ファイナンシャルプランナーのニュースチェック

日々のニュースをFPの視点からチェックしてコメントします

森永卓郎氏 最近の「節電強要圧力」に日本人の極端さ感じる

2011-06-20 05:59:12 | Weblog
森永卓郎氏 最近の「節電強要圧力」に日本人の極端さ感じる 2011年06月19日 NEWSポストセブン
http://news.www.infoseek.co.jp/topics/business/n_postseven_b__20110619_38/story/postseven_23412/
 脱原発の声が高まってはいるが、実際原発全廃に踏み切れば、一体どういうことが起きるのか。日本経済に深刻なダメージを与えかねないと獨協大学教授の森永卓郎氏は指摘する。
 日本の電気代はただでさえ高いのに、原発全廃でさらに高騰すれば、製造業は国際競争力を失い、国内に踏みとどまっていた工場の海外移転が加速する。
 失業率が上昇し、下請けの中小企業は倒産し、日本経済は坂道を転がり落ちていく。日本人全員がエアコンもパソコンもなかった昭和30年代の暮らしをする覚悟ができているなら構わない。
 それは牧歌的でもなんでもなく、貧困や不衛生、暗い街では治安も悪化するだろう。そんななかで暮らすということだ。
 何かあると極端に振れるのが日本人の悪いクセだ。今までどれほど原発のメリットを享受してきたかに気づかず、いきなり全否定に回ってしまう。
 最近の「節電を強要する同調圧力」にも日本人の極端さが感じられる。電気は貯められないので、電力需給がひっ迫する時間帯でなければ節電する意味はないのだが、「節電しなければ非国民」のような雰囲気が蔓延している。
 自宅近くのコンビニには、「蛍光灯をLEDに切り替えて節電をしています」と貼り紙がされていた。他店より店内が明るいと「節電しろ」とクレームが来るので、わざわざこんな貼り紙をしているのである。
 計画停電以降も、鉄道のなかには駅のエスカレーターを止めて、電灯を減らしたままにしているところが多い。
 先日、軽度の視覚障害の方と話をする機会があり、その方は周囲が明るければうっすら見えるぐらいなのだが、「駅のホームが見えなくて怖い」と言っていた。
 足の弱っているお年寄りや妊婦の方などは、エスカレーターがないと本当に上り下りが辛い。「階段を上ったほうが健康にいい」などというのは“強者の論理”で、常にしわ寄せは弱者に向かうのである。
 善くも悪しくも民主党は“生活者視点”に立っていることが特徴だったはずだが、それすらも失われ、弱者をいじめる政治に転換した。 竹中平蔵氏でさえ「今は消費税増税すべきではない」というほどだが、菅首相は増税をぶち上げ、子ども手当も高速道路無料化も反故にした。
 わざと国民いじめをやっているかのように見えるほどで、これはホストが女性客に貢がせるのと同じ手口だ。
 ホストは女性客にまずタバコを1箱買わせ、そのハードルを越えれば時計にクルマにマンションと、要求をエスカレートさせていく。痛みや苦しみを与えられた女性は逆に虜になるという。節電に増税と、国民に次々に苦しみを与えて、依存させようとしているのだ。




 森永氏の提言については、原発問題に関しては同意、消費税の引き上げ反対については不同意でしょうか…。
 消費税増税については、まずタバコ税や酒税のように、引き上げを決めた数か月後に引き上げができるような単純な税金ではなく、最初に○%まで引き上げるかを決めた上で、低所得者対策を講じた上で進める必要がありますし、システム変更にかかる実作業時間だけでも1年以上、国民への周知期間も含めればプラス半年以上、そして企業の決算に合わせることを考えれば4月1日からの導入以外は考えにくい(だから、鳩山前総理も在任中は、議論はしても引き上げはしませんなどという無責任な発言ができたのです)でしょうし、実際に引き上げるかどうかは、それこそ年末時点での景気の動向を見極めた上で判断するとしても、引き上げが妥当と思われる時期にすぐに引き上げることができるように、準備だけでも進めておく必要があるように思います。
 どうも消費税引き上げ反対派の意見を聞いていると『今は時期が悪い』といった感情論が先走るように感じますが、実際の引き上げの時期となる3年あるいは4年先まで景気が低迷しているようでは、そちらの方が余程困った問題ですし、まずは景気を回復させる具体的な施策を先に講じるべき。
 そもそもリーマンショックの前の『プチ好景気の時に迅速に引き上げができなかったのも、事前の準備を怠った政府の無策以外の何物でもない』といったら、さすがに言い過ぎになるでしょうか…。


コメントを投稿