想いをかたちに

日々起こること、仕事のこと、気になること、
小さなことから気ままにつれづれに書いていきます。

高山寺 石水院

2017-09-26 | 建築探訪



みなさんこんばんは

続けて、京都栂尾にある高山寺 石水院に訪れませした
これは、堀部さんの本「建築を気持ちで考える」を北欧に行く前に読んでいて、
そこに掲載されていた写真、文を読んで是非行って見たいと思っていました 

 

写真は撮影禁止ということで今回はスケッチとホームページからの写真を




KYOTRIP|京都観光おすすめスポット情報

遠くの山並みから、近くの山の木々の見え方、切り取り方が素晴らしく、
これは山の林の中に床が浮いているような感覚
初秋、紅葉前のさらに夕刻、なんとも言えない景色を体感できました
この寸法を体に入れようと平面と断面を短時間でできる限り拾いました

実はここ、よく教科書で見た鳥獣戯画のお寺、レプリカが飾ってありました


<高山寺公式ホームページより>

京都に行った際は是非、学校での授業を思い出すとともに、素晴らしい建築と景色を
御楽しみいただいたらどうでしょうか

お子様を連れて行くと、歴史の教科書がより身近に感じられ、
小さい頃から日本の素晴らしい建築を実際に味わうことができます
おすすめです

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栗林公園 掬月亭

2017-09-25 | 建築探訪



みなさん、こんばんは

香川県高松市に行く機会があり、朝起きて何かみたい建築なかったかな
と考え思い浮かんだのが、栗林公園の掬月亭でした

中村好文さんの本、意中の建築で読んで以来、気になっていましたし
伊礼さんがフェイスブックにもアップしていて、いつかはと思っていました
それは突然のひらめきと、突然の出会いでした

公園の中に入り横からアプローチ
植栽の陰に隠れていましたが、雨戸、障子が開けられ、向こうが抜けて見える感じ、
写真で見ていた空間を彷彿とさせるものでした
そして、軒先きがシャープで低く抑えられていて、佇まいがいい



そして、大茶屋の内部へ
まるで景色の中に、水辺に飛び出しているような開放的な空間  まさしく庭の中にいる感覚
ただ座っているだけでも、もちろん心地いいのですが、
ここで、茶会などが行われたら、何と気持ちいいだろうと感じました

このスッキリさ、ミースやコルビュジェの近代建築に通じるものがあります
近代建築の巨匠たちは、京都「桂離宮」に影響を受けたというのは、
中村好文さんはじめ、いろんな書籍で読んだことがありますが、
桂離宮を訪れた時よりも、ここでより実感しました
モダニズム、近代建築の源流は、日本の建築にあった



大茶屋ともう一つ、非常に心地よかったのが、一番奥にある茶室
海外からのお客様に押し出されるように奥へと進んだところに、この茶室はありました
6畳間のその空間は、正面に床の間と、丸窓、そこから切り取られた山の風景が心にくい
そして、左に障子に挟まれた庭園の緑
大茶屋の喧騒から離れ、当時の人たちもこの落ち着いた空間でゆっくりしたんだと想像できました

   

皆さんも、香川県高松に行かれた際は、ぜひこの空間を体感ください

他に高松市には丹下健三設計の県立体育館がありますが、
車で通りましたが未だ閉鎖中でした
耐震改修ができないほど難しい構造とは聞いてましたが、考えさせられます
同じ設計で県庁などもあります。こちらも一緒にご覧になると、
世界の近代建築に影響を与えた日本建築から、日本の近代建築を見ることができます
うどんとともにぜひ

  

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北欧へ 光と影 続き

2017-09-12 | 建築探訪



みなさんこんにちは

前回の続きですが、ここからは全てアールト設計です。

6.アールト大学 学生のためのホテル 学生寮
こちらは一見、開口部が特徴的でそちらに目がいきましたが、
建物を一周するとその配置、ボリューム設計に唸らされました
模型の写真もつけましたが、地形に沿ったカーブ、
また、アールトのボリュームをとにかく小さく感じさせるための工夫、
ただのカーブではなくS字にしたり、凹ませたり、
逆に、小さいボリュームをあえて飛び出させたり、
それにより、赤煉瓦の建物の重々しさが、軽減されていました
敷地に対する佇まい6層の建物とは思えないものでした
そして、ピロティと内部にトップライト、柔らかい光をおとしています

