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ギョーザに別の殺虫剤! 他中国産冷凍餃子騒動関連ニュース5本

2008-02-06 18:15:27 | Weblog
ギョーザに別の殺虫剤、福島の回収分に・生協発表 2008年2月6日
日経 http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080205AT1G0504505022008.html
読売 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20080205-OYT1T00517.htm
朝日 http://www.asahi.com/national/update/0205/TKY200802050384.html
産経 http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/080205/crm0802051929042-n1.htm
毎日 http://mainichi.jp/select/today/news/20080206k0000m040108000c.html
 中国製冷凍ギョーザの中毒事件で、日本生活協同組合連合会は5日、中国・河北省の「天洋食品」が製造し、福島県内の店舗から昨年回収した「CO・OP手作り餃子」から、高濃度の有機リン系殺虫剤「ジクロルボス」が検出されたと発表した。
 福島県警は同日、製品の流通経路などの捜査を開始。千葉、兵庫両県で中毒被害を引き起こした有機リン系殺虫剤「メタミドホス」とは別の薬品が新たに検出されたことで、殺虫剤汚染はさらに広がった。
 日本生協連によると、ジクロルボスが検出されたのは、昨年6月3日に天洋食品が製造した商品。濃度が最も高かったのはギョーザの皮で、110PPMに達した。千葉県でメタミドホスが検出されたギョーザと同一製品だが、製造日は異なる。

国内で混入の可能性は? 中毒ギョーザの流通経路 2008年02月05日 朝日夕刊
http://www.asahi.com/national/update/0205/TKY200802050174.html
 中国製の冷凍ギョーザによる中毒事件で、中国側は「製造サンプルや中国国内の回収品から有機リン系農薬成分のメタミドホスを検出できなかった」と説明した。これに対し、日本の警察当局は中国の製造段階で混入されたとの見方を強めている。千葉県の2件の中毒事件の原因になったギョーザの流通ルートを実際にたどってみると、日本に入ってから混入する可能性はほとんどないことが関係者の話からわかった。メタミドホスはどこで混入したのか――当面の焦点はそこにある。
 天洋食品で昨年10月20日に製造された「CO・OP 手作り餃子(ギョーザ)」をのせた冷凍コンテナが中国・天津の港から、横浜に入港したのは11月5日だ。同6日には、川崎市川崎区の「日本生活協同組合連合会(日本生協連)物流センター」へ運び込まれた。翌7日に通関。この時点で初めてコンテナの封印(シーリング)が解かれ、段ボール箱が出された。1箱12袋入りが568箱あった。
 センターの倉庫は24時間稼働し、絶えず人の出入りがある。ただ、生協連の担当幹部は「荷を保管する冷凍施設自体はすべて自動で搬出入するしくみ。機械の整備などがない限り、人が入ることはない」と話す。
 段ボール箱はその後、冷凍用トラックで全国六つの物流センターへ。千葉向けの荷は、埼玉県越谷市の流通団地内の「日本生協連中央冷凍DC」に12月5日以降に搬入された。
 店からの発注は、1都7県のコープがつくる「コープネット事業連合」(さいたま市)が受け、発送の段になると注文分が建物2階の同センターから、出荷用トラックが待つ1階の「コープネット越谷日配センター」に自動コンベヤーで下りてくる。
 従業員は1、2階で計約260人。コープネットも「1階の入・出荷口にトラックが入ってくることはあっても、1、2階の冷凍施設に外部の人間が出入りする可能性はない」と断言する。
 段ボール箱は日配センター内で、未開封のまま、他の冷凍食品とともに、人の背丈ほどのアイスボックスに収められ、店の売り場まで運ばれる。箱を開けるのは、陳列する直前という。
 千葉市の被害者がギョーザを買った「コープ花見川店」には、12月6、11、17日にそれぞれ1箱ずつ発送された。店の担当者は「箱が変形してつぶれていただけでも日配センターに連絡するようにしている。段ボール箱がぬれたり開いたりしていたら気づいたはずだ」。
 千葉県市川市の親子5人が商品を買った「コープ市川店」にも同10、13、17日に各1箱が送られた。店側は「一つひとつ商品を手にとって並べたが、袋がベタついていたとか、異臭がしたということはなかった」という。

中国製ギョーザ:数分の間に混入か 「包装工程で」濃厚 2008年2月5日 毎日夕刊
http://mainichi.jp/select/today/news/20080205k0000e040071000c.html
 中国製冷凍ギョーザによる中毒事件で、製造元である中国の「天洋食品」の工場内で、袋詰めされて段ボールに入れられる包装工程で、有機リン系殺虫剤「メタミドホス」が混入した可能性が強まってきた。メタミドホスが検出された商品が、同じ場所で包装袋の内外に混入する可能性があるのは、この工程に限られるからだ。商品がここにとどまるのは数分間。ここで混入したとしたら何があったのか。
 輸入元「ジェイティフーズ」の親会社、日本たばこ産業(JT)などによると、メタミドホスが検出された「中華deごちそう ひとくち餃子」と「CO・OP手作り餃子」は、いずれも天洋食品の工場で1日で製造される。
 工場の製造棟は3階建て。2階で野菜、ミンチなどの具材や皮を作る。その後、具材を皮で包み、蒸した後、1階の冷凍機で急速冷凍する。さらに、30~50人の従業員が手作業で袋詰め、箱詰めを行う。段ボール箱はテープで封され、工場内の冷蔵庫に保管される。
 これまでメタミドホスは、袋の内外から検出されている。ひとくち餃子が昨年10月1日、手作り餃子は同20日と製造日は異なるが、人為的な混入があったと仮定し、同じ場所で両商品の袋の内外で混入する可能性があるのは、袋詰めから箱詰めの間の包装工程だけだ。輸入を仲介した「双日食料」の親会社「双日」によると、この間の作業時間は数分。
 段ボールに箱詰めされた商品は、冷蔵庫での保管後、コンテナで出荷される。扉は密封されており、再び開けられるのは日本で陸揚げされてから。関係者の見方は「コンテナに入っている間は第三者による混入可能性はない」で一致する。
 日本で陸揚げされた後、段ボール箱が開くのは、各店頭に届いてからだ。JT幹部は「段ボールを開け、テープを張り替えたりしていれば、担当者が気づくはず」と指摘しており、混入させるとすれば店頭だけが可能性として残る。
 陸揚げ地は、ひとくち餃子が大阪港、手作り餃子が横浜港と異なり、その後店頭まで一致する経路はない。このため、同一人物や同じ目的による人為的な混入は考えにくい。

