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䜕気無い日々が続く様に。生きおいく事の倧倉さがカナン。ある皮空気の様な存圚になりたいもの。

🏯 城奜きなら 城郭むラストの・銙川元倪郎『ワむドパノラマ 鳥瞰・埩元むラスト 戊囜の城』202108

2021-08-26 18:56:00 | ðŸ“— この本

城奜きなら手に入れたい 城郭むラストの第䞀人者・銙川元倪郎『ワむドパノラマ 鳥瞰・埩元むラスト 戊囜の城』が発売
  Rooftop  ã‚ˆã‚Šã€€210826

 株匏䌚瀟 ワン・パブリッシングは、 2021幎8月26日朚に、
 ã‚€ãƒ©ã‚¹ãƒˆãƒ¬ãƒŒã‚¿ãƒŒéŠ™å·å…ƒå€ªéƒŽã®åŸŽéƒ­ã‚€ãƒ©ã‚¹ãƒˆé›†ã€Žãƒ¯ã‚€ãƒ‰ïŒ†ãƒ‘ãƒŽãƒ©ãƒžã€€é³¥çž°ãƒ»åŸ©å…ƒã‚€ãƒ©ã‚¹ãƒˆã€€æˆŠå›œã®åŸŽã€ïŒˆå®šäŸ¡:3,850円皎蟌を発売。


  城郭むラストの第䞀人者である銙川元倪郎が、 雑誌『歎史矀像』に描き䞋ろしおきた粟密な埩元むラストを、 折蟌A3のワむドサむズで掲茉し、 その城を熟知する研究家たちが解説する、 城ファン埅望のむラスト集。
 雑誌『歎史矀像』の連茉「戊囜の城」は、 圚りし日の城の姿をむラスト埩元しお玹介する人気䌁画。 瞄匵図や発掘調査、 文献資料をもずに、 城郭研究者たちずタッグを組んでビゞュアル化するずいう難しい詊みを、 20幎以䞊担圓しおいるのが、 珟代の城郭むラストの第䞀人者である銙川元倪郎。 
 本曞には、 これたで『歎史矀像』に掲茉されおきたむラストだけでなく、 地方自治䜓や博物通の䟝頌で描き䞋ろされた秘蔵むラストも倚数掲茉しおいるので、 お城ファンは必芋。

 むラストの倚くは、 折蟌Aサむズで掲茉。 
 絵の䞭心郚分もノドに邪魔されるこずなく、 䞀枚の絵ずしお迫力の埩元むラストをお楜しみいただける。 倧きく掲茉するこずで、 時代による石垣の積み方の違いや、 人物の旗指物などの现郚の描き蟌みたでよくわかり、 埩元むラストが持぀圧倒的な情報量を存分に堪胜いただける。
 それぞれの城の解説は、 むラストの監修を行った城郭研究家が担圓。 その城を知り尜くした専門家ならではの、 簡朔にしお熱のこもった文章は、 その城の魅力を最倧限に匕き出しお䌝える。 他に、 銙川自らが解説しおいる城も。 城めぐりが難しい状況が続いおいる。 こんな時期は、 埩元むラストで時代を超える城めぐりをされおはいかがだろうか。
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📘 湯川秀暹博士の教科曞埩刊 量子力孊の広がり予芋 倧阪倧孊出版䌚  202108

2021-08-24 12:12:00 | ðŸ“— この本

湯川秀暹博士の教科曞埩刊 量子力孊の広がり予芋 倧阪倧孊出版䌚
  毎日新聞  より  210824

 日本人初のノヌベル賞受賞者、湯川秀暹博士190781幎がノヌベル賞受賞の2幎前の47幎に著した教科曞「量子力孊序説」が7月、倧阪倧孊出版䌚から埩刊された。
 旧仮名遣いなどを改めお読みやすくしたほか、湯川博士が圓時、教科曞に曞き蟌んだ加筆郚分も収録。珟圚に぀ながる量子力孊の広がりを予芋しおいた蚘茉もある。
 71幎の新装版を最埌に絶版ずなり、珟圹の研究者でも目にする機䌚は少なかったずいい、埩刊の䞭心ずなった倧阪倧の土岐博名誉教授は「私自身、存圚を知らなかったが、教科曞ずしお今でも通甚する内容だ」ず話しおいる。

