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敵対的買収関連記事 × 2

2006-09-09 00:41:10 | Weblog
王子の敵対的TOB、経営者の4割「評価」・日経調査 2006年9月6日 日経
http://www.nikkei.co.jp/news/sangyo/20060906AT1D0506E05092006.html
 王子製紙の北越製紙に対する敵対的TOB(株式公開買い付け)について、大企業経営者の42%が評価していることが日本経済新聞社の経営者緊急アンケートで分かった。透明性のある手順を踏んだことなどが評価されたが、一方で7割超が敵対的買収は「日本で定着しない」と考えている。企業買収は今後増えるとみているものの、敵対的な手法には依然として抵抗感が強いようだ。
 調査は王子が4日まで実施した北越への敵対的TOBが不成立に終わったことを受けて5日までに実施、主要97社のトップから回答を得た。

日商会頭「敵対的買収、日本になじんでいない」 2006年9月7日 日経夕刊
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20060907AT3L0704507092006.html
 日本商工会議所の山口信夫会頭は7日午後の記者会見で、最近の企業間で見られた敵対的買収の動きについて、「今の株式市場の下で、ルールに基づいてM&A(企業の合併・買収)が行われることは避けて通れない。ただし日本の風土は欧米と違った点がある。敵対的な買収は日本にはなじんでいない」との認識を示した。
 山口会頭は、経営者個人の利害のための企業防衛は否定したが、従業員や利害関係者を含めた企業防衛は認められると指摘。その上で、07年5月に解禁となる外国企業による「三角合併」については、「防衛策をある程度やっておいた方がいい。経済産業省も指導することが必要ではないか」と述べた。


 一見対立するような意見のようにも思えますが、日本の場合、敵対的買収は成り立ちにくいと言う意味では意見は共通しているようですね。
 日本の場合、外国に比べると銀行の影響力は決して無視できませんし、今は超一流企業と呼ばれるところでも以前経営危機になった時に銀行に救済してもらった恩がある企業は決して少なくありません。(終戦直後のトヨタもそうですね)
 北越製紙への王子製紙の敵対的買収も、地元の第四銀行や北越銀行といった地元企業への根回しを軽視していたことが、両行の感情的な反発を買い、地元銀行を敵に回したくない勢力も追従。結果王子製紙は予想外の大差で敗れることになったのではないかと、個人的には推測しています。


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