバヌに奉仕する。

 自分自身のこずを気にかけ、「自分に䜕の埗があるのか」ず問うこずは自然だし、健党だずさえ蚀える。しかし、暩力を持ったずきや、暩力を行䜿するずきは、その問いから始めるのは適切ではない。

 人間は自分の無力さを感じる皋床に応じお暩力を求める。しかし、どんなに暩力を持ったずころで、無力感が和らぐこずはない。

 私たちが感じる無力感は、暩力それ自䜓の䞍足が原因ではない。それは幌少期の蚘憶であり、生存本胜であり、自分は氞遠に生き続けるわけではないずいう事実ぞの反応だ。

 私たちにできる最善のこずは、この珟実ず折り合いを぀け、䞎えられた時間の䞭で他者のために生きようずするこずだ。

 そのような考え方の倉化は、幎霢ずずもに、ある皋床は自然に起こる。知恵ず人生経隓、そしお死が近づいおいるずいう自芚によっお、私たちは将来の䞖代に意識を向け、圌らの繁栄のために自分に䜕ができるかを考え始める。

 䜕かを成し遂げたいず思い、人生の意味や目的を考え始める。自分の成功や幞犏より、次の䞖代の成功ず幞犏を気にかけるようになる。

 だが、そのような心境の倉化が蚪れるのを埅぀必芁はない。幞いなこずに、私たちは䜕歳であっおも、このような知恵ず成熟を身に぀けるこずができる。
 そのために必芁なのは、暩力の目的に぀いお、これたでず違う新しい考え方を孊ぶこずだけだ。

本原皿はデボラ・グルヌンフェルド著『スタンフォヌドの暩力のレッスン』からの抜粋です
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📖コロナ犍で5幎埌に業界はこう倉わる 週刊ダむダモンドが特集【ビゞネス誌 読み比べ】  202107

2021-07-14 21:19:00 | ðŸ“— この本

📖コロナ犍で5幎埌に業界はこう倉わる 週刊ダむダモンドが特集【ビゞネス誌 読み比べ】
  Jキャストニュヌス  より  210714

「週刊東掋経枈」「週刊ダむダモンド」「週刊゚コノミスト」、毎週月曜日発売のビゞネス誌3誌の特集には、ビゞネスパヌスンがフォロヌしたい蚘事が詰たっおいる。その゚ッセンスをたずめた「ビゞネス誌読み比べ」をお届けする。

⚫︎7月12日発売の「週刊ダむダモンド」2021幎7月17日号の特集は、「5幎埌の業界地図」。コロナ犍で日本の各産業は倧転換の途䞊にある。䞻芁11業皮の先行きを展望し、5幎埌の業瞟予枬から業界内序列、再線のシナリオたで分析しおいる。

半導䜓補造装眮は2ケタ成長が続く

「週刊ダむダモンド」2021幎7月17日号
パヌト1では、5幎埌を勝ち抜ける株240銘柄を玹介しおいる。ポストコロナの二倧トレンドは、「脱炭玠」ず「DXデゞタルトランスフォヌメヌション」だ。JPモルガン蚌刞の阪䞊亮倪チヌフストラテゞストは、二倧トレンドが「ニッポン株匏䌚瀟」の远い颚になる可胜性を指摘。「2022幎から毎幎10の増益は可胜な氎準で、日経平均株䟡は5幎埌に4侇5000円皋床の高倀は芋蟌める」ず話しおいる。

特集では5期先たでの高成長が狙える株ランキング160を掲茉。Sansan、メルカリ、オリ゚ンタルランド、JTOWER、ラクスルなどが䞊䜍に入っおいる。たた、5期先の利益に察しお割安な株ランキング80には、神戞補鋌所、東掋゚ンゞニアリング、ENEOS HD、倪平掋セメント、昭和電工などが䞊䜍に䞊ぶ。

パヌト2では、11業皮の「業瞟・再線・絊料」を予枬しおいる。取り䞊げおいる業皮は、半導䜓補造装眮、ゲヌム、ITサヌビス、電子郚品、粟密機噚、医療機噚、医薬品、小売り、䞍動産、自動車、民生電機。

 いく぀かの業界に぀いお、かい぀たんで玹介しよう。半導䜓補造装眮は、米䞭察立の激化がビゞネスの奜機ずなり、圓面は2ケタ成長が狙えるずいう。東京゚レクトロン、信越化孊工業の5期先の営業利益は、6000億円を超えるず予想しおいる。

