滋賀県 建築家 / 建築設計事務所イデアルの小さな独り言

建築家・清水精二のブログ、何でもあり独り言集・・・。

再び、修学院離宮へ

2009年03月12日 | 建築
先日、昨年の秋に引続き再び修学院離宮に行って来ました・・・。前回行ったときも、記事で紹介しましたが、現在工事中の「SAINENJI-プロジェクト」でアプローチや玄関土間に「一二三石(ひふみいし)」を採用しているので、今回は現場監督さんと実際に工事を担当してくれる左官屋さんといっしょに隣雲亭の一二三石を見学に行って来たワケです。

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一二三石は、たたきの土間に大小さまざまな大きさの鴨川石(赤と黒)が、一つ、二つ、三つとちりばめて埋め込まれています。
本来のたたき仕上げは、表面が滑らかな感じに仕上がっているのですが、現在の隣雲亭の一二三石のたたきは、表面に砂や小石が剥き出しになっていて、まるで洗い出しにしたか・・ブラシで掻き出しにしたかのようなテクスチャーになっています。
ガイドの方の話では、もともとは綺麗なたたき仕上げだったのが、一般参観するようになって特に一時期女性のヒールで削られて傷みがひどくなって現在のようになったとか・・・。(なんという事をするんやって・・!)
それでも、建物の縁の部分をよく見ると本来のたたき仕上げの面影が残っているところがあります・・。

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それで、いっしょに行った左官屋さんに「どう、これと同じようにできる・・?」と尋ねたところ、たたき仕上げに黒い石(正確には、青みがかった黒い石です。)を一つ、二つ、三つと埋め込んでいくことは可能ですが、問題は赤い石(正確には、あずき色の石です。)が手に入らないという事でした・・。
鴨川石は、現在では採取禁止になっている筈なので、入手しにくいとは思っていました。左官屋さんに類似品でもいいので、赤い鴨川石に近い石を探しておいてほしいと頼んでおいたのですが、なかなか難しそうな感じでした・・。

そう言えば、黒い石を埋め込んで一二三石を模倣しているのを見た事がありますが、赤い石を使っているのは見た事ないですからね・・。そう思うと余計に赤い石を使いたくなってくるのが心情というものです・・。
こうなると、左官屋さんが赤い石を探し出してくれる事を祈るだけですが、ダメなら最後は海外にでも類似品を探しに行ってもらうしかないかな・・?(世界のどこかにならあるでしょ、たぶん・・・。)






コメント
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