 
   
エントランスの写真は丸谷先生がアップしてくださいました
 

7.アールト大学 図書館
こちらは図書館という機能に対して、工夫された開口部の設計を体感することができました
トップライト、ハイサイドライトそして窓、断面的に光を柔らかく回す設計、
柔らかい光に包まれ、ここちいい図書館でした
そして、連続水平窓にはアアールトらしい本当に一部高さを変える設計が見られます
角を壁にしない納まりと相まって、動きが出て、煉瓦の重さ、硬さが和らいで、
佇まい良くなっているように感じました


      

  


8.アールト大学 オーディトリウム
こちらは、主張する象徴的な外観をし、大学のシンボルとなっている印象です
階段状、劇場の席のような部分では学生たちが授業を行っていました
内部は、この独特の断面により作られた窓から柔らかい光が、
座席と講師席にふりそそいでいました
聞く方もさることながら、喋る方も気持ちよく、喋りやすいのではないかと、
使い心地の良さを感じる空間でした


    

9.給水塔
参加者の方が、全体模型を見ていて発見した給水塔
アールトの作品集にちょっとだけ載っていたもの
コースには入っていませんでしたが、ぜひ見て見たいということで、回ってもらうことに
これも、今回ツアーの醍醐味。本日二つ目のコース外物件
それは、突然現れ、予想よりはるかに大きく、その造形とともに圧倒されました
これもアールト作品


  


10.厚生年金会館
この作品は、アールト大学からはなれ、ヘルシンキの街中にあるオフィス
こちらが有名なのは、図書館と食堂です
大学の図書館と違い、ここはトップライトのみ
ここには他とまた違った落ち着きがある雰囲気でここち良かったです
食堂はレベル差と開口部そしてツタにより、
ランチタイム、食事の時間をゆったり過ごせる空間となっていました
天井に見えるのは暖房の温熱パネル、機能のデザインもしっかり考えられていました
現在も約700人の方々が働くオフィスビル
外観についてはやはり、ボリュームを抑えることを意識した工夫の積み重ねがありました
使い続けられ、街の中で良さを増した建築がそこにはあるように感じました



    
     
   

11.フィンランディアホール
いよいよ最後の作品
このホールはアールト晩年の作、増築部分は奥さんが完成させたというもの
増築部分のうねる壁は、その前の木の枝ぶりからその形になったとのこと
森を大事にするお国柄がそんなところからも感じられました
ホールはエントランスは思った以上に低く、
階段を登ったホワイエで一気に開放感を味わえます
これが空間の明るさのメリハリ、より開放感が強調されます
ホール自体もアールトらしい、アンシンメトリー
音響については賛否両論あるそうです
街に対して閉じ、自然に対して開くという構成がしっかり取られ、
ホールとして大事な、日常の中の非日常を味わえるいい建築だと思いました
下の車回しだった部分は、囲われ、レストランになったとかで、
やはり時代、要請に合わせて建築をどう変化させていくか
それも今作り手に求められている重要な仕事だと改めて感じました

 

     

  


こうしてここにアップをさせてもらいましたが、
写真や話は知っていても、実際に見なくてはわからない、感じられない部分が多いと
改めて感じさせられることも多い視察でした。
改めて内容の濃い、本当に有意義な視察だったと感じます。
全体を通してまた振り返りたいと思いますが、
今回通じて、自然体、また、これでいいんだと改めて自分で再確認させていただくことも多く、
これからの仕事についても、生かしていきたいと思います。

長い記事を最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。 

 

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北欧へ 光と影

2017-09-11 | 建築探訪



みなさん、こんにちは

北欧視察最終日は、盛りだくさんの一日でした
教会建築4棟、大学施設5棟、年金会館、ホール、計11棟
そのうちアールト設計の建築が、6棟
締めくくりにふさわしい、ラストスパートです

様々な光と陰の形を、体験することができました
そして今まで体験したことないような空間体験をさせてもらいました

1.ラーヤサロ教会 2003 Kavi Jrävien and Merja Nieminen
木造の小屋組や、板張り、祭壇正面と横の赤いモニュメントも木です
その木の空間に入れる光は、3段レベル差のハイサイドライトと、
効果的に配置されたトップライトや窓です
木と日の温もりを感じる教会空間となっています
一つ、教会までのホワイエ空間(エントランスとホール)も、
写真のように周りの緑を意識できるようにガラス張りになっていましたが、
ここは暗いぐらいでもよかったのではないかと思いました
その方が教会内部の明るさ、温もりをより感じるのではないかと
メキシコ、バラガンのカプチン派教会は、全室は真っ暗、
扉を開けると一気に光に包まれる その時の感動は今でもはっきり覚えています 



