保津川下りの船頭さん

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近世京都の物流革命を構築せよ!

2018-06-08 09:49:44 | 角倉プロジェクト・世界遺産事業
1606年、保津川を開削し川船を開いた角倉了以は、1614年の高瀬川開削により、
京都の洛中二条と伏見を結ぶ、物流の大動脈を築きました。

この舟運整備により、保津川が流れる京都の背後地・丹波・丹後の経済圏と京都洛中経済圏、
さらに伏見の港を出入り口とする大坂経済圏をつなぐ物流ルートを構築しました。

この事業は政治の中心が江戸に移り、経済の中心が海外に開かれた海を持つ大坂に移ったことを受け、
衰退の危機にあった近世初期の京都の命運を左右するもので、
京都そのものの改造を何う一大プロジェクトでした。

河川を活かした物流革命に成功により、京都の物価は下げ止まりで安定し、
経済のみならず技術や文化も高水準に保つことができ、京都は大いに活性化し栄えました。

日本文化の源として地方各地に影響を与え続けた近世の京都は、江戸、大坂と並び3大都市として発展しました。

了以の卓越したビジネスモデルは近代化へむかう京都の礎を築いたのでした。

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