保津川下りの船頭さん

うわさの船頭「はっちん」が保津川下りの最新情報や、京都・亀岡の観光案内など、とっておきの情報をお届けします。

危機管理産業展へ参加し、見えてきた日本の姿を考える。

2011-10-24 03:03:40 | 船頭の目・・・雑感・雑記
今回の東京行きの主な目的はビックサイトで開催された「危機管理産業展」へ
​行くことだったのですが、そのお誘い下ったのが独立総合研究所の
研究員で水産資源学博士の青山千春さんでした。

京都で行われた独立総合研究所の時局勉強会に参加した時に招待状をいただきました。

千春博士は、日本の海洋資源であるメタンハイドレートの研究の第一人者で、
日本周辺海域の海底資源探査システム及び海底​資源探査方法において、
日本をはじめアメリカ、ロシア、オースト​ラリア、韓国、中国から
国際特許証を取得されている海洋資源がご専門の学者さんで女性で初めて船長の
資格も取った正真正銘の船乗りでもあります。

ご主人は独立総合研究所社長の青山繁晴さん。

また、青山氏からは東京地学学会が出版している「地学雑誌​」という論文集を
プレゼントとしていただきました。

論文には、千春博士が今年の7月、スコットランドで開催された国際地学学会で
発表された日本海側のメタンハイドレートの観測報告とメタンシープサイト内部構造と
分布状況についての詳しい内容が書かれていました。

国際学会では青山メソッドとして世界中の科学者から強い関心を集めているのに、
日本から参加した科学者は誰一人として千春博士に接触する人がいなかったといいます。

もちろん日本マスコミも完全に無視。

お隣の韓国や中国では相当な関心があつまる研究なのに不思議ですね・・・

事実、韓国は竹島周辺の海底に大量に埋蔵されているメタンハイドレートの
研究発表を、日本海ではなく東海という自国の名称で積極的に行い、世界へ
強烈なアピールをしています。
また、中国政府も20名超える科学研究者陣を組織して、学会に乗り込んできて
日本海側のメタンハイドレートについて研究報告をしていたという。

アメリカなどは「なぜ、日本はもっと積極的に採取にかからないのか?」と
不思議がり、結局、韓国政府と共同で日本海側のメタンハイドレートの
開発を行うことを締結してしまいました。

原発が衰退していく今日、エネルギー確保は国家の緊急課題であることとは
論を待たない事実。なのに自前エネルギーとして期待できるメタンハイドレート
を、世界の流れに逆行するがごとく、全く無視する日本政府の姿勢には
強い不信感を覚えずにはいられません。
さらに理解不能なのは、まだ全く実用化のメドすら立たない南海トラフなどの
太平洋側のメタンハイドレート研究には200億円もの研究調査予算が出されて
いるのです。もちろん、太平洋側のプロジェクトには東京大学を中心とした
学閥や大手企業などが参画しており、予算をふんだんに使っているのです。
百歩譲って、これで少しでも成果があがればもちろん構わないのですが、
まだ、結晶のかけらすら採取することができていないのが現状です。

それにひきかえ、日本海側は越前沖・佐渡島沖で、すでにメタンハイドレート
の結晶、実物を採取することができており、火力発電所で今すぐにでも
実用化できるところまで研究は進んでいるのです。
しかし、今年、日本政府は千春博士ら進めるプロジェクトに全く予算を付けず、
あろうことか、海洋船を出し調査研究することすら許可を下さないという
強行措置が取られています。国際学会でも評価され、国際特許をあの中国政府
すら認めた最先端の研究に対する政府の措置は、いったいどうしたことでしょうか?

また、マスコミをこのことを国民には一切、伝えない。

原発に代る安価で安定した次世代エネルギーとして注目され、
現実に手を伸ばせばすぐに届く、日本海沖の海底に露出している
状態だというのに、なぜなのでしょう?

一体、誰に、どこの国に遠慮しているのでしょう。
巨大な既得権益組織か?それとも・・・

ただ一つ確かなのは、今の真の国益や、日本は国民の安定した暮らしを
確保することよりも優先する、物事が存在するということでしょう。


千春博士からのお誘いで行くことになった東京でしたが、この旅は、
想像していた以上に勉強することや思考するきっかけが多い、
非常に内容の濃い時間を過ごすことができました。

感謝申し上げます。

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1 コメント

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Unknown (五摂家)
2015-08-19 22:42:57
 とにかく島根県安来市にある日立金属の
冶金研究所の博士たちに相談するのが早道。
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