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「我々は死ぬまで借金…納得いかぬ」耐震偽装の被害住民

2006-12-27 16:45:46 | Weblog
「我々は死ぬまで借金…納得いかぬ」耐震偽装の被害住民 2006年12月27日 産経
http://www.sankei.co.jp/shakai/jiken/061226/jkn061226012.htm
 「私たちは借金に借金を重ね、死ぬまで返済に追われる生活。なのに、事件を起こした張本人がわずか5年で自由になる。罰金もマンションやホテルの被害総額に比べれば…納得いかない」
 26日、姉歯被告の判決を職場で聞いた瞬間、グランドステージ(GS)住吉(67戸、東京)の男性住民(43)は怒りとむなしさが交錯した。
 GS住吉は姉歯被告が構造計算書を偽造し、耐震強度が基準の31%。現行ローンに加え、建て替えによる1世帯平均約2000万円の追加負担がのしかかる。
 耐震強度が基準の50%を下回り、震度5強で倒壊する可能性がある建て替え対象マンションは全11棟。ただ、GS住吉を含む4棟の建て替え計画はまとまっていない。
 このうち、GS川崎大師(23戸、川崎市)は判決日に建て替え計画を発表した。費用は約9億7000万円。平成20年12月に完成を目指すが、1世帯の平均負担は約2500万円に上る。
 約3600万円の追加負担となる住民代表、平貢秀さん(43)は「求刑通りは当然だが、罰金は『180万円だけか』と。私たちは重い負担を背負うのに」と唇をかみ締める。
 10月に建て替え計画をまとめたGS東向島(36戸、東京)。住民の荻津健二さん(41)は「なぜ姉歯個人の犯罪が見抜けなかったのかという建築制度の課題は今も解決していない」。被害住民にとって、「住」の安全を根底から揺るがせた耐震偽装事件は終わっていない。


 耐震偽装事件で5年の判決を受けた姉歯被告の件は既にブログに載せましたが、その被害者の心からの訴えを載せる記事がありましたので、当ブログでも取り上げたいと思います。前の記事に対してのコメントで「(罰金は)たった180万円か」と書きましたが、全く同じ事を被害者が指摘していることには少し複雑な思いがします。

 この裁判。本来なら極力冷静に判決を読み上げなければならない立場にあるはずの裁判長ですら、『厳しい判断となりました。法廷で何回か話を聞きましたが、あなたが大変なことをしでかした、という感じが伝わってこなかった。私がそれにいら立ちを覚えたことは偽らざる事実です あなたはパソコンに数字を打ち込んで構造計算しただけで、悪い住宅事情の中、購入者が一生に一度の買い物としてようやく建物を手に入れるという想像力がなかった 服役後、あなたが関係したマンションなど現場に赴き、胸に刻んで反省を深めてほしい』と大層ご立腹な状況で、10月の同裁判長と被告の「ベンツとBMWを持っていながら『生活に苦しくてやった』というのは、何か違うのでは」に対する「車はローンです」「あなたには切迫感がない」といった一連のやりとりも含めると、このような状況でたった5年の実刑ではとても当人を更正させるには時間が足りないだろうな…と改めて感じさせられました。

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耐震計算偽造:姉歯被告に実刑 裁判長、いら立ち 被害者「解決にならぬ」
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20061227ddm041040171000c.html


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