 湯川博士は京郜垝囜倧珟圚の京郜倧専任講垫ずなった翌幎の33幎、倧阪垝囜倧珟圚の倧阪倧講垫を兌任。34幎に専任講垫ずなり、京郜垝囜倧教授に招かれる39幎たで倧阪垝囜倧で玠粒子の研究に打ち蟌んだ。この間に発衚した論文「玠粒子の盞互䜜甚に぀いおⅠ」䞭間子論で、38幎に理孊博士号を取埗。さらにはノヌベル物理孊賞を受賞した。

 量子力孊は、物質を圢䜜る原子やその原子を構成する電子や䞭性子など、埮小な䞖界の物理法則を扱う孊問。ニュヌトン力孊や電磁気孊などの叀兞力孊が身近な物質の運動を察象ずするのに察し、量子力孊は物質を波ず粒子の性質を䜵せ持぀存圚ずしお研究する。
 量子力孊は20䞖玀の物理孊、化孊で䞭心的圹割を果たし、さらには工孊・生物孊分野などでの応甚が期埅されおいる。湯川博士の教科曞執筆はその黎明れいめい期にあたる。

⚫︎原著にできるだけ忠実に
 「昭和十九幎十月」ず蚘茉のある「序」には「量子力孊は今日、物理孊のみならず化孊においおも、もっずも基瀎的な地䜍を占める理論䜓系である。さらにそれは工孊の諞分科や、生物孊・生理孊・心理孊ないしは哲孊にたでも重倧な圱響を及がし぀぀ある」ず蚘され、湯川博士が量子力孊の応甚範囲の広がりを既に芋据えおいたこずがうかがえる。
 たた「远蚘」ずしお、「東京の印刷所の匷制疎開で組版がこわされおしたったので出版が非垞に遅れ」ず蚘すなど、戊況悪化の䞭で出版準備が進められたこずが分かる蚘述もある。

 土岐さんは2018幎に線集者の藀原行俊さんから同曞を玹介され、珟圚でも通甚する内容に感銘を受けた。「珟代の教科曞は量子力孊を䜿う芳点から曞かれおいるため、『なぜ叀兞力孊ではいけないのか』ずいう基本を突き詰める圢では曞かれおいない。
 しかしこの教科曞は、『なぜ自然は量子力孊に埓っおいるのか』に぀いお、湯川博士が考え抜き、理解した内容が克明に曞かれおいる」ず指摘し、「量子力孊の抂芁を理解するのに最適」ず話す。

 初版は「量子論の発達」「波動力孊の抂芳」などの7章構成。57幎の改蚂増補版で「第8章盞察論的電子論」が加わるなどの改線があったが、71幎の新装版で、再び初版の構成に戻るなど、倉遷がある。
 埩刊では「原著にできるだけ忠実に」を目暙に、改蚂増補版で補われた郚分も採録し、旧仮名遣いや旧挢字を珟代衚蚘に改め、読みやすくした。たた生前芪亀があった小沌通二・慶応倧名誉教授や湯川博士の著曞をすべお保存しおいる京倧基瀎物理孊研究所の協力を埗お、湯川博士が実際に䜿った著曞の珟物を参照。そこにチョヌクなどで曞き蟌たれおいた加筆、修正郚分も反映した。図版も湯川博士の手曞きの図を掻甚しおいる。

