4月7日
日経平均 2万7518.31円(45.68円高)
TOPIX 1965.44(4.16ポイント高)
長期金利(新発10年国債) 0.455%(-0.010)
1ドル= 131.87 - 131.90(0.52円安)
4月3日 2万8188円 11億7975万株 2兆8278億円
4月4日 2万8287円 11億6147万株 2兆8867億円
4月5日 2万7813円 11億6563万株 2兆8161億円
4月6日 2万7472円 11億4651万株 2兆8165億円
4月7日 2万7518円 8億2049万株 1兆9995億円
■株探ニュース 2023.4.8
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今週の【早わかり株式市況】3週ぶり下落、米景気に先行き懸念が浮上
■今週の相場ポイント
1.日経平均は3週ぶり下落、米景気懸念高まる
2.週初は楽観ムード、欧米のインフレ鈍化で
3.米経済指標受け地合い一変、原油市況の高騰も
4.ディフェンシブ銘柄に底堅さ、電力・医薬品など
5.米休場と雇用統計控え、週末は様子見姿勢強まる
■週間 市場概況
今週の東京株式市場で日経平均株価は前週末比523円(1.9%)安の2万7518円と、3週ぶりに下落した。
今週は、週半ばを境に相場の地合いが一変した。
週初は欧米のインフレ鈍化が好感され楽観ムードが漂っていたが、米経済指標の悪化を受けて一転、米国景気の減速懸念が浮上。
週後半は売り圧力の強い展開を余儀なくされた。
新年度相場入りとなった3日(月)の東京株式市場は総じて買いが優勢となり、幸先の良いスタートを切った。
インフレ指標の鈍化を受けて前週末の欧米株市場が高く、これが投資家のセンチメントを強気に傾けた。
プライム市場全体の8割近い銘柄が値上がりした。
4日(火)も買い優勢の展開が継続。
ただ、米経済指標をきっかけとする米国景気の先行き懸念が浮上していたこともあり、上値は重かった。
鉄鋼株のほか、小売りやサービスなど内需関連株が総じて下落、一方で原油市況の高騰により資源関連株や海運株が上昇した。
一転、5日(水)は大きく売りが先行し、日経平均は一時500円超の下げで2万8000円台を一気に割り込んだ。
前日の米株市場で経済指標を手掛かりに改めて景気減速懸念が高まり、NYダウやナスダック総合株価指数が下落。
米株安に加え、為替市場での円高も重なり、東京市場はリスク回避の動きが強まった。
6日(木)も引き続きリスク回避の地合いに。
日経平均は大幅続落し、2万7000円台前半まで水準を切り下げた。
全般買い手控えムードではあったものの、そのなかで電力株や医薬品株などディフェンシブ銘柄の一角が底堅さをみせた。
7日(金)の東京市場はようやく反発。
前日までの下落の反動で値ごろ感からの買いが入った。
ただ、この日は日本時間夜に米雇用統計の発表が控えていたほか、米株市場が祝日で休場となることもあり、買い一巡後は様子見姿勢が強まった。
■来週のポイント
来週は、米国の景気後退懸念から積極的な買いは入りづらい展開となりそうだ。
日経平均株価は下落局面では押し目買いも期待できるが、2万8000円台乗せのような上昇気流は望み薄と思われる。
12日に発表される米3月消費者物価指数や14日発表の米3月小売売上高など、米国指標の発表に注目が集まるだろう。
重要イベントとしては、国内では10日に行われる植田日銀新総裁の就任会見、12日朝に発表される2月機械受注が注目される。
海外では上記の米経済指標のほか、11日に発表される中国3月の消費者物価指数と生産者物価指数、13日発表の中国3月貿易収支に注視が必要だろう。
■日々の動き(4月3日~4月7日)
4月3日(月) 続伸、欧米株高を受けリスク選好の買いが優勢
日経平均 28188.15( +146.67) 売買高11億7975万株 売買代金2兆8278億円
4月4日(火) 3日続伸、資源関連が上昇も上値は重い
日経平均 28287.42( +99.27) 売買高11億6147万株 売買代金2兆8866億円
4月5日(水) 4日ぶり急反落、米株安を受け2万8000円台割れ
日経平均 27813.26( -474.16) 売買高11億6563万株 売買代金2兆8161億円
4月6日(木) 大幅続落、米景気の先行き懸念で売り優勢
日経平均 27472.63( -340.63) 売買高11億4651万株 売買代金2兆8165億円
4月7日(金) 3日ぶり反発、米雇用統計を控え様子見姿勢
日経平均 27518.31( +45.68) 売買高8億2049万株 売買代金1兆9995億円
■セクター・トレンド
(1)全33業種中、26業種が値下がり
