石橋みちひろのブログ

「つながって、ささえあう社会」の実現をめざす、民主党参議院議員「石橋みちひろ」の公式ブログです。

自民党・石破幹事長の沈黙が意味するものは?

2012-12-23 23:07:54 | 活動レポート

12月22日(土)に放映されたNHKスペシャル「どうするニッポン 新政権に問う」、ご覧になった方もおられると思います。自民党から石破茂幹事長、公明党から山口那津男代表が参加し、有識者との質疑応答を行いながらさまざまな政策課題についての新政権の政策の方向性を明らかにする、という趣旨の番組でした。

実は、自公の間でいろいろと方向性に違いがあること(特に社会保障と税のあり方、雇用・労働のあり方、など)が分かったりして面白かったのですが、最も特徴的だったは、いつも立て板に水のように回答する石破幹事長が、ある質問に対してだけ突然、答えに窮して沈黙したこと。

その質問とは、景気の回復には労働者の所得向上を図っていかなければならないというやり取りの中で、一人のコメンテーターが「非正規雇用の拡大が賃金の低下を招いている。非正規雇用の問題に切り込んでいかなければダメなのではないか?」と石破幹事長に問い質した時。石破幹事長の目が突然泳いで全く沈黙してしまったのです。恐らく、何と答えるべきかと頭の中で考えを巡らせておられた、のでしょうね。

結局、進行役のアナウンサーに助け船を出され、もう一度質問が繰り返された後で石破幹事長は「望んでやっている人もいる。非正規の全てが悪いとは思わない」としながらも、「望む人は正規雇用にしていかなければならない」という趣旨の発言をされました。

おお~、素晴らしい! 石破さん、ぜひやりましょう!

石破幹事長がこの質問に限って数秒間、答えに窮されたのが非常に気になりますし、過去、労働法制の柔軟化を進め、非正規雇用の拡大を政策的に誘導してきたのが自民党であったことへの反省の言葉が一切ないことはもっと気になりますが、石破幹事長が公の場でこういう発言をしてくれたことは是としましょう。

まずは何としても、民主党政権の下で実現してきた労働者保護に向けた政策転換 --- 労働者派遣法の改正、労働契約法の改正(有期雇用に関する規制強化)、高年齢者雇用安定化法(希望者全員の60歳超え雇用の保障) --- を逆戻りさせないこと、それらをさらに進化させていくことを明言していただきたいものです。それが逆戻りしてしまうのではないかというのが私たちが最も恐れていることなのですから。