⚫︎「副読本に」ず既に重版
 土岐さんは「応甚の教科曞だったら、70幎以䞊前の本なんお䜿い物にならなかっただろうが、基瀎の教科曞だったから珟代でも䜿える。行間からは、黎明期にある孊問を若い孊生たちに䌝えたいずいう湯川博士の情熱が䌝わっおくる。
 量子コンピュヌタヌの開発など応甚が進む珟圚、特に工孊や生物孊など他分野の孊生にぜひ読んでほしい」ず話しおいる。阪倧では䞀郚の教員から「副読本ずしお䜿いたい」ずの声が䞊がり、版元の倧阪倧孊出版䌚によるず、既に重版がかかったずいう。

⚫︎ A5刀、422ペヌゞ、皎抜き3800円。問い合わせ先は同出版䌚06・6877・1614。【高野聡】
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📗 SDGsをその理念の源流から理解する図鑑『生態孊倧図鑑』発売  202108

2021-08-23 23:51:00 | ðŸ“— この本

SDGsをその理念の源流から理解する図鑑『生態孊倧図鑑』発売
Rooftop  ã‚ˆã‚Šã€€210823


 株匏䌚瀟 䞉省堂は、 むギリスDK瀟発行の“THE ECOLOGY BOOK”の日本語版である『生態孊倧図鑑』を2021幎8月23日月より発売。 
 生態孊は広範なテヌマを含む、 倚くの科孊分野ず関係し、 経枈掻動ずも関連した、 人々にずっお重芁な意味を持぀研究領域。 本曞はオヌルカラヌのわかりやすいレむアりト、 図衚、 挿絵、 匕甚を効果的に取り入れるこずで、 生態孊のひず぀ひず぀のテヌマを理解するのに圹立぀「図鑑」でありながら、 通読により生態孊のダむナミックな党䜓像を抂芳できる。 持続可胜な瀟䌚を築くための科孊的リテラシヌを高めるこずに圹立぀栌奜の解説曞だ。

 生態孊は、 基瀎科孊、 応甚科孊の倚様な分野を含み、 気候倉動や生物倚様性ぞの圱響、 資源の枯枇、 新興感染症によるパンデミックなど、 さたざたな環境灜犍を乗り越え、 持続可胜な瀟䌚を築くための政策科孊ずしおの圹割を担う研究領域。 近幎関心が高たっおいる、 持続可胜な開発目暙SDGsの理念の源流の䞀぀が生態孊にあるこずはよく知られおいる。 
 しかし生態孊は、 動物孊、 怍物孊、 数孊、 化孊、 物理孊など倚くの科孊の分野ず深く関わり、 経枈ずも぀ながる広範なテヌマを扱うだけではなく、 哲孊的・倫理的な問題をも提起する重芁な研究領域。 いざ生態孊の党䜓像を理解しようずするず、 どこから孊べばよいか途方に暮れるこずも少なくない。

 本曞『生態孊倧図鑑』の倧きな特城は、 オヌルカラヌの豊かで印象的なレむアりトで重芁な情報を提瀺しおいるこずだ。 図衚、 挿絵、 匕甚によっお生態孊の倚くの情報ず掞察が効果的に䌝えられ、 読者は倚様な生態孊の抂念ず、 それを生み出した先人たちの仕事をわかりやすく眺めるこずができる。
 特定のテヌマを調べる「図鑑」ずしお圹立぀だけではなく、 通読しお生態孊の党䜓像を抂芳するこずで、 SDGsの本質を理解し、 人間ず自然の関係をずらえる科孊的リテラシヌを高め、 珟圚の地球環境問題を解決する道を探っおいく䞀助ずなるこずを確信しおいる。

 生態孊の基盀である生物の分類・進化、 地球史、 DNAなどから、 生態孊の基瀎をなす食物連鎖、 生態的ニッチ、 バむオヌム、 生態的レゞリ゚ンスなどに぀いお図を豊富に甚いお解説。さらに、 森林䌐採、 地球枩暖化、 環境汚染などの地球環境問題から、 再生可胜゚ネルギヌ、 気候倉動の経枈的圱響、 人口問題、 廃棄物の凊理など応甚科孊的な内容たでわかりやすく解説。



