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「残業代出なかったら、さっさと帰る」舛添厚労相が持論

2007-09-12 09:52:11 | Weblog
「残業代出なかったら、さっさと帰る」舛添厚労相が持論 2007年09月11日
朝日夕刊 http://www.asahi.com/politics/update/0911/TKY200709110426.html
毎日夕刊 http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20070912k0000m010114000c.html
 「残業代が出なかったら、あほらしくてさっさと家に帰るインセンティブ(誘因)になる」。舛添厚生労働相は11日の閣議後の記者会見で、一定条件を満たした会社員を労働時間規制から外すホワイトカラー・エグゼンプション(WE)についての持論を展開した。
 政府は、さきの通常国会に提出した労働基準法改正案にWEを盛り込むことを目指したが、労働組合などが「サービス残業を助長し、過労死が増える」と反発。「残業代ゼロ法案」との批判を浴び、断念に追い込まれた経緯がある。
 舛添氏は、WEの真意は「パパもママも早く帰って、うちでご飯を食べましょうということだ」と説明し、「家族だんらん法案」「早く帰ろう法案」などの名前にすべきだったとした。
 一方、「私はずっと海外で生活してきたが、日本は労働生産性がむちゃくちゃ低い」とも指摘。ホワイトカラーの賃金は労働時間ではなく、アイデアの対価との考え方を示し、「働き方の革命をやりたい」と述べた。
 だが、「さっさと家に帰れるぐらいなら過労死は起きないはずだ」と質問されると、「時間ではかれる仕事について残業代を払わないのはもってのほかだ」と釈明した。
 実際の導入については「WEの問題はプラスマイナスある。今後とも審議し、検討していくのは(従来方針と)全く変わらない」と述べた。


 私も、この舛添氏のホワイトカラーイグゼンプションについての認識はあまりにも甘いと思いますし、いくら耳障りの良い言葉に置き換えても、働き手の生活が変わらない限り働き手の反発は避けられないと思います。
 ちなみに舛添氏のキャリアは学者からフリーに転進して政治家になるという軌跡をたどったお方で、元々が自分の裁量でお仕事を進めることができる学者さん出身だけに、サラリーマンのように仕事が突然上や横から降ってくる実態がわからないのではないでしょうか。
 勿論中には上司や同僚に気兼ねして、付き合い残業をしている人もいなくもありませんが、20代の若い社員が夜の10時を過ぎてもオフィスでお仕事をしている現実を氏はもっと真摯に受け止めるべきではないかと思います。

 まあ、前任者(柳沢前厚生労働大臣)のように、いくらなんでも『適用される年収のボーダーラインも決めないで強引に導入を進めようとする』程 舛添氏が非常識だとは思いませんが、このホワイトカラーイグゼンプション法案は参議院選挙が終了したら、自民党が再度法案成立を試みようとしてくると予想されていただけに、今後の動きには注意して見守っていく必要が高いと思います。


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