(2)下落率トップは日本製鉄など鉄鋼。信越化など化学、住友電など非鉄といった素材株は大きく売られた
(3)コマツなど機械、アドテストなど電機、トヨタなど自動車といった輸出株も大幅安
(4)内需株も安い。セブン&アイなど小売、トランコムなど倉庫・運輸の下落率が大きい
(5)金融株は野村など証券が軟調の一方、みずほFGなど銀行が買われた
(6)原油市況の高騰を受け郵船など海運が上昇率トップ。INPEXなど鉱業も高い
■【投資テーマ】週間ベスト5 (株探PC版におけるアクセス数)
1(16) 水素 水素基本戦略6年ぶり改定で再脚光
2(1) 人工知能
3(7) パワー半導体
4(13) インバウンド
5(2) 半導体
※カッコは前週の順位
株探ニュース(minkabu PRESS)
■ウエルスアドバイザー 2023.4.8
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株式週間展望=金融から景気にシフト、リセッション意識も下値固い
日経平均予想レンジ:2万7000-2万8000円
今週は米国の雇用指標などの鈍化を受けて、急速に世界景気の後退不安がマーケットに反映された。
円高も進み、日経平均株価は4日の高値2万8287円をピークに週半ばから大きく調整。
再び2万7000円台に押し戻された。
7日日本時間夜には本丸の米3月雇用統計の発表を控え、もう一段の売り圧力にも備えておきたい。
一方、景気減速はFRB(米連邦準備制度理事会)の早期の利下げ転換期待にもつながり、下値を支える要因になりそうだ。
<米3月雇用統計、IMF経済見通しが関門>
マーケットの関心が金融システム不安や米金利の動向から、実態経済にシフトした。
今週出た雇用系や景況系の指標が軒並み市場予想を下回ると、米長期金利は低下しドル・円が売られた。
株式市場でも景気敏感株の上値が重く、ディフェンシブ株に資金が逃避する場面が見られた。
こうした中で発表される3月雇用統計では、従来までの「市場予想下ブレ→利上げ減速期待で株高」といったパターンが通用しない可能性がある。
コンセンサスは非農業部門雇用者数が前月比23.5万人増で失業率3.6%、平均時給が前年同月比プラス4.3%となっている。
また、来週はIMF(国際通貨基金)と世界銀行の年次総会が10-16日の日程で行われ、11日にはIMFが世界経済見通しを明らかにする。
これに先立ちゲオルギエワ専務理事が、低成長が向こう5年続くという見解を示しているため、上値の重しとして警戒される。
今年については前回1月の公表値は2.9%だった。
日本株に関しては、3月期企業の本決算発表を前に外部環境に不透明感が強まった格好。
このため、主力株を中心に買いが手控えられやすい状況が目先は継続するおそれがある。
ただ、景気敏感のグローバル企業で、7日に打ち出された安川電機の今2月期の連結業績計画は売上高が前期比4%増、営業利益が同3%増という堅調な見通しだった。
<企業価値向上策や日銀新体制を注視>
一方で、日本株は経営陣の株主価値向上の取り組みへの期待が根強い。
東証はPBR(株価純資産倍率)1倍割れの企業に対して改善策の開示を正式に要求した。
アクティビスト(物言う株主)などの圧力も相まって増配や自社株買いが一段と拡大するとみられている。
東証の投資部門別売買動向によれば、23年3月期の事業法人の日本株の買い越し額は過去最高の5.5兆円と前期の2倍となった。
今期についても一定の相場の支えとなりそうだ。
もう1つの内部要因として注目される日銀をめぐっては、8日に黒田総裁の任期を迎え、9日に植田新総裁が任命される。
10日には就任会見が予定され、新指導部がスタートする。
緩和路線を引き継ぐ意向とみられる半面、一部では4月27、28日に行われる最初の金融政策決定会合での政策修正を思惑視する向きもある。
会見の内容次第でそうした見方が強まれば、金融セクターには追い風になりそうだ。
日経平均の予想レンジは2万7000-2万8000円とする。
引き続きリセッション(景気後退)警戒が重荷となる公算(ただし雇用統計次第で状況一変も)だが、FRBの引き締めスタンス後退も同時に意識されることで、下値は限られると考える。
国内では11日に3月工作機械受注(速報値)、12日には2月機械受注と設備投資系の統計が出る。
また、同日は3月国内企業物価指数も。
海外は米国で12日に3月CPI(消費者物価)、13日に3月PPI(生産者物価)が控える。
中国の3月貿易統計(13日)には、リオープン(経済活動再開)の効果が反映されているかが注目される。
このほか、12、13日にG20(主要20カ国地域)財務相・中央銀行総裁会議が行われ、14日は米3月小売売上高など。
提供:ウエルスアドバイザー社