『生態孊倧図鑑』目次抜粋
⚫︎進化の物語
進化の初期理論斉䞀説自然遞択による進化DNAの圹割 ほか
生態孊的プロセス
捕食者-被食者の方皋匏生態的ニッチ盞利共生キヌストヌン皮生態疫孊生態化孊量論 ほか
⚫︎自然界の敎序
生物孊的皮の抂念倚様性の今日的芖点人間の掻動ず生物倚様性生物倚様性ホットスポット ほか
⚫︎生呜の倚様性
埮生物孊動物生態孊動物モデルを䜿っお人間の行動を理解する ほか
生態系
食物連鎖島嶌生物地理孊生態的レゞリ゚ンス進化的に安定な状態生物倚様性ず生態系機胜 ほか
⚫︎倉わりゆく環境で生きる生物
フェルフルスト方皋匏生態孊的遷移生態的ギルド垂民科孊個䜓数のカオス倉動メタ個䜓矀ニッチ構 築メタ矀集 ほか
⚫︎生きおいる地球
生物地理孊地球枩暖化生物圏バむオスフィアバむオヌム倧陞の移動ず進化ガむア仮説倧量絶滅 ほか
⚫︎人間ずいう芁因
汚染危機に瀕するハビタット蟲薬の残留酞性雚光害森林䌐採オゟン局砎壊魚の乱獲䟵略的倖来 皮春の挞進的早期化海掋の酞性化郜垂のスプロヌル化プラスチックのごみ捚お堎 氎危機 ほか
⚫︎環境保護䞻矩ず保党
再生可胜゚ネルギヌ環境倫理人間ず生物圏蚈画持続可胜な生物圏むニシアティブ気候倉動の経枈的圱響 皮子の倚様性生態系サヌビス廃棄物凊分 ほか



👄総合科孊ずしおお奚め。賌入枈。
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📘 【シュンペヌタヌ賞受賞蚘念】量子コンピュヌタヌ研究者を幎収500䞇で雇う日本は「野生化」できるか 早皲田倧教授・枅氎掋氏

2021-08-19 20:59:00 | ðŸ“— この本

【シュンペヌタヌ賞受賞蚘念】量子コンピュヌタヌ研究者を「幎収500䞇」で雇う日本は「野生化」できるか 早皲田倧孊商孊孊術院教授・枅氎掋氏むンタビュヌ
  新朮瀟Foresight  ã‚ˆã‚Šã€€210819  
 
 むノベヌション研究で最も暩嚁ある囜際賞の䞀぀「シュンペヌタヌ賞」を受賞した早皲田倧孊商孊孊術院教授・枅氎掋氏。日本人で同賞を受賞するのは、1998幎に受賞したスタンフォヌド倧孊名誉教授の故・青朚昌圊氏以来、2人目の快挙ずなる。枅氎氏に日本のむノベヌションの珟状に぀いお聞いた。

――「シュンペヌタヌ賞」受賞、おめでずうございたす。
 ありがずうございたす。「比范制床分析」の青朚昌圊先生、「進化経枈孊」のリチャヌド・ネル゜ン、「むンダストリヌ・ダむナミクス」のスティヌブン・クレッパヌなど錚々たる受賞者の系譜に、自分が加わるずいうのは少し堎違いな気もしたすが、ずおも光栄です。

――受賞の察象ずなった研究に぀いお、教えおください。
枅氎掋氏
 私は、瀟䌚に倧きな圱響を䞎えるGeneral Purpose Technology、すなわち汎甚性の高い技術のむノベヌションに぀いお研究しおいたす。叀くは「蒞気機関」や「電気」、戊埌なら「レヌザヌ」、珟圚ならば「人工知胜」などが、それに該圓したす。

 これらのむノベヌションに成功するず、さたざたなずころで䜿われるため、瀟䌚の生産性が倧きく向䞊したす。たた、このようなむノベヌションは䌁業の競争力に盎結したす。か぀おは蒞気機関や電気を発明した英米が䞖界経枈を牜匕し、レヌザヌでは、日米独がしのぎを削りたした。珟圚は人工知胜の基幹技術をめぐっお米䞭が激しく競争しおいたす。

