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日航がJALカード株を今秋売却、大手金融が争奪戦へ 

2007-08-19 12:17:38 | Weblog
日航がJALカード株を今秋売却、大手金融が争奪戦へ 2007年8月17日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20070817i501.htm
 経営再建中の日本航空が、100%出資のカード子会社、ジャル(JAL)カードの保有株式を今秋に売却する方針を固めたことが、16日明らかになった。
 最大で49%を売り出すが、本業とかかわりが深いことから過半数は保有し、経営権は維持する方向だ。日航は9月をメドに入札を行う考えで、三菱UFJフィナンシャル・グループやクレディセゾンなどが取得に名乗りを上げる見通しだ。優良顧客を抱えるJALカードを巡る争奪戦になるとみられる。
 JALカード株の売却金額は500億円前後になるとみられる。日航は今年3月末で1兆7000億円にのぼる有利子負債の圧縮に充てる。再生計画達成への弾みにしたい考えだ。
 JALカードの会員数は約170万人と業界大手と比べると少ないが、会員1人当たりの利用額は業界トップで、取扱高は2006年度で1兆6500億円にのぼる。このため、金融機関などは、富裕層が多いJALカードに資本参加することで、会員向けに金融商品の販売を提供するなどして、収益向上につなげられるとみている。
 三菱UFJやクレディセゾン以外では、カード大手・オーエムシー(OMC)カードの株式約32%の取得を決めた三井住友フィナンシャルグループなども入札に参加する可能性がある。


 JALカードと言えば、普通会員カードでも年会費が2100円(家族会員は1050円)かかる、スリープ会員やお付き合い会員比率の少ない、優良顧客の比率の多いカード会社ですが、JAL本体が経営の主導権を維持できる範囲内で、株式を一部売却する話が本格化してきたようですね。
 このJALカード 以前もトヨタファイナンスへの売却の噂が流れたことがあったのですが、日航側が過半数の株式の維持に拘ったために、一旦立ち消えになってしまいましたが、今度はあくまでも主導権は握り続ける範囲で株式の一部売却を狙うようです。
 ただ、個人的な意見を述べるならば、ダイエーがOMCの株式を住友グループに売却するなど、今は航空会社が自分でカード会社を保有し続けるメリットは以前に比べると薄れていますし、仮に提携が上手くいくようならば、追加の株式売却も積極的に検討した方が財務体質の改善にもつながるのではないかと思います。
 金融グループ色の薄いJALカードの顧客を取り込めるメリットは、どのカード会社にとっても大きいですし、争奪戦の行方がどうなるのか、気になりますね。


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