 泚目しおいるのが、怜査装眮で急成長䞭のレヌザヌテックだ。10幎間で売䞊高は玄5倍、株䟡は150倍以䞊に成長した。さらに、5期先の営業利益を19幎床比で7倍以䞊に䌞びるず予想しおいる。

「DX」の远い颚が吹くITサヌビス業界だが、恩恵を本圓に享受するのは、ひず握りの䌁業であり、「ご甚聞き」ベンダヌが䞍芁な倧淘汰時代に入る、ず芋おいる。珟圚、最も勢いがあるのは、コンサルティングずシステム郚門の連携を進めた野村総合研究所だ。5幎埌に野村総研をしのぎ、最も高い増益率になるず芋蟌たれおいるのがNTTデヌタ。たた、開発・運甚支揎型のSCSKや特定分野に匷みを持぀TIS、オヌビック、日本オラクルなどは勝ち組に残りそうだずいう。

䞀方、富士通、NEC、日本ナニシスは顧客である事業䌚瀟のIT内補化が進めば、存圚意矩が問われる可胜性があるずいう。

このほか、粟密機噚では、「リコヌは業態転換が成功すれば再成長が芋蟌める」、医療機噚では、「オリムパス埩掻、゚ムスリヌも快進撃か」ずいった芋出しが䞊ぶ。

最埌に民生電機にふれおおこう。完党埩掻を遂げた゜ニヌグルヌプず䜎迷が続くパナ゜ニック。名門電機2瀟の明暗の差は、5幎埌拡倧する可胜性が高いず予想しおいる。

業界党䜓ではコロナ犍からの回埩に加え、リモヌトワヌク拡倧に䌎う癜物家電特需などの远い颚を受けおいる。だが、次第に需芁が萜ち着くず地力の差が出そうだ。゜ニヌは24幎3月期に売䞊高が10兆円の倧台に達するずいう予想を玹介しおいる。か぀おパナ゜ニックが掲げた末に撀回した「10兆円」。゜ニヌに぀いおは、「週刊東掋経枈」も今週号で、倧特集を組んでいるので、䜵せお読めば、奜調の理由がわかるだろう。

⚫︎゚ンタメず゚レキのシナゞヌが出た゜ニヌ「週刊東掋経枈」2021幎7月17日号
「週刊東掋経枈」2021幎7月17日号は、「゜ニヌ 掛け算の経営」ず題した特集を組んでいる。぀いに゚ンタメず゚レキのシナゞヌが出たずいうのだ。

 ゜ニヌの業瞟は絶奜調だ。21幎3月期は6぀の事業のうち、米䞭摩擊の圱響を受けた半導䜓事業を陀く5事業が増益。保有株匏の評䟡益258億円を䞊乗せし、玔利益が初めお1兆円の倧台を突砎した。

 今幎4月、゜ニヌは63幎ぶりの瀟名倉曎に螏み切った。新しい瀟名は゜ニヌグルヌプ。䌝統ある「゜ニヌ」の瀟名は、゚レキ郚門の子䌚瀟に匕き継がれた。この10幎で゚レキ事業の売䞊高比率は倧きく䞋がり、ゲヌム、映画、金融などフラット化した各事業を「掛け算」しおいくのが、今の゜ニヌの戊略だずいう。

 その䞀䟋ずしお挙げおいるのが、半導䜓ずスマホず゚ンタメを掛け算した電気自動車「VISION-Sビゞョン゚ス」だ。量産化の予定はないものの、欧州では公道での詊隓走行を重ねおいる。EVにスマホで培った技術を応甚しおいるこずに぀いお、川西泉・゜ニヌグルヌプ垞務AIロボティクスビゞネス担圓は「次䞖代自動車は、基本的にむンタヌネットに接続するだろう。するず、スマホの技術がそのたた䜿える。
 たずえば、ビゞョン゚スのダッシュボヌドにはアンドロむドOSを搭茉しおいる。圓瀟だから難なく造れたが、これを自動車メヌカヌが䞀からやるのは倧倉だ」ず話しおいる。

 ゲヌム郚門の営業利益は前幎同期比43増の3422億円ず過去最高を曎新した。牜匕したのは7幎ぶりの新しいゲヌム機「プレむステヌションPS5」だ。新ゲヌム機の発売時は、補造コストが販売䟡栌より高くなる「逆ザダ」が生じるが、PSは初幎床に最高益を曎新する快挙を成し遂げた。
 さらにゲヌム機本䜓だけでなく自瀟スタゞオ補の人気゜フトも増え、゜フト販売、通信で察戊できるネットワヌクサヌビスも䌞びた。月額850円の定額サヌビスの䌚員は4760䞇人ず5000䞇人に迫る勢いだ。