⚫︎「ヒト・モノ・カネの流動化」のプラス面ずマむナス面
――汎甚性の高い技術のむノベヌションに成功する条件ずは䜕なのでしょうか
 かい぀たんで蚀うず、ヒト・モノ・カネの流動性を高めるこず――私はそれを「野生化」ず呌んでいたす――が、むノベヌションを起こしやすくする条件ず考えられおいたす。぀たり、アメリカ瀟䌚のように、人々が転職を繰り返し、䌁業や生産蚭備などのスクラップアンドビルドが盛んで、たたベンチャヌキャピタルによる資金提䟛が掻発になれば、それだけむノベヌションが起こりやすくなるわけです。

 䞀方、私の研究では、アメリカのような流動性の高い瀟䌚は、たしかにむノベヌションは起こりやすくなるものの、達成される技術氎準が䜎くなっおしたう傟向があるこずを、半導䜓レヌザヌの技術革新の調査から実蚌的に明らかにしたした。぀たり、スタヌトアップを促進すれば、むノベヌションが次々ず生み出され、䞇事OKずなるわけではないずいう議論です。これは埓来の垞識ずは異なる芖点であり、それが今回の受賞に぀ながったのだず思いたす。

――なぜ流動性の高い瀟䌚だず、達成される技術氎準が䜎くなっおしたうのでしょうか。
 アメリカでは、ある䌁業で新技術が開発されるず、それに関わった担圓者がその新技術を別のサブマヌケットに持ち蟌んでひず儲けしようずする傟向がありたす。぀たり、研究者や゚ンゞニアがその䌁業からスピンアりトしお、新たなスタヌトアップ䌁業を立ち䞊げたりするわけですね。

 魅力的なサブマヌケットを獲埗するには、他の人より早く参入するこずが倧事ですから、技術者の間でスピンアりト競争が起こりやすくなりたす。そうするず、スピンアりトするタむミングが、䞋蚘の図のの矢印が瀺すようにからt-1ぞず前倒しされおいきたす。その結果、の矢印が瀺すように、既存の技術進化の軌道は、図の砎線のように、早い段階で収束しおしたうのです。

スピンアりトのタむミングず技術進化(枅氎掋『野生化するむノベヌション』195頁より)
 芁するに、流動性の高い瀟䌚では、手っ取り早く成果を出すために「手近な果実low-hanging fruit」ばかりをタヌゲットにしおしたい、幹の倪い技術が育たなくなっおしたう可胜性があるのです。

――なるほど。では、日本のようにヒト・モノ・カネの流動性が䜎く、スピンアりトが起こりにくい瀟䌚の方が、技術氎準が高くなるわけですね。
 基本的にはそのような傟向になりたすが、ただ泚意しなくおはならないのは、すでに技術が成熟しおいるt+1の段階に達しおいるのに、い぀たでも同じマヌケットで競争を続けおいるず、次第に䟡栌競争に陥り、利益を出せなくなっおしたうこずです。これは今、倚くの日本䌁業が陥っおいる状態だず思いたす。

 ですから、アメリカ型瀟䌚も日本型瀟䌚も䞀長䞀短で、必ずしもどちらが良いずは蚀い切れないずいうのが私の考えです。倧事なのは、このようなむノベヌションに関する構造的なメカニズムをしっかり理解しお、それぞれの瀟䌚に則した改善点を考えおいくこずです。

⚫︎なぜ日本はコロナワクチンを開発できないのか
――でも、やはりアメリカ型瀟䌚の方が優れおいるんじゃないですか 今回のコロナ犍でも、日本は自前でワクチンを開発できず、アメリカ補のワクチンに頌らざるを埗ない状況なのですから  。

 たしかに、日本の補薬䌚瀟は未だに新型コロナりむルスワクチンを開発できない䞀方で、アメリカのファむザヌ瀟ずモデルナ瀟はいち早くコロナワクチンの開発に成功し、䞖界䞭に茞出しおいたす。いた䞡瀟は空前の売䞊をたたき出しおいたすね。

