三社祭を全面中止 2011年3月21日 東京
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2011032102000038.html
東京最大規模の祭りとされる浅草・三社祭が、東日本大震災の影響を考慮して全面中止されることになった。浅草神社(台東区)と同神社奉賛会(鈴木秋雄会長)が二十日、決定した。三社祭では、三基の本社神輿が浅草を練り歩く「宮出し」を中止したことは過去にあるが、祭りそのものの取りやめは戦後初めてという。
今年の三社祭は五月二十~二十二日に開催予定だった。二十日の大行列、計百基の神輿が勢ぞろいする二十一日の連合渡御(とぎょ)、最終日の本社神輿「宮出し」のいずれも中止する。神事の「例大祭式典」は、被災地の早期復興祈願の意味も込め、予定通り行う。
同神社は大震災発生後の今月十八日に緊急総代会、二十日に氏子四十四町会代表者の会議を開き中止を決めた。同神社奉賛会事務局長の内田宗孝さん(62)は「未曽有の大惨事。被災者の方々、いまだ行方不明の方々の心中を考えたら、中止はやむを得ない」と話した。
三社祭は過去に、本社神輿を修理した一九九五年と、担ぎ手の神輿乗り行為が問題化した二〇〇八年に最終日の「宮出し」だけを中止した例などがある。
チンドンコンクール中止決定 2011年03月24日 毎日
来月8~10日に富山市内で開催予定だった「第57回全日本チンドンコンクール」の実行委員会は23日、ニュージーランド地震で富山外国語専門学校生が犠牲になったことや、東日本大震災の被災者への配慮から、今年のコンクールを中止すると決めた。中止は1955年の開始以来初めて。
同コンクールは「富山大空襲から復興した富山市に平和と明るさを取り戻そう」と、市や商工会議所が中心になって始めた。桜の咲く時期に全国のチンドンマンが一堂に集い、「富山に春を呼ぶ祭り」として定着。近年は毎年20万人以上の観光客が訪れている。
今年はプロ30組、素人32組が参加する予定だったが、震災後、計6組が出場を辞退。さらに市民からも「今年はやめるべきだ」という意見が寄せられていた。そのため、この日の臨時の実行委員会で開催の是非を検討。委員からは「楽しみにしている人も多く、残念だ」などの意見も上がったが、最終的に中止を決めた。参加者には今後、連絡する。
上谷修・市観光振興課長は「4月にニュージーランド地震の追悼行事も予定されており、中止はやむを得ない」と説明している。
甚大な被害になってしまった東日本巨大地震の被災者に配慮する意味もあり、各地で行われる予定だったイベントが相次いで中止に追い込まれています。
まず5月20日~22日に開催予定だった東京最大規模とされる浅草・三社祭ですが、こちらは日本全国から観光客が集まるお祭りだけに、公共交通網の混乱を防ぐ意味では中止も致しかたなかったのかな…と思いますし、現在も計画停電が実施されている状況では、とても祭を開催する雰囲気にもなれなかったのかな…とも思います。
そして、富山では(おわら風の盆程には県外の知名度は高くないものの)、地元ではかなり定着もし観客動員数も見込めたチンドンコンクールも中止決定。まあ、富山の場合は、東日本巨大地震での被害はそれ程大きくは受けなかったものの、その少し前に発生したニュージーランド地震で外国語専門学校生が多数巻き込まれて死亡してしまっただけに、こちらもとてもコンクールを実施する雰囲気になれなかったのかな…と思います。
ただ、少し考えたいのは、何でもかんでも自粛すればいいのか? ということ。
『今お祭りを実施するのは不謹慎』と理由をつけるのは簡単ですが、経済的観点から考えれば、地域の伝統的なイベントには観光客が集まり、外からの観光客が集まれば、当然ながら宿泊するホテルや近隣の飲食店・お土産屋などにはお金が落ちるわけで…。
もし今後も伝統的なイベントが相次いで中止に追い込まれていくようだと、今度はホテルや旅館の稼働率が下がり、その影響で人員整理を余儀なくされる悪循環になる可能性も決して否定できませんし、例えばチンドンコンクールなどは、チャリティイベントとしてあえて実施して義捐金を集めた上で被災地に贈るとか、復興住宅が建設されて入居が進むなどある程度状況が落ち着いたところで、上位入賞者が被災者の気持ちを奮い立たせてもらう意味で慰問訪問する という選択肢もあったのではないかな…という気もしなくもありません。
勿論被災地の方の気持ちを考えることは非常に大切ですし、今は東京近辺でもガソリン不足で外出どころではないという雰囲気なのでしょうが、お金が回らないと経済も回りませんし、既に観光業界ではゴールデンウィークの予約が取り消されたりするなど日本全体を覆う不況の波は拡大し続けているのが現実。
