米銀ワコビアが身売り検討、3行が買収に関心 米メディア報道 2008年9月27日日経
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080927AT2M2700F27092008.html
米銀行4位のワコビアが身売りの検討に入ったと、米複数メディアが26日に報じた。買収に関心を持っているのは、米大手銀シティグループ、同ウェルズ・ファーゴ、スペイン最大手のサンタンデール銀行。ワコビアは信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)問題の深刻化で財務内容が悪化しており、同日の株価は前日比27%安い10ドルちょうどまで下落していた。
3行は米東岸を中心に展開するワコビアの支店・営業網を手に入れたいようだ。サンタンデールはもともと南米に強い事業基盤を持つが、米国に本格進出するチャンスをうかがっていた。
これまで大手証券モルガン・スタンレーとの統合を模索していたとされる。モルガンは銀行持ち株会社となったうえ、三菱UFJフィナンシャル・グループからの出資を受け入れたため、ワコビアとの交渉を打ち切ったもようだ。
欧でも金融株下落 大手フォルティスは資産売却交渉 2008年9月27日 朝日
http://www.asahi.com/business/update/0926/TKY200809260362.html
ベルギーとオランダにまたがる金融大手フォルティスは26日に会見を開き、市場で経営不安が伝えられていることに対し「絶対に経営破綻(はたん)はしない」と説明。最大で100億ユーロ(約1兆5千億円)の資産売却交渉に入っていることを明らかにした。
フォルティス株の26日の終値は前日比2割安となり、5日間続けて下落した。地元メディアによると、ベルギーのルテルム首相は「銀行の利用者を困った状況には置き続けない」とし、対応を検討していることを明らかにしたという。
26日の欧州株式市場は、金融不安が根強く、スイス大手のUBSが前日終値比で一時、5%安となるなど、金融株が幅広く売られた。
主要株価指数の終値は、英国で前日比2%安、フランスは同約1.5%安だった。
で、前日の市場終了後にワシントン・ミューチュアルの経営破綻&JPモルガン・チェースへの身売り発表があったことで、市場は当然ながら、『次(に経営危機に陥る金融機関は)はどこか』となるのですが、26日のNY市場では、米金融大手のワコビアが一時27%まで下落し、三菱東京UFJから出資を受けるモルガン・スタンレーも13%安まで下落。
そのような状況の中、とうとうワコビアも真剣に身売りを検討せざるを得なくなってしまったようです。
それにしても、売却先候補にシティグループが入ってくるのはまだわかるとしても、これまで金融再編にはあまり名前があがってこなかったウェルズ・ファーゴやスペイン最大手のサンタンデール銀行が売却先候補にあがってくるとは吃驚しましたね…。
ちなみにウェルズ・ファーゴは、住宅ローン分野では全米第2位なものの、昨年の11月末に、融資残高の3%にあたる119億ドル分を最もリスクの高いローンとみなし、後に清算することを発表。
スペインのサンタンデール銀行は、アメリカ国内で急増しているヒスパニック系住民の取り込みと支店網がお目当てだと思いますが、2007年末の時価総額ランキング(http://www.aspire-jpn.com/industry/topics03_1.html)を見ると、シティグループが17.64兆円、サンタンデールが15.16兆円、ウェルズ・ファーゴが11.97兆円に対してワコビアは8.64兆円(参考までに三菱UFJは11.73兆円、三井住友は6.72兆円、みずほは6.34兆円)。時価総額が倍近くあるサンタンデール銀行はともかく、ウェルズ・ファーゴにとっては、丸抱えするには、いささか規模が大きすぎるのでは…という気もしなくもありませんが、ウェルズ・ファーゴにまで声がかかるということは、余程交渉が切羽詰っていると考えてもよいのではないかと、個人的には思います。
一方、前日は欧州でも金融株が下落したのですが、ベルギーとオランダにまたがる金融大手のフォルティスが経営不安説を払拭する意味もあり100億ユーロ(1兆5000億円)規模の資産売却交渉に入ったようです。
ちなみに、フォルティスと聞いて思い出すのは、昨年英バークレイズがABNアムロに合併を提案した時にロイヤルバンク・オブ・スコットランド(RBS)・サンタンデール・フォルティスの3銀行が連合で株式公開買付を実施して対抗買収に成功したことが思い出されますが、おそらくは、このABNアムロの株式を他の2行に買い取ってもらう可能性が高いのではないかと個人的には推測していいます。
ちなみに、2008年3月に発表されたフォルティスの2007年決算は8%の減益で、サブプライム関連投資による15億ドルの評価損を処理したため、純利益も前年の43.5億万ユーロから39.9億万ユーロ(61億ドル)に減少していましたが、救済に回った側の金融機関が、今度は資産売却を迫られる…。今の金融危機がいかに深刻かを如実に示す格好の事例かと思います。
