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EUは0.25ポイントの利下げ、英国は政策金利を据え置き&量的緩和拡大

2009-05-08 20:14:20 | Weblog
金融機関への資金供給、期間を延長 欧州中銀、年1.0%に利下げ  2009年5月8日 日経
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20090507AT2R0600O07052009.html
 欧州中央銀行(ECB)は7日の定例理事会で政策金利の引き下げを決めた。13日からユーロ圏16カ国に適用する最重要の市場調節金利を0.25%下げ、年1.0%とする。これに加えて、公開市場操作(オペ)を通じた金融機関への資金供給期間を現行の6カ月から1年に延長することなども決定。銀行の資金調達を中銀が支える姿勢を鮮明にした。


英中銀が資産買い入れを拡大、政策金利は0.5%に据え置き 2009年05月8日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnTK846683920090507
 イングランド銀行(英中央銀行)は7日、政策金利を過去最低の0.5%で据え置いた。英中銀はまた、資産買い入れプログラムを継続するとも発表。資産買い入れ規模を500億ポンド拡大し、総額で1250億ポンドとすることを明らかにした。
 英経済を下支えするため、中銀はすでに、国債などの資産を500億ポンド以上買い入れている。このペースで進めば、(今回の増額前の)従来の量的緩和政策は遅くとも6月上旬までには完了する予定だった。
 発表を受けてポンドは下落、英国債先物は上昇した。市場ではこれまで、資産買い入れ計画が今月末で停止されるとの観測が広がっていた。
 インベステックのエコノミスト、フィリップ・ショウ氏は「政策金利が0.5%で据え置かれたことは、サプライズではない。ただ量的緩和を500億ポンド拡大するとの決定はやや意外だった。規模は据え置いた上で、既存のプログラムの影響を評価する、と予想していた」と述べた。
 中銀は昨年10月以来、合計4.5%ポイントの利下げを実施した。
 中銀は7日、資産買い入れプログラムの完了にはさらに3カ月かかる、との見方を示したほか、その規模を引き続き見直していくと表明した。

<景気回復の時期と強さは不透明>
 中銀は、景気刺激策は有効と強調したが、どの程度迅速に景気回復につなげられるかは不透明との認識を示した。インフレ率は年内に目標の2%を下回る、との見通しを示した。3月のインフレ率は2.9%だった。
 声明は「刺激策は経済成長の回復につながり、インフレ率は目標の2%に戻る。ただ。回復の時期と強さは非常に不透明だ」としている。
 英経済は第1・四半期、1979年以来の大幅なマイナスを記録。通年では第2次世界大戦以降で最大のマイナスになると予想されている。
 ただ、経済指標にはこのところ、英経済の落ち込みペースが緩やかになっている兆候も見られている。消費者信頼感がこの2カ月間で大きく回復したほか、株式市場も上昇し、短期金融市場の緊張も和らいでいる。

英中銀の声明全文 2009年05月8日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnTK846723520090507
 イングランド銀行(英中央銀行)は7日、政策金利を過去最低の0.5%で据え置いた。英中銀はまた、資産買い入れプログラムを継続するとも発表。資産買い入れ規模を500億ポンド拡大し、総額で1250億ポンドとすることを明らかにした。中銀が発表した声明は以下の通り。

 英中銀金融政策委員会は本日、政策金利を0.5%とすることを決定した。また、資産買い入れプログラムを継続し、規模も500億ポンド拡大し1250億ポンドにすることを決めた。
 世界経済は依然、深刻なリセッションに陥っている。生産の落ち込みが続き、国際貿易も急激に減少した。国際銀行・金融システムは、当局のさらなる大規模介入にもかかわらず依然ぜい弱だ。英国では、国内総生産(GDP)が2009年第1・四半期に大幅なマイナスとなった。しかし、国内外の調査は景気悪化のペースが緩やかになりつつあることを示唆している。
 3月の消費者物価指数(CPI)上昇率は2.9%と、目標の2%を大幅に上回った。過去のポンド安が、引き続きインフレ押し上げに働いた。ただ、経済余力が拡大し、労働市場の緩みが賃金圧力の緩和に寄与。CPI上昇率は、食品・エネルギー価格の影響もあって今年中に2%の目標を下回るとみられる。経済の多大な余力はインフレ抑制に働き続けるはずだ。
 金融政策委員会は、経済活動の見通しについて、相殺し合う2つの力に支配されていることに留意。英経済の調整プロセスは世界需要の低迷と相まって、引き続き経済活動の大きな足かせとなる。しかしその一方で、国内外の金融・財政政策の緩和、ポンド安、商品価格の下落、信用の緩和を狙った国際協調的な当局の行動による大きな景気刺激効果もある。そうした刺激は今後、経済成長を回復させ、インフレの目標以下に押し下げるはずだ。ただ、回復のタイミングと強さについては不透明感が強い。
 こうした見通しを踏まえ、CPI上昇率を中期的に目標の2%より低くするために、金融政策委員会は、主要政策金利を0.5%に維持することが適切と判断した。また、国債・社債の買い入れプログラムを継続し、規模を500億ポンド増やして1250億ポンドとすることでも合意した。金融政策委員会は、同プログラムの完了にさらに3カ月を要すると予想。またプログラムの規模については、見直しを続けていく。 金融政策委員会のインフレ報告は5月13日に発表する。また、今回の委員会の議事録を5月20日に公表する。




 ここ数日、EUの関係者が利下げ思惑報道について随分過敏な反応を示しているという印象があったため、今回はEUは利下げしてくるかな…と関心を持って見守っていましたが、結局市場予想通り0.25ポイント利下げして政策金利を1%に…。
 さすがに来月は一旦(政策金利)据え置きで様子見でしょうか…。 

 一方、イギリスは政策金利は0.5%で据え置いて、その分量的緩和の拡大を発表とこちらも予想通りの反応。まあ、英独仏の各種経済指標も株価も堅調に推移していますし、無理に金利を引き下げてくることはないだろうな…とは思っていましたが、量的緩和の延長と、買い取り額の増額は経済にとっては嬉しいサプライズ。
 欧州の国は全般的にインフレ問題に神経質な国が多いのですが、景気の中折れにならないように、今できることをやるという姿勢は素直に評価できると思います。


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