この死者を悼む気持ちと経済を回していくことの必要性という、大きくかけ離れたギャップをどうすり合わせていくのか…。今後、私達日本人に強く突き付けられる重たい課題になりそうです。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2011032102000038.html
東京最大規模の祭りとされる浅草・三社祭が、東日本大震災の影響を考慮して全面中止されることになった。浅草神社(台東区)と同神社奉賛会(鈴木秋雄会長)が二十日、決定した。三社祭では、三基の本社神輿が浅草を練り歩く「宮出し」を中止したことは過去にあるが、祭りそのものの取りやめは戦後初めてという。
今年の三社祭は五月二十~二十二日に開催予定だった。二十日の大行列、計百基の神輿が勢ぞろいする二十一日の連合渡御(とぎょ)、最終日の本社神輿「宮出し」のいずれも中止する。神事の「例大祭式典」は、被災地の早期復興祈願の意味も込め、予定通り行う。
同神社は大震災発生後の今月十八日に緊急総代会、二十日に氏子四十四町会代表者の会議を開き中止を決めた。同神社奉賛会事務局長の内田宗孝さん(62)は「未曽有の大惨事。被災者の方々、いまだ行方不明の方々の心中を考えたら、中止はやむを得ない」と話した。
三社祭は過去に、本社神輿を修理した一九九五年と、担ぎ手の神輿乗り行為が問題化した二〇〇八年に最終日の「宮出し」だけを中止した例などがある。
チンドンコンクール中止決定 2011年03月24日 毎日
来月8~10日に富山市内で開催予定だった「第57回全日本チンドンコンクール」の実行委員会は23日、ニュージーランド地震で富山外国語専門学校生が犠牲になったことや、東日本大震災の被災者への配慮から、今年のコンクールを中止すると決めた。中止は1955年の開始以来初めて。
同コンクールは「富山大空襲から復興した富山市に平和と明るさを取り戻そう」と、市や商工会議所が中心になって始めた。桜の咲く時期に全国のチンドンマンが一堂に集い、「富山に春を呼ぶ祭り」として定着。近年は毎年20万人以上の観光客が訪れている。
今年はプロ30組、素人32組が参加する予定だったが、震災後、計6組が出場を辞退。さらに市民からも「今年はやめるべきだ」という意見が寄せられていた。そのため、この日の臨時の実行委員会で開催の是非を検討。委員からは「楽しみにしている人も多く、残念だ」などの意見も上がったが、最終的に中止を決めた。参加者には今後、連絡する。
上谷修・市観光振興課長は「4月にニュージーランド地震の追悼行事も予定されており、中止はやむを得ない」と説明している。
甚大な被害になってしまった東日本巨大地震の被災者に配慮する意味もあり、各地で行われる予定だったイベントが相次いで中止に追い込まれています。
まず5月20日~22日に開催予定だった東京最大規模とされる浅草・三社祭ですが、こちらは日本全国から観光客が集まるお祭りだけに、公共交通網の混乱を防ぐ意味では中止も致しかたなかったのかな…と思いますし、現在も計画停電が実施されている状況では、とても祭を開催する雰囲気にもなれなかったのかな…とも思います。
そして、富山では(おわら風の盆程には県外の知名度は高くないものの)、地元ではかなり定着もし観客動員数も見込めたチンドンコンクールも中止決定。まあ、富山の場合は、東日本巨大地震での被害はそれ程大きくは受けなかったものの、その少し前に発生したニュージーランド地震で外国語専門学校生が多数巻き込まれて死亡してしまっただけに、こちらもとてもコンクールを実施する雰囲気になれなかったのかな…と思います。
ただ、少し考えたいのは、何でもかんでも自粛すればいいのか? ということ。
『今お祭りを実施するのは不謹慎』と理由をつけるのは簡単ですが、経済的観点から考えれば、地域の伝統的なイベントには観光客が集まり、外からの観光客が集まれば、当然ながら宿泊するホテルや近隣の飲食店・お土産屋などにはお金が落ちるわけで…。
もし今後も伝統的なイベントが相次いで中止に追い込まれていくようだと、今度はホテルや旅館の稼働率が下がり、その影響で人員整理を余儀なくされる悪循環になる可能性も決して否定できませんし、例えばチンドンコンクールなどは、チャリティイベントとしてあえて実施して義捐金を集めた上で被災地に贈るとか、復興住宅が建設されて入居が進むなどある程度状況が落ち着いたところで、上位入賞者が被災者の気持ちを奮い立たせてもらう意味で慰問訪問する という選択肢もあったのではないかな…という気もしなくもありません。
勿論被災地の方の気持ちを考えることは非常に大切ですし、今は東京近辺でもガソリン不足で外出どころではないという雰囲気なのでしょうが、お金が回らないと経済も回りませんし、既に観光業界ではゴールデンウィークの予約が取り消されたりするなど日本全体を覆う不況の波は拡大し続けているのが現実。
この死者を悼む気持ちと経済を回していくことの必要性という、大きくかけ離れたギャップをどうすり合わせていくのか…。今後、私達日本人に強く突き付けられる重たい課題になりそうです。