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20080927AT2M2700F27092008.html
米銀行4位のワコビアが身売りの検討に入ったと、米複数メディアが26日に報じた。買収に関心を持っているのは、米大手銀シティグループ、同ウェルズ・ファーゴ、スペイン最大手のサンタンデール銀行。ワコビアは信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)問題の深刻化で財務内容が悪化しており、同日の株価は前日比27%安い10ドルちょうどまで下落していた。
3行は米東岸を中心に展開するワコビアの支店・営業網を手に入れたいようだ。サンタンデールはもともと南米に強い事業基盤を持つが、米国に本格進出するチャンスをうかがっていた。
これまで大手証券モルガン・スタンレーとの統合を模索していたとされる。モルガンは銀行持ち株会社となったうえ、三菱UFJフィナンシャル・グループからの出資を受け入れたため、ワコビアとの交渉を打ち切ったもようだ。
欧でも金融株下落 大手フォルティスは資産売却交渉 2008年9月27日 朝日
http://www.asahi.com/business/update/0926/TKY200809260362.html
ベルギーとオランダにまたがる金融大手フォルティスは26日に会見を開き、市場で経営不安が伝えられていることに対し「絶対に経営破綻(はたん)はしない」と説明。最大で100億ユーロ(約1兆5千億円)の資産売却交渉に入っていることを明らかにした。
フォルティス株の26日の終値は前日比2割安となり、5日間続けて下落した。地元メディアによると、ベルギーのルテルム首相は「銀行の利用者を困った状況には置き続けない」とし、対応を検討していることを明らかにしたという。
26日の欧州株式市場は、金融不安が根強く、スイス大手のUBSが前日終値比で一時、5%安となるなど、金融株が幅広く売られた。
主要株価指数の終値は、英国で前日比2%安、フランスは同約1.5%安だった。
で、前日の市場終了後にワシントン・ミューチュアルの経営破綻&JPモルガン・チェースへの身売り発表があったことで、市場は当然ながら、『次(に経営危機に陥る金融機関は)はどこか』となるのですが、26日のNY市場では、米金融大手のワコビアが一時27%まで下落し、三菱東京UFJから出資を受けるモルガン・スタンレーも13%安まで下落。
そのような状況の中、とうとうワコビアも真剣に身売りを検討せざるを得なくなってしまったようです。
それにしても、売却先候補にシティグループが入ってくるのはまだわかるとしても、これまで金融再編にはあまり名前があがってこなかったウェルズ・ファーゴやスペイン最大手のサンタンデール銀行が売却先候補にあがってくるとは吃驚しましたね…。
ちなみにウェルズ・ファーゴは、住宅ローン分野では全米第2位なものの、昨年の11月末に、融資残高の3%にあたる119億ドル分を最もリスクの高いローンとみなし、後に清算することを発表。
スペインのサンタンデール銀行は、アメリカ国内で急増しているヒスパニック系住民の取り込みと支店網がお目当てだと思いますが、2007年末の時価総額ランキング(http://www.aspire-jpn.com/industry/topics03_1.html)を見ると、シティグループが17.64兆円、サンタンデールが15.16兆円、ウェルズ・ファーゴが11.97兆円に対してワコビアは8.64兆円(参考までに三菱UFJは11.73兆円、三井住友は6.72兆円、みずほは6.34兆円)。時価総額が倍近くあるサンタンデール銀行はともかく、ウェルズ・ファーゴにとっては、丸抱えするには、いささか規模が大きすぎるのでは…という気もしなくもありませんが、ウェルズ・ファーゴにまで声がかかるということは、余程交渉が切羽詰っていると考えてもよいのではないかと、個人的には思います。
一方、前日は欧州でも金融株が下落したのですが、ベルギーとオランダにまたがる金融大手のフォルティスが経営不安説を払拭する意味もあり100億ユーロ(1兆5000億円)規模の資産売却交渉に入ったようです。
ちなみに、フォルティスと聞いて思い出すのは、昨年英バークレイズがABNアムロに合併を提案した時にロイヤルバンク・オブ・スコットランド(RBS)・サンタンデール・フォルティスの3銀行が連合で株式公開買付を実施して対抗買収に成功したことが思い出されますが、おそらくは、このABNアムロの株式を他の2行に買い取ってもらう可能性が高いのではないかと個人的には推測していいます。
ちなみに、2008年3月に発表されたフォルティスの2007年決算は8%の減益で、サブプライム関連投資による15億ドルの評価損を処理したため、純利益も前年の43.5億万ユーロから39.9億万ユーロ(61億ドル)に減少していましたが、救済に回った側の金融機関が、今度は資産売却を迫られる…。今の金融危機がいかに深刻かを如実に示す格好の事例かと思います。
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