想いをかたちに

日々起こること、仕事のこと、気になること、
小さなことから気ままにつれづれに書いていきます。

棟梁の心意気

2009-04-02 | 先導的モデル 200年住宅

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皆さん、こんばんは。

いよいよ200年住宅の現場、大工工事が大詰めです。
石膏ボードがほぼ張り終わり、内部の空間が見えてきました。
弊社ホームページでも掲載されていた吹き抜けのスノコと手摺り。
図面を描いたときは、

「どうなるかな?細すぎてぐらぐらしたらどうしよう、、、、、」

と思っていましたが、今日見て、ちょっと感激しました。
「やった!」と同時に「よかったぁ。」と。

作った大棟梁はおらず、棟梁と話をしたのですが、

「一つ見せ場を親父が作ったので、次は私が和室を頑張りますよ!
図面見ると手は掛かりますけど、やり甲斐あります。
最後の最後に和室、楽しみながら一生懸命やります!」

と、ちょっと悔しそうに。でも、意気揚々と。

棟梁も以前は大棟梁の元で修行し、今は自分が棟梁として、
大棟梁の仕事も見ながら、切磋琢磨してるんだと感じました。
良い関係です。


その和室、図面はできたのですが、最後に材料選び。
黒和室に合わせて、天井板と床の間周りを何にするか。
これがまたまた、図面同様、判断が、、、、、

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床の間の鴨居である落とし掛けと
床の間の框に使う材。

左側は、エンジ。
この木でいくつもりだったのですが、私が決めた寸法では薄すぎて、
この木の特性上、あばれる危険性があると言うことで、断念。
そこで、別の材を検討。

中央は、黒柿。
もうあまりとれない木。貴重品です。
これが、カリンの床柱、黒い管柱とあうかどうか。
この木目が和室の中でどうでるか。

右側は、杉の面皮塗装材。
これは、シンプルで良いのですが、
あまりにもキレイすぎるような。

写真にはありませんが、
あと、杉丸太を棟梁に一から加工してもらう方法。

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次は格天井(格子組された天井)に使う板。

これは杉の突き板。
この板までは黒く塗らないつもりですが、
それも、どうでるか。


銘木屋さんとも話をしていたのですが、
本当に和室は、奥が深い。
「正解はないですけど。。。」
の言葉の背後に、タブーもあるような。

「作ってしまうと、何迷っていたんだろう。って位によくなりますよ。」

という言葉に励まされて、

「そのとき、他にあったかもしれない。と思わないように、
今、見たり聞いたりして考えときたいんですよ。」

と自分に言い聞かすようにお答えしていました。
本当に今は何を選んでも後悔はないような気がしています。

気合い入った棟梁が料理してくれますから。

コメント
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