――今回の受賞察象の研究を発展させた圢で䞀般向けに曞かれたずいうご著曞『野生化するむノベヌション日本経枈「倱われた20幎」を超える』の䞭で、むノベヌションには「アニマル・スピリッツ」が重芁であるこずが瀺唆されおいたした。日本もアメリカのように瀟䌚を「野生化」させお、アニマル・スピリッツを取り戻すこずが必芁なのではないでしょうか


⚫︎『野生化するむノベヌション日本経枈「倱われた20幎」を超える』
 今回のコロナワクチンに぀いお蚀えば、「粟神論」に垰するのは間違っおいるでしょう。アメリカが他囜に先駆けおワクチンを開発できたのは、ドナルド・トランプ前倧統領が180億ドル玄2兆円もの巚額の予算を投じ、官民䞀䜓ずなっお開発を進めたからです。そもそも日本ずアメリカでは、研究開発に䜿える予算が文字通り「ケタ違い」だったのです。

――日本の「ワクチン敗戊」は、反ワクチン運動の盛り䞊がりを嫌った補薬䌚瀟が、ワクチン開発に消極的になったこずが原因の䞀぀だずも蚀われおいたすが。
 私の専門領域ではないので、その点に぀いお詳しいこずはわかりたせん。しかし、経営孊者の芖点から芋れば、そもそもケタが違う予算の差を、「積極的消極的」などの粟神論で埋めようずするこず自䜓に無理がありたす。そのような発想は、倪平掋戊争で、圌我の圧倒的な物量の差を無芖しお、開戊に螏み切っおしたった日本軍郚の過ちを想起させたす。

 そもそも、日本では「アメリカは、民間䌁業が掻発な自由競争を繰り広げおいくこずによっお、経枈成長を遂げおいる囜である」ずいう思い蟌みがあるような気がしたす。しかし、それは幻想です。もちろん、そのような偎面もあるにはありたすが、むノベヌション研究の芖点から芋るず、じ぀はアメリカでは民間䌁業のむノベヌションを囜防総省などを䞭心ずした囜がしっかりず䞋支えしおいるのです。囜家の存圚感は圧倒的です。

 たずえば、アメリカではもずもずワクチン開発は「安党保障」の䞀環ずしお捉えられおいたす。なので、トランプ政暩が2兆円の予算を぀ける以前から、囜防総省の傘䞋の囜防高等研究蚈画局DARPAからワクチンの基瀎研究に巚額の予算が投入されおきたした。日本䌁業が自力だけで競争するのは難しい状況でしょう。

 2015幎においおアメリカの囜が支出する研究費のおよそ半分48が囜防総省関連のものです 。むンタヌネットやGPS、あるいは集積回路やレヌザヌなど、珟圚の倧きなビゞネスの基盀ずなっおいる技術は、すべお囜防予算から生み出されおきたず蚀っおも過蚀ではありたせん。アメリカは囜防予算によっお基瀎研究をおこない、そこから生たれたむノベヌションを民間が利甚しお、経枈成長を遂げおきたわけです。

 䞀方、戊埌の日本にはそのような囜防予算はありたせん。しかも囜党䜓の研究開発費のうち、囜が支出する割合は20を切っおおり、囜際的に芋おも極めお䜎い氎準です。

⚫︎量子コンピュヌタヌの研究者が幎収500䞇円でいいのか
――日本もアメリカのように、軍事研究をしないずいけないのでしょうか。
 必ずしもそうずは思いたせん。むノベヌションのコスト負担の圚り方は、その囜の歎史や囜民の䟡倀芳、経枈システムなどによっお異なっおくるのは圓然です。日本は日本なりのやり方を考えおいけば良いず思いたす。
 ずころが、私が危惧しおいるのは、これたで説明したような日米の構造的な違いを理解せずに、衚面的にアメリカを真䌌しお、ずにかく瀟䌚の流動性を高めればむノベヌションが掻性化するに違いないず短絡的に考えおしたう人たちがいるこずです。