◆日本で混入の可能性も捜査
 天洋食品の底夢路工場長は「厳格な生産管理、消毒制度で農薬事故は一度もない」とし、中国側での混入可能性を否定する立場を変えていない。日本の警察当局幹部は「袋外側のみの検出がある以上、国内での付着も想定しなければ」と話している。


厚労省「残留農薬と考えにくい」 毒入りギョーザ 2008年02月06日 朝日
http://www.asahi.com/national/update/0205/TKY200802050398.html
 厚生労働省は、中国製冷凍ギョーザから新たに検出された農薬成分ジクロルボスについて「ギョーザの皮で検出された濃度に比べ、具での濃度が極端に低いことから、原料の生産時に使われた農薬とは考えにくい」(監視安全課)とみている。小麦粉が原因でも、皮からこれほどの高濃度が検出されることはないという。
 ただ、メタミドホスが日本国内では入手困難なのに対し、ジクロルボスは日本でも入手可能。同課は「ジクロルボスがどの時点で混入したかについては何とも言えない」としている。
 一方、同一工場でつくられた同一製品からの検出で、すでに自主回収の対象となっているため、「新たな被害拡大防止の措置は必要ない」との構えだ。舛添厚労相が「犯罪性がかなりある」と述べた認識についても、「それは変わらない」としている。

ギョーザ中毒事件、保健所大忙し 2008年2月5日 日経夕刊
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080205AT1G0500S05022008.html
 中国製冷凍ギョーザの中毒事件で、各地の自治体が消費者の対応に追われている。保健所に持ち込まれた商品の成分検査の対象範囲を広げ、不安解消に躍起だが、肝心の中毒の原因は未解明のまま。冬に流行するノロウイルスによる食中毒の啓発に十分手が回らない自治体もあり、「問題が沈静化する見通しは立たない」とため息が漏れる。
 「メタミドホスの混入経路がわからず、不安は消えない。念には念を入れて調べたい」。7人の中毒被害が確認された千葉県は4日から、体調不良の訴えがないケースについても、保健所に住民らから持ち込まれた商品の成分検査を始めた。

健康被害訴え、全国で2316人に 中国製冷凍食品 2008年02月06日 朝日
http://www.asahi.com/national/update/0205/TKY200802050391.html
 中国製冷凍食品による健康被害を訴える人が5日、全国で新たに330人増えて計2316人になったことが厚生労働省のまとめで分かった。下痢や腹痛などで医療機関で受診したのは計741人。有機リン系農薬の中毒症状が疑われる患者はいなかった。




 すっかり続報を報告するのが定着してしまった、中国産餃子殺虫剤混入問題ですが、今度はジクロルボスという別の殺虫剤が混入していたことがわかりました。
 メタミドホスが混入していた餃子とは製造年月日が異なるため、単純に同じ理由での混入と決め付けるわけにはいきませんが、中国産食品に対する不安がさらに高まりかねない報告がまた一つ上がってくる結果になってしまいました。
 一方の、騒動の原因となったメタミドホスの混入については、物流センターでの作業は半自動化しており、未開封のまま店頭に運ばれているため、混入するとしたら店頭に出てからとしか考えられませんが、商品を販売する側がそのようなマネをするメリットもありませんし、仮に誰かの悪質な悪戯としても、ここまで広範囲で被害が広まることはないでしょうから、やはり、袋詰めから箱詰めの間の包装工程の数分間の間に混入した可能性が非常に高いのではないでしょうか。(原料の生産時に使われた可能性は、厚生労働省が含有量からその可能性を否定)
 まあ、天洋食品の底夢路工場長の立場からすれば、そう簡単に会社側の過失を認めるわけにもいかないと思いますが、あがけばあがくほど、中国産食品に対するイメージはどんどん悪化していきますし、明らかに物価水準に格差がある先進国相手はまだしも、近隣のアジア諸国などは冗談抜きに、企業単位での中国からの食品輸入の他国への切り替えが進まないとも限りませんし、そうなれば、中国という国の経済成長にも多大な影響を与えかねないものと思われます。

 ちなみに、この餃子騒動の健康被害を受けた人は更に増えて2316人。この中には精神的なものによる不安を訴えただけという患者もいるかもしれませんが、『妊婦さんが食べてしまい、お腹の子への影響が心配』というケースも実際に見られるようですし、中国側も、『日本のマスコミは騒ぎ過ぎ』『たかが農薬の混入』で片づけるのではなく、(お偉いさんの協議会レベルではなく)もっと下の実務をこなす人間が真剣にこの問題を解明する努力が必要だと思いますし、そうすることが問題解決への早道になりそうな気がします。


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