    


2.Church of the Good Shepherd 2002  Juha Leiviskä
こちらの教会は、外観のレンガ造に対して、列柱空間を抜け中に入ると
真っ白な壁や柱、そして光を落とすガラスのキューブなので構成された空間
幸い晴れたり曇ったりし、光の強弱も体験できました
写真の通り、トップライトやスリッドは左右非対称、大きさもまちまち、
これにより、左上からのメインの光と右上のかげ、
そのコントラストの中に浮かぶペンダントの照明器具、光の雲を想像させます
電気を消し、光が強くなった瞬間は、綺麗でゾォっとしました



 


3.Myyrmäen Kirkko  1984  Juha Leiviskä
続けて同じ建築家レイヴィスカの作品
駅の横にあるこの教会は、森と線路の間に淡い色のレンガの壁を集めたように佇んでいる
これも、大きなボリュームを感じさせない手法の一つだと感じました
内部は、白い壁と柱、今度は白い壁、面と光の線を感じさせる空間
そして照明器具の光の雲、それを吊り下げるコードさえ空間を構成する線となり、
素晴らしい空間を作っていました



   



4.オタタニエミの教会 1957 1976 ヘイッキ & カイヤ・シレン
アールト大学の中にあるこの教会は、最初は1957年に完成し、
1976年に火災が起き、全焼したそうですが、学生などの要望で、
すぐに再建されたそうです 一つの教会がです
それはアプローチから中に入り、教会空間を体験し、
本当に愛される教会なんだとわかりました
そのように、何年経っても愛される建築を作りたいと感じました

 
    

5.デイポリセンター  ライリ&レイマ・ピュテラ
岩盤の自然な起伏の中にそれに沿わせるように建てられた大学施設
ちょっと内部に岩盤のような石の意匠が、もう少し自然というか
できればフランクロイドライトや、ジェフリーバワのように、
そのまま岩を残して、それを内装として表せればよかったと感じました
一つも同じサッシがなく、大工さんが大変苦労したとのこと
空間構成は、使いにくい部分もありそうですが、学生施設として面白かったです



 

まずここまでとし、続きは後日にさせていただきます

この後は、一気にアールト建築5棟です 

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北欧へ アールト自邸 アトリエ ほか

2017-09-10 | 建築探訪



みなさん、こんばんは。

本日のメインはヘルシンキにあるアールト自邸とアトリエです。

白く塗られたレンガと焦げ茶色の木の外壁が、
面としてずれて収まっているため、
ボリューム感はなく、佇まいよくそこにありました。
そして玄関も決して大げさでなく、木と石と緑でまとめられています。



初めは自宅にアトリエが併設されていて、
その吹き抜け空間から見学スタート。
想像していたより空間は大きくなく、しっくりくる大きさ。



一番奥、緑が綺麗に眺められるコーナーサッシの部分が、
アールトの席だったそうですが、本当はそこは奥さんの席。
実は当初の予定は一段上がった写真を撮っている位置だったとのことですが、
そこがここち良かったようです。
確かに気持ちよく、いい仕事ができそうなデスクでした。






そして自宅部分へ。



本の写真を見ていてひとつの気になっていたことがありました。
それは写真右上の梁の付け根、斜めの方立て。
案内してくれた方に聞いたのですが、
この建物は、レンガ造、木造、鉄筋コンクリート造など、
当初の事務所員の方に聞いてもいろんな構造混ざっていてはっきり言えないとのことです。
何れにしても構造的には必要だったのだろうと考えられます。

実際そこに立ってみると写真で見ていたよりは気にならない印象でしたが、
リビングへ入ってくる時は、次の写真のカットとなります。



外の鮮やかな緑に目が行くため、反対側の梁の端部は当然気になりません。
このことにより、気にせずそのままにしたのではないか。と一緒に見学行った方も話してらっしゃいました。

