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CD市場、14年ぶり前年上回る勢い 人気アーティストの新作牽引 ただし一過性?

2012-10-28 09:46:37 | Weblog
CD市場、14年ぶり前年上回る勢い 人気アーティストの新作牽引 ただし一過性? 2012年10月28日 産経
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/121027/biz12102722290009-n1.htm
 平成10年をピークに縮小を続けるCDなどの音楽ソフト市場が回復傾向をみせている。日本レコード協会によると、今年1~9月のオーディオレコード生産数量は前年同期に比べ9%増加しており、14年ぶりに前年を上回る勢いだ。インターネットによる音楽配信に押されてきたCD販売減に歯止めをかけようと、業界はグッズなどの特典を付けるといった対策を進めてきた。さらに今年は人気アーティストの新作発表が相次ぎ、久しぶりに販売が上向いている。
 同協会によると、CDやテープなどオーディオレコードの1~9月の生産実績は1億5569万枚となり、前年同期の水準を9%上回った。金額ベースでも1590億円と5%増加。9月単月では生産枚数で前年同月比35%増、金額では26%増とそれぞれ大幅増となった。
 市場を牽引(けんいん)しているのは全体の99%を占めるCDだ。同協会は「今年の上期は100万枚の販売を見込めるような人気アーティストが立て続けに新作を発売した影響が大きい」と分析する。
 市場調査会社「オリコン」の調査でも、1月~10月21日現在の調査で音楽ソフト全体の売り上げ枚数で4・1%、売上金額でも4・4%、前年同期の水準を上回った。
 オリコンの葛城博子編集長は「Mr.Childrenや桑田佳祐、コブクロ、AKB48、EXILEなど大物アーティストの新作が、ユーザーの購買意欲を喚起した」とみる。
 また、AKB48の握手券に代表されるグッズなどの特典を付けた限定盤や、音質を向上した高音質CDなどの付加価値商品も購買層を拡大。ネット配信にはない商品展開も奏功した。
 10月以降もAKB48、いきものがかり、EXILEの新作の発売が予定されており、年間生産数が14年ぶりに前年を上回る可能性が高まっている。
 業界では、音楽などを無許可でダウンロードした場合に刑事罰が科される改正著作権法が10月に施行されたことも追い風になるとみている。
 ただ、同協会は「今年の市場拡大はヒット作に恵まれていたためで、継続的な回復は難しい」と慎重な見方を崩していない。「特効薬的なものはない。消費者が欲しくなるような付加価値商品の安定的な供給や、業界全体でのCD販促活動などを地道に取り組むしかない」と話している。



 ん…。最近の音楽はあまり聞かないので、現在のMr.Children、桑田佳祐、コブクロ、EXILE といったアーチストが現在どの位売れているのかはよく知りませんが、彼らの場合は別にCDを売り上げなくてもコンサート収入だけでも十分食べていけるでしょうし、AKB商法に至っては「CDさえ売れればどんな手段を使ってもいいのか?」と軽い反発さえ感じた(*)のですが、CD市場が14年振りに前年超えとなったと言っても、一時的な反発と捉えるのが妥当ではないか…と私も思いますね。

 今年の10月より施行された、音楽などを無許可でダウンロードした場合に刑事罰が科される改正著作権法による売り上げのアップは本当に期待できるのでしょうか???
 ダウンロードの履歴を証拠に摘発するというのならば、投稿サイトにアップされている音楽を流しながら、パソコンに物理的にコードを差し込んでアナログ録音すれば、音質的にはそれ程拘らないよという方には「それでも十分だよ!」となりそうですし、そもそもDLできないことで、友人から「この曲いいよ」と聴かせて貰ってそれを機にアーチストを知る機会そのものが減り、CDを買うことも(存在そのものを知らないのだから)かなり減りそう。
 音質を向上した高音質CDとやらも、余程のオーディオマニアか、まだ自分でお金を稼いでいない若年層ならば、その微妙な音質の違いをプレミアと受け止めて購入してくれるかもしれませんが、余計なお金があれば、少しでも子供の教育費や老後のための貯金に回したい40代以上の方には振り向いてさえ貰えない可能性すらあるように思います。
 今は無理やり売上を作っているような状態で、ようやくの前年比プラスの状態。個人的にはこれから先数年は再び売上が前年比割れの日々が再開することを予測していますが、本当にCDの売り上げ低迷を止めたいのならば、姑息な手段ではなく、本当にこの商品を自分のお金を出して買いたいというビジネスモデルを作り上げることこそ大切ではないかと思います。
 
*多少ご年輩の方ならご存知かと思いますが、以前子供の間でビックリマンチョコのシールだけ取りだして中身のチョコレートを捨てる子供が現れたことで一種の社会問題になりました。
AKB商法も握手会の参加券やメンバーの人気投票の参加券目当てで大量に購入したあげく、定価1000円のCDが発売当日に10円で買い取られ100円で売られていたとか。
無駄にしているものがお菓子かCDかの違いはありますが、外国人から見たらなんて奇妙なことをやっているんだろうと不思議がられているのではないでしょうか…。


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