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(26日の自治体選挙選)原発推進派町長が3選…計画中断の山口・上関

2011-10-03 05:33:21 | Weblog
原発推進派町長が3選…計画中断の山口・上関  2011年9月26日 読売
http://www.yomiuri.co.jp/election/local/news/20110925-OYT1T00576.htm?from=
 中国電力(広島市)が原子力発電所の建設を計画している山口県上関町かみのせきの町長選は25日投開票され、計画推進派が推す現職・柏原重海氏(62)(無所属)が、反原発団体代表の新人・山戸貞夫氏(61)(同)を大差で破り、3選を果たした。
 東京電力福島第一原発の事故後、新規原発計画がある自治体で行われた初の首長選。同町では1982年に原発計画が浮上して以降9回目の町長選で、計画推進派の9連勝となった。得票は柏原氏が1868票、山戸氏が905票で、有効投票に対する柏原氏の得票率(67・4%)は、推進派の得票率としては最高。
 中国電力は2009年10月、建設予定地の海域の埋め立て工事に着手したものの、福島第一原発事故の影響で工事を中断、菅前首相が「脱原発依存」の方針を示すなど計画を巡る状況が大きく変化した。町長選では原発関連の交付金の見通しが立たなくなったことで、原発計画の是非に加えて計画中止を視野に入れた町づくりも争点となった。



 実は先日ではなく、1週間前に行われた選挙選で、いささか投稿のタイミングを逸した感もなくもないのですが、遅ればせながら報告したいと思います。
 山口県上関町(かみのせきちょう)は、県の南東部・室津半島の先端および長島・祝島・八島などの島で構成される人口3300人程の町で、町長選は中国電力が瀬戸内海に面する山口県熊毛郡上関町大字長島に建設計画中の原子力発電所の計画を推進している現職で62歳の柏原重海氏に対して、反対派市民団体代表で62歳の山戸貞夫氏が挑んだものの、
 2期8年の実績をアピールすると共に「原子力に代わる(町政運営の)財源はない」と強調した現職柏原重海氏が1868票票を獲得し、
 「金のために町民の命と生活を犠牲にしていいのか」と主張して905票を獲得した柏原重海氏 にダブルスコア以上の大差をつけて再選を決めました。

 実はこの上関町の原発。長年にわたる反対運動の影響で、建物どころか、2009年10月に建設予定地の海域の埋め立て工事がようやく着手されたという選挙結果次第では(これまで投資した資金は無駄になるものの)計画そのものが中止になりかねない状況だったのですが、選挙が終わってみれば福島原発被害という逆風があったにも関わらず予想以上の推進派の大勝利。
 推進派と反対派が町を二分して過去にはいろいろと騒動もあったようですが、昭和45年には8300人いた町の人口が現在では3300人強にまで減少して今後もその減少を止めることが町の立地的に非常に困難(隣接している柳井市でも人口減少が止まりませんしね…)な中、町民は電源三法交付金や固定資産税等により安定的な収入が得られるという現実的な選択肢を選んだ(福島と異なり、四国が間にはいるため、津波の直撃は受けにくいだろう…という思惑もあるかと思います)のだろうな…と思いますが、原発の早い段階での再開を狙う野田首相としても、逆風の中町民が選んだ選択にほっと胸をなでおろしているのではないかと思います。


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