これはなるほど。と納得しました。
職業柄、空間の全てに目を配り、窓の反対側も気にして見ます。
しかしながらそこに住んでいる人、もしくは来た人はそこまで気になるでしょうか。
それよりも、そこを無理をせず安全性などもっと大事なところを優先する。
当然、何も気にかけなくていいわけではないですが、
いろんなことに置いてバランスを取れる、そんな高度な設計を見た気がします。



ダイニングについては、ここはフィンランド伝統の窓の納め方、
はめ殺しの大きな窓の横に縦長の換気用窓という形。
これにより、微妙にアンシンメトリーになり、空間に動きが出ます。
この椅子は、アールト本人が気に入ってイタリア・ベネツィアで購入した椅子。
これはどこでも使い続けるほど、気に入っていたようです。

 

そして、アトリエへ。



看板サインも、よく見ないとわからないぐらいの慎ましさ。

中に入ると、まず食堂「タベルナ」へ
これはイタリア語で食堂の意味。イタリア好きなのが伺えます。
ちなみに、私も西欧中心に11カ国一人旅した際、
どこが良かったか?と聞かれたら、あえていうならイタリアと話していたぐらいでした。



アトリエの空間は、ハイサイドライトと連続窓で構成されており、
柔らかい明るさで、落ち着きがある空間が演出されていました。
私もこんなアトリエ空間を作りたいと思いました。

ギャラリー空間については、照明器具や家具など色々と実験できるようになっていました。
この中にある柱は、文化の家のホールの柱と同じ形で、実験的に作っていたというのも、驚きました。
開口部は全て中庭を向き、その中庭はローマの円形劇場のようになっており、
実際にプレゼンテーションや打ち合わせをしていたそうですが、いろんな活動が想像されました。

その後はヘルシンキ駅周辺の美術館、音楽ホールがある近辺で、
自由見学しながら昼食。少し、ヘルシンキ市民の気分を味わえました。
駅はエリエル・サーリネンの作品。いい駅でした。
   

午後は、「文化の家」へ。
巨大なボリュームにならないよう形を工夫したり、仕上げをレンガと銅板にしたり、
その効果は、街の中にしっくりはまっている佇まいになっていました。
内部は役場と同じくニューマンスケールで非常に心地いい空間でした。

ホールもアンシンメトリー。アールトの基本です。
柱は、本当にアトリエにあったものと一緒でした。

 

 

最後は、 岩をダイナマイトなどで砕いてその中に作ったテンペリアウキオ教会を見て、
ツアーの見学は終了しました。

 

しかしここで終わらないのが、今回ご一緒している皆さんです。
ツアーにない、アールト作品、アカデミア書店にみんなで行きました。

こちらも、綺麗なトップライトと石の仕上げを、いいスケールで作られていました。
カフェ アールトもペンダントの照明器具がギリギリまで低く設けられており、
心地良さそうな空間となっていました。



 

 

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北欧へ アールト 役場と夏の家

2017-09-09 | 建築探訪

みなさん、こんばんは

本日は、アールトゆかりの地、ユバスキュラ周辺の建物を見て回りました
とにかく、町中にアールトゆかりの建物が多い地域です
数え切れないぐらいの建築を見学させていもらいました

その中で、まず見たのはセイナッツァロの役場
アールト建築の中で、そのできた背景も含め地元で非常に人気が高い建物
昨年まで無料でユビキュラス市が公開していたそうですが、
経費等の問題で一度閉鎖されたそうです
しかしながら今見れるのは、一人の起業家がオフィスをこの旧役場に構え、
冬以外の一定期間、自由に公開できるようにしたとのこと
それぐらい、愛されている建築家であり、建物だということが、
実物を見て、納得できました

アールト50〜54歳の作品はアールト空間論で埋め尽くされており、
この役場はその中でもアールトファンにとっては、珠玉の作品となっているようです

天井・壁・床を分離せず、壁と床の仕上げを同じにしたり、
シンメトリー(対称)を極力避け、アシンメトリー(非対称)にし、
空間に流動性・躍動・動きなどバランスのとれたデザインが見られました

もう一つの要素はそのスケールだと思います
大きなボリュームに、壁に見せないために、
壁を雁行させたり、窓で壁の端をなくしたり、様々な工夫により、
確かに、大きな建築の威圧感はありませんでした
内部空間も役場なのに、住宅のような人にとって丁度いいスケールでできています