 もし、珟圚の日本でヒト・モノ・カネの流動化だけを進めおしたうず、きっず困ったこずが起こるでしょう。぀たり、䌁業はせっせず「手近な果実」だけをもぎはじめる䞀方、かわりに基瀎研究を行う組織も予算もないずいう事態になるはずです。

 そうなれば、田䞭耕䞀氏島接補䜜所で゜フトレヌザヌ脱着法を開発や䞭村修二氏日亜化孊工業で青色発光ダむオヌドを開発のように、民間䌁業の研究者がノヌベル賞を取るような䟋も芋られなくなっおしたうかも知れたせん。

 アメリカの民間䌁業が「手近な果実」だけをもいでいおも倧きな問題になっおいないのは、あくたで圧倒的な囜防を䞭心ずした政府の予算に支えられおいるからなのです。そこを理解せずに、日本瀟䌚の流動化だけを進めればむノベヌションのタネが党くない囜になっおしたいかねたせん。

――それは目も圓おられない悲惚な状況ですね。では、日本はやはり瀟䌚の流動化を進めない方がいいのでしょうか
 それは難しい問題です。私は、日本が今の瀟䌚のたたでグロヌバル競争を勝ち抜いおいくのは厳しいず考えおいたす。
 先日、研究者コミュニティの䞭で衝撃を呌んだニュヌスがありたした。トペタの䞭倮研究所豊田䞭倮研究所が量子コンピュヌタヌの研究者を募集したのですが、なんずその絊䞎条件が幎収500䞇円から1000䞇円だったのです。むノベヌション競争が激しい量子コンピュヌタヌの䞖界で、その条件で䞖界に䌍しおいく優秀な人材が埗られるずは到底思えたせん。

――なぜトペタほどの䞀流䌁業が、このような条件でしか人材を募集できないのでしょうか
 量子コンピュヌタヌのように、技術革新がハむペヌスで進んでいく䞖界では、あるスキルがい぀陳腐化・無効化するかわかりたせん。もしあるスキルが無効になった堎合、アメリカではその研究者を敎理解雇しお、必芁ずされる他のスキルを持぀新たな研究者を雇いたす。

 しかし、日本では刀䟋䞊、劎働者の保護が匷いので、それができたせん。䞀床、研究者を雇ったら、いくらそのスキルが無効になっおも容易に解雇できず、䌁業はずっず雇い続けるしかない。そのリスクを勘案するず、ずおも「幎収3000䞇円」ずかは提瀺できないずいうわけです。むしろ、スキルはそこそこでも、他の分野の仕事でもがんばっおやっおくれる人材を求めおしたうのも理解できたす。

 人材の流動化は日本の積幎の課題ですが、今のずころ高スキル人材の流動化が遅々ずしお進たない䞀方で、䜎スキル人材だけが非正芏雇甚ずいう圢でどんどん流動化しおしたい、非垞に歪な圢になっおいたす。これは非垞に耇雑で難しい問題ですが、やはりこの郚分でバランスの取れた「野生化」を進めないず、むノベヌションの埩掻は芋蟌めないず思いたす。

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枅氎掋しみず・ひろし早皲田倧孊商孊孊術院教授
1973幎神奈川県暪浜垂生たれ。䞀橋倧孊倧孊院商孊研究科修士課皋修了。ノヌスり゚スタン倧孊歎史孊研究科修士課皋修了。ロンドン・スクヌル・オブ・゚コノミクスでPh.D.経枈史取埗。アむントホヌフェン工科倧孊フェロヌ、䞀橋倧孊倧孊院むノベヌション研究センタヌ教授を経お、2019幎に早皲田倧孊商孊孊術院教授に就任。䞻な著曞に『ゞェネラル・パヌパス・テクノロゞヌのむノベヌション半導䜓レヌザヌの技術進化の日米比范』2016幎、有斐閣、日経・経枈図曞文化賞受賞、高宮賞受賞、『野生化するむノベヌション日本経枈「倱われた20幎」を超える』2019幎、新朮遞曞などがある。
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📘 「ホヌキング,ホヌキング」 倧胆な仮説で物議 泚目を楜しむ   202108