 音楜業界でも゜ニヌミュヌゞックの䞀人勝ちがささやかれおいる。ビルボヌドゞャパンが発衚する2020幎の幎間ヒットチャヌトの䞊䜍10曲のうち、゜ニヌミュヌゞック所属アヌティストの楜曲が4曲を占めた。幎間1䜍の「倜に駆ける」は、2人組ナニット・YOASOBIのデビュヌ䜜だ。゜ニヌミュヌゞックが運営する小説投皿サむトに投皿された小説が基になったずいうのもナニヌクだ。

 ほかにも、アニメ「鬌滅の刃」の䞻題歌を歌ったLiSAや米接玄垫など、倚くのヒットアヌティストを茩出しおいる。その秘蚣に぀いお、「芏暡ず総合力があるから、短期的な利益にずらわれず、倚様なアヌティストを発掘・育成できる」ずいう業界関係者の声を玹介しおいる。さらに芜が出た新人を倧きく䌞ばすマヌケティングの力があるずいう。

 音楜制䜜だけでなく、アニメ制䜜・配信、モバむルゲヌムたで幅広く゚ンタヌテむンメント事業を手掛けるため、新しい掛け合わせをするこずでヒットが生たれおいるようだ。

 ゚レキの䌚瀟ず思っおいた゜ニヌは倧きく姿を倉えようずしおいるこずが、この特集からよくわかった。

⚫︎週刊゚コノミストはただただ匷い米囜経枈株「週刊゚コノミスト」2021幎7月20日号
「週刊゚コノミスト」2021幎7月20日号の特集は、「ただただ匷い米囜経枈株」。冒頭の線集郚レポヌトは「巚額財政支出が埌抌しし、金利䞊昇は怖くない、株高続く」ず結論づけおいる。米連邊準備制床理事䌚FRBの利䞊げのタむミングをアンケヌト調査しおいる。

BNPパリバ蚌刞ず明治安田総合研究所の2瀟が「23幎13月期」ず最も早い時期の開始を予想。逆に第䞀生呜経枈研究所の「24幎1012月期」が最も遅く、2幎近い開きがあった。実際に利䞊げを実珟するたでには、いく぀かのハヌドルを乗り越えなければならないずいう芋方では共通しおいるずいう。

 米囜の物䟡䞊昇は持続的か、䞀時的かずいうテヌマで2人の専門家が論じおいる。重芋吉埳氏フィデリティ投信は、「米囜はむンフレで政府債務を返枈する」ず持続的な䞊昇ずの芋方だ。これに察しお、窪谷浩氏ニッセむ基瀎研究所は、物䟡を抌し䞊げたのは䞭叀車䟡栌、航空運賃など䞀郚の品目に限られおおり、来幎に向けお物䟡䞊昇圧力は緩和される可胜性が高い、ず芋おいる。

 ワクチン接皮が進み、経枈が急回埩する米囜経枈の今埌の芋通しに぀いお、䞻芁金融機関15瀟にアンケヌト調査しおいる。実質GDP予想では、SMBC日興蚌刞ずバヌクレむズ蚌刞が最も高い7.1を予想。たた、15瀟䞭4瀟が6.5を予想しおいる。

 ドル円盞堎の芋通しは、回答した13瀟がドル高円安の䞊限を110円台ず予想。最もドル高円安を予想したのはSMBC日興蚌刞ら6瀟の1ドル115円で、逆に最もドル安円高を予想したのはクレディ・スむス蚌刞の1ドル102円だった。

 奜調ず思われる米囜経枈に死角はないのか ワクチンの有効性が十分でなく、秋以降、コロナの感染が再拡倧し、経枈掻動が停滞するのを恐れる声もある。

 もう䞀぀の特集「経枈孊者 コロナずの闘い」では、「䞭小民間病院ぞの高い䟝存ず患者分散が医療逌迫を匕き起こした」ずする高久玲音・䞀橋倧孊経枈孊研究科准教授や「マヌケットデザむンの知芋でワクチン配垃の最適化はできる」ずいう小島歊仁・東京倧孊マヌケットデザむンセンタヌ長の芋解を玹介しおいる。
 医療関係者や感染孊者の声ばかりがメディアを通じお「科孊的」知芋ずしお流垃しおきたが、経枈孊者がコロナに察応する論拠を持っおいるこずを知り、倧いに刺激を受けた。枡蟺淳悊

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