その一例が、写真の玄関の扉から、玄関ホールです

役場全体が、自分の家の延長のような、
佇まいもよく、非常に居心地がいい空間でした 




 
 


実際に打ち合わせルームなどに座りながら話を聞き、
実際に体感しながら見学することができました

そして、アールトの夏の家へ 
役場をやっている時に、この地域を非常に気に入り、
アールト本人が、役場の設計の仕事をしながら、
色々探し回って、見つけた敷地だったとのこと
今は車で山側からアプローチしますが、
当初はその道路がなく、対岸から船でアプローチしていたそうです

それが写真の桟橋とアプローチです







桟橋からアプローチしてくるとこの壁に向かってくるのですが、
この壁の開口、日差しを取り入れるためにこの形になったどうです
この壁を右からまわりこむと、有名な下の写真のシーンとなります


  

先ほどの壁の開口の白い細い列柱もそうですが、この建物は実験住宅とも言われているぐらい、
様々な実験がされています
その一つがタイルのパターン、壁と床、50種類以上あるそうです



小高い岩盤から屋根を見下ろすと、下から見上げられるところは瓦ですが、
そのエッジ以外は板金で、これも実験の一部なのかもしれません




中からの窓の取り方は、さすがうまいです



景色を切り取るこの壁
窓と同じく、そこにいる人に、開放感と落ち着きを与えるように思います

この中庭は森の中でいながら、半戸外のような中国の四合院の中庭にも似た安心感がありました
残念ながら当日は雨でしたが、心地よさを感じることができました

あとこの敷地には、サウナとそこから湖に飛び込むことができる桟橋
(アールトは実際、サウナからすぐ飛び込んでいたそうです)
そして、アールト本人が設計し作った船とその格納庫があり、
そちらも見学することができました

現在も、アールト一族が別荘として使っているそうですが、
ここに来たら、いろんな自然と触れ合いながら、
心身ともにゆったりできるであろう建築でした


サウナへのアプローチ



サウナは湖のほとりに丸太で作られていました

飛び込める桟橋、対岸にはアールト自身が若い頃設計した教会があり
それもこの敷地を選んだ理由の一つでもあったそうです

収納庫と中にある船
家具を作っていたことは有名ですが、船まで作っていたとは思いませんでした 

その後、ユヴァスキュラ大学へ
さながら、アールトキャンパス、
街にあるアールト博物館にも行き、その展示は実大の部屋も3種類あり、
現地の方と結婚し暮らしているガイドさんの非常に熱のこもった説明もあり、
本当に勉強になりました
撮影オッケーということで、展示パネルも模型も何枚も撮りました

 

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北欧へ フィンランドへ

2017-09-08 | 建築探訪



みなさんこんばんは

昨夜はフェリーに乗り込み、スウェーデン・ストックホルムから
フィンランド・トゥルクへ、フェリー泊の移動
船室に泊まるというのは、記憶がある限り初めて、それだけでワクワクする体験でした
その船室に二人で泊まったのですが、シャワートイレ含め、
コンパクトに非常に良くできていて、もう少し幅が狭くてもいいかと思わせるぐらいでした
以前泊まったことがあるフランス・マルセイユ コルビュジェのユニテダビデシオンと、
そのスケール感、機能を考えた作りなど、何か通じるものを感じました 

朝下船し、最初の目的地へ 



1941年竣工 ブリュッグマン設計のトゥルクの礼拝堂です。
私がアメリカやヨーロッパの教会を見てきた経験では、
先日も書きました通り、教会や礼拝堂は、左右対称という固定概念がありました。
しかしながらここは、平面的にも断面的にもほぼ全てと言っていいほど、非対称。
椅子に座って、その理由を想像してみると、
スウェーデンでもそうでしたが、人は亡くなったら森に帰るという認識が北欧にはあり、
祭壇の十字架と一緒に大事に考えられたのが、その森。
その「森」への意識により、外の森との一体化を図ったのではないかと思います。
座ってみると、祭壇と窓、出入り口が正面となります。
人は、正面から祭壇へ向かい、礼拝し、森への出入り口から出て森へ帰る。
そんな姿が想像できました。
光の入り方など、すべてがバランスよく空間として構成され、素晴らしい教会でした。