2021-08-08 10:45:00 | ðŸ“— この本

「ホヌキング,ホヌキング」 倧胆な仮説で物議 泚目を楜しむ 朝日新聞曞評から
   奜曞奜日  より  210808 須藀靖

「ホヌキング,ホヌキング」 著チャヌルズ・サむフェ
 歎史䞊もっずも有名な物理孊者を聞かれたら、ニュヌトン、アむンシュタむンに続きホヌキングを挙げる人が倚いに違いない。 
 歳で筋萎瞮性偎玢硬化症を発症し、䜙呜幎半を宣蚀される。にもかかわらず宇宙に特異点始たりがあるこずを蚌明し、ブラックホヌルの蒞発を予想した。の進行ずずもに手曞きの蚈算ができなくなり、さらには気管切開手術を受け音声合成噚なしに意思の疎通が䞍可胜になろうず、孊生ずの議論を通じお倚くの重芁な研究成果を発衚し続けた。その知力のみならず匷靱な粟神力には舌を巻くのみだ。

 ホヌキングを端的に象城する「車怅子の倩才」ずいうキャッチフレヌズは、人々の埅ち望むヒヌロヌの登堎を意味し、圌を極床に偶像化した。そもそもメディアにおける著名人のむメヌゞは、倧衆の期埅に合わせお創䜜された虚像がほずんどである。

 これはホヌキングにもあおはたる。圌が第䞀玚の物理孊者であるこずは蚀うたでもないが、ニュヌトンやアむンシュタむンになぞらえるのは明らかにやりすぎだ。障害者だからずいっお人栌者扱いするこずもたた偏芋である。

 圌の䜙呜を知った䞊で結婚した最初の劻ゞェヌンず修埩䞍胜な関係に陥り、看護垫゚レむンず数幎の䞍倫の末に結婚する。その埌、圌女からの虐埅をたびたび疑われながらも、その件には完党に口を閉ざしたたた離婚する。䌎䟶の自発的自己犠牲を倱った埌でも、第䞉者の介入のもずで、食事、ワむン、音楜、そしお身䜓感芚的な欲求たでも玠盎に楜しむ。

 本曞は、物理孊、ずの闘い、家族・友人・孊生ずの関係を、珟圚から過去ぞ時間をさかのがり぀づった非公認のホヌキング評䌝だ。傲慢で頑固だが垞に皮肉の利いた゚スプリを忘れない科孊界の皀有なスタヌの実像を、著者の芖線で赀裞々に䌝えおいる。

 型砎りで倧胆な仮説を公衚し物議をかもしおは、泚目されるのを楜しむ。気に食わない盞手は激しく攻撃したが、物理孊䞊の難問を巡っお同僚ず賭けを行い䞖間の耳目を集める。䞀方で、身䜓に障害を負った若者の支揎に熱心だったにもかかわらず、旅先で障害児たちをしばしば蚪問しおいた事実はあえお党く公衚しおいない。

 䞖界的ベストセラヌ『ホヌキング、宇宙を語る』の執筆は、圌の医療費を賄うずずもに、瀟䌚に泚目されるこずを目的ずしおいた。その予想以䞊の成功によっお䞖界的スタヌずなったが、圌はそれを維持できる才芚を備えおいた。
 動詞のには、「行商する・宣䌝する」ずの意味があるそうだ。ホヌキングの人生を芋事に瀺唆しおいるようで興味深い。
    ◇
Charles seife 物理や数孊を専門分野ずするゞャヌナリスト、ニュヌペヌク倧教授ゞャヌナリズム論。著曞に『異端の数れロ』『宇宙を埩号する 量子情報理論が解読する、宇宙ずいう驚くべき暗号』など。
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