また、神父様達が控えるバックヤードも、いい空間でした。
窓の配置から、置かれた家具、そこから見える景色、入る光、
ココチ良さそうな居場所がそこにはありました。




そして移動し、アールト設計の住宅、マイレア邸へ

特徴的な玄関ポーチが、私たちを迎えてくれました。
残念ながら、内部は撮影禁止。一生懸命気になった点をスケッチしました。

写真で見た印象は、結構内部空間が大きい印象があったのですが、
玄関入り、曲線の壁と階段に誘導されたリビングは、
広すぎない、ちょうどいい、しっくりくる広さでした。

なおかつ、窓の位置や暖炉、家具の場所など、その設えにより、
人の居場所がいくつも用意されていました。

またそのための構造・設備を考えた納まりや素材・色など、
すべてがバランスよく計画されており、
まさに「心地いい場所の集合体」となっていました。



そして帰り、私を迎えてくれた玄関ポーチに出ると、
そこには森の一部に屋根をかけたかのような空間が広がっていました。
雨も降っていたこともあり、より緑は濃く、雨の雫も手伝ってそう感じました。

スケッチで、その雰囲気が伝われば幸いです。







このふたつの建築を通して思うことは、
そこに物語が想像できることです。
建築家が意図したことかどうかはわかりませんが、
少なくとも、訪れた私はそこに物語を想像し、その空間に心地よさを感じたわけです。

作り手として、物語を感じてもらえるように、
設計する建築に、自分で物語をつむぐことが大事だと改めて感じました 。

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北欧へ アスプルンド「夏の家」

2017-09-07 | 建築探訪

最初の画像は、偶然、私のスケッチブックに丸谷先生が描いてくださった貴重なスケッチ
これもまた非常に貴重な体験でした 

写真はデジカメでも撮っているのですが、読み込めずiphoneの写真です
また、おいおい入れ替えていきたいと思います


夏の家、まずアローチから 

少し、苔むしたシダ植物が生える林、
信州の里山の景色にも似た山の中を歩いて行くと

木々の間に板葺きの屋根が見えてきます
そして白い外壁で傾斜地に埋まりこむかのように立つ「夏の家」が姿を現します

周りの環境と違和感なく溶け込み、とにかく、佇まいがいい


最初は「なんでこんな山の中にアスプルンドは別荘を作ったんだろう」と疑問に思いました

建物に近づき右を見ると、そこには入り江になった海がある素晴らしい景色が広がっていました
ロケーション、まさしくこんなところがあったら、といった最高のところです

しかしながら、まず疑問に感じたのは、その最高の景色に対して、
建物の長い面を向けてではなく、なぜ短い面を向けて建てているのかとういうことです 



この気持ち良さそうな軒下空間からも海は見えません。
シンボルツリーがあり海が見える庭を見ることはできますが

 

海に開く窓も、外から見た印象としては小さい





中に入り、手作りの美味しいパイと、コーヒー・紅茶をいただきながら、

暖炉のあるリビングで、ご夫妻に自己紹介を各自させていただきながら、
お話も聞かせていただきました

そしてそのリビングにあるのが、海に向かった窓です
物語が繋がり、全てに納得できました








佇まい 開放感 落ち着き 肌触り 最高のココチ良さ

ここに来て改めて実感させられました
また、自分の考えてきたこと、目指しているものを肯定してもらえたような
そんな感覚になりました

私にとって、本当に貴重で大切な体験となりました

Charlottaさんご夫妻はじめ、皆様、そしてこの建築に、
心から感謝いたします 




 

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北欧へ 3日目

2017-09-07 | 建築探訪


みなさん、こんばんは

今朝は、丸谷先生に教わったホテル近くの教会見学からスタートしました。



1枚目の写真の奥に2枚目の写真の空間があります。
おそらく古い部分に増築したと思われますが、
古い部分と新しい部分が見事にバランスよく繋がっています。
また、以前の認識から教会は左右対称という固定概念がありましたが、
今回は非対称で空間に奥行きを感じさせてくれました。
設計力の高さに感心させられました。



その後、午前はアスプルンドの「夏の家」に出かけました。
アスプルンドの孫娘さん夫婦がオーナーで、管理されているのですが、
その素晴らしい建築とランドスケープ、そしておもてなしに、
本当に素晴らしい時間を過ごさせていただきました。
詳しくはこの後に。



午後は旧市街と、ストックホルム図書館。

こちらも、いつかは見てみたかった憧れの丸い閲覧室が有名な図書館。
残念ながら撮った内部の写真を公開するには、
特別な許可がいるということで載せられませんが、
その内部空間は、まさしく未体験の空間。
外部から見るとやはり固い印象は免れなかったのですが、
高窓から柔らかい光が入り、
まさしく本に囲まれた本当に特別な空間でした。

その円の外側もどうなっているか気になったのですが、
閲覧室の円に沿って天井低くこもるスペースがありました。
長く読書に没頭できそうな空間、ここち良かったです。



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北欧へ 2日目

2017-09-06 | 建築探訪

北欧 2日目 ストックホルムで迎える朝です。
朝は散歩から。やはりせっかく来たから街を見る。感じる。
通勤の方々が多い中、カメラを構え、ストックホルム市庁舎が対岸が見えるところまで。
街並みはやはりすばらしい。というか今まで見て来たヨーロッパの街並みでも、
これは?!という街並みにそぐわない建物はなく、全体的に洗練されている印象でした。



そして本日1件目は、アスプルンドのスカンディア・シネマ
今は、特別なイベント以外使うことがなく、通常空いていないのですが、
そこは、特別なご縁があり、私どもだけのために特別に開けていただき、
見せていただきました。

街をイメージし、そこから各家に行くように個室空間への演出があったり、
スケールも、ヒューマンスケールで随所に気の利いた設えがあり、
とても居心地のいいシアターでした。 




2件目は、ノーベル賞の晩餐会で有名なストックホルム市庁舎。
アスプルンドの先生、エストベリの設計で1901年に、若手職人の手で作られた建物です。

まず、正面の門から中庭に入り、目の前に広がる広場から川辺までの抜け、一体感。
なんとなく、ベネツィアのサンマルコ広場を思い起こしましたが、
ノーベル賞の晩餐会が行われるホールは、もともと中庭にする設計で、
その中庭は、当時エストベリが視察をし気に入ったサン・マルコ広場のような中庭を作りたかった
とのこと。



いつの時代も、建築の設計にはどこか、参考にするものがあるのだと改めて感じました。
イメージを受け継ぐ、もしくは真似して、よりいい空間ができればいいというだと思います。
そのために、いつの時代も建築に携わる人は、やはり幾つになっても、
世界の街、名建築を見てまわる必要があるのだと思います。 
 




そして、3件目は、アスプルンドの森の墓地。
私にとって一つの憧れの地でした。
実際訪れ、そのランドスケープ(外部計画)の素晴らしさを感じましたが、
実はそこは、同年のレヴェレンツが共同設計者として担当していたとのこと。
これもまた、お互いを生かし、共同で行うことの意味を改めて感じました。

もう一つ深く感心させられたのは、
大切な人の死という言葉にならない深い悲しみと向き合う人たちに対する
その場所としての二人の建築家としての本当に真摯な姿勢です。

森に帰ることを自然な流れであることを連想させるランドスケープと建物、
空間構成による光と陰、そして角を極力無くし、まわるいディテールによるその空間は、
「優しさ」を感じさせてくれ、松林のその松の足元にある墓地はなにか神々しく、
亡くなった方がそこで眠れてよかったとさえ感じさせてくれるのではないかと思いました。

なかなかは入れない、待合室や大礼拝堂、そして、森の斎場の内部まで見学できたことは、
非常にありがたいことでしたが、それもあってか、
そこまで思わされたのは、初めての体験でした。














このアングルで冬の写真のスライドが、18年前、最初に私がこの建築を知ったきっかけで、
見た瞬間に、ここに行ってみたいを思ったのを鮮明に覚えています。

 




最後に中は見れないということで外観でしたが、
その共同設計者、レヴェレ ンツ設計の教会を見ることができました。
ボリュームは佇まいよく抑えられ、そのレンガの表情は趣深く、
なんとも言えない表情をしている建築でした。 

 


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夜はこの旅行でご一緒している方々のうち6人の方と、
スウェーデン料理が食べられる1908年創業の老舗レストランへ。
美味しいピッティパンナというジャガイモとお肉を炒めた上に目玉焼きをのせた料理と、
スウェーデンビールで、本日の見学の話、建築の潮流の話などで盛り上がり、
楽しいストックホルムの夜となりました。 

 

 

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