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保津川下りの船頭さん

うわさの船頭「はっちん」が保津川下りの最新情報や、京都・亀岡の観光案内など、とっておきの情報をお届けします。

晩秋の保津川下り。今年も多忙な11月が終わりました。

2010-11-30 23:57:48 | 船頭
保津川下りが1年間の観光シーズンの中で最も多忙を極める
紅葉の季節・11月が今日、終りました。

今年も国内外から大勢のお客様がお越し下さり、
気が付けば船頭の嵐山までの出航回数も1ヵ月で、
トータル53回という年度最高の実績をあげることができました。

これもひとえに数ある京都の紅葉名所に中から私たちの保津川下りを
選び、お越し下さった観光客の皆さまのお陰であります。
本当にありがとうございました。

月当初は「紅葉の遅れ」からか?お客さまの出足が鈍く、不安になる日も
ありましたが第三週に入ると山々の木々も色づき、例年通りの賑わいを
取り戻すことができ、あのときは本当に安堵いたしたものです。

今年は急激な来客数の伸びに体力的にはもちろん、PTA関連の
仕事も重なり精神的にもかなりハードで疲れを感じる日が続きましたが、
なんとか体調も崩すことなく11月が終えられたことを、なにより嬉しく思いっています。

晩秋の11月は今日で終りましたが、保津川渓谷の紅葉はまだまだ健在!

嵐山の紅葉もまだまだ綺麗に色をつけています。

これからの紅葉は、しっとり落ち着いた中に美しく深い趣を漂わせます。

過ぎ行く京都の晩秋に歩調をあわせるかのように、ゆっくりと‘散り紅葉’もはじましました。

渓谷の木々が‘いのちの炎’を燃やしきる最後の光りを是非、船上からご覧下さい。


12月5日(日)まではこのままオープン船で出航し
6日以降は「暖房入り冬季船」へと船も装いを変わる予定。

11月は終りましたが、今年の保津川下りはまだまだ12月も続きます。

今年も最後までよろしくお願いいたします。


保津川船頭、紅葉の嵐山を全力疾走!

2010-11-28 21:56:23 | 船頭
京都の紅葉もいよいよクライマックスへと近づいてきました。

11月最後の休日となった今日、嵐山・渡月橋周辺は人、人、人と
この秋一番の人出となり大混雑でした。

東京を中心にテレビメディアなどで「京都紅葉特集」が連日組まれているの
かなり影響があるようです。
昨日はもみじの名所で有名な奥嵯峨にある「小倉山二尊院」と「常寂光寺」の
特番が放送されたらしく、嵐山から奥嵯峨はもの凄い人がお越しなったようです。
渡月橋にも歩行者が溢れ、歩道に収まりきらない人が車道にまで
広がり、まさに歩行者天国状態です。

警察官やガードマンも交通整理のために出動されてはいますが、
あまりにも人が多いので、大きな声で注意を促すのが精一杯といった感じです。

天龍寺門前の道路は完全に歩行者専用道路として解放しており、
状況を知らないまま進入してきた車が立ち往生する風景も多く見られました。

嵐山、嵯峨がこんな状態になると我々保津川下りも混雑することが
予想されます。

我々船頭も嵐山まで下るとすぐさまトンボ返りで、亀岡に戻り
出船をお待ちいただいている乗船場へ帰らなければなりません。

舟の引き揚げ場がある渡月橋下から猛~ダッシュで、約1㎞先のJR嵯峨嵐山駅を
目指し全力疾走なのです!

川の上で舟を漕ぎ下り、すぐさま陸上を走る。
これが結構、キツイのです。


息を切らし、足もふらふらなのですが、舟の乗り組み3名はもう決められています。
遅れることはできません。
これは75歳の船頭さんも同じなのです。凄い体力でしょう!

そうして、お客様に少しでも待ち時間を短くして貰うため、船頭はがんばります。

その甲斐があってか、こんな人出の日にも関わらず、大した待ち時間もなく
順調な出船状態を保ちながら、配船をすることができたようです。

船頭が全力疾走で陸の嵐山街道を走る!

多くの観光客の方々も目撃されたことがあると思いますが、
もうこれは「秋の嵐山の風物詩・風景」ともいえる感がしております。


こんな風景が見られるのも後もう少し。

今シーズン最後のラストスパート。

保津川下りの色づく紅葉が散る、その時まで、全力疾走でがんばります!

‘祝’保津川下りで船上の結婚式です!!

2010-11-22 19:20:27 | 船頭
紅葉が鮮やかに色づく保津川で今日、おめでたい船上結婚式舟が出航されました!


まさに瀬戸の花嫁ならぬ「保津川の花嫁」さんです。

以前、デートで訪れた保津峡の風景の美しさと川下りの楽しさに魅せられた
新郎新婦さんが「この舟で下って結婚式へ向かいたい!」という希望され
実現した、とてもおめでたい舟でのウエディング。

新婦さんが地元亀岡の方なので「舟に揺られて彼の元に嫁ぎたい」という
思いもあったとか。本当に歌の歌詞のようにロマンチックなお話でしょう!!

舟の船頭もデートの時に案内した3名を指定されました。
彼らの案内がとても印象に残ったとのこと。なんとも‘いい話’ではないですか!


新婦さんは舟の準備を待たれている間、観光客の方々からの記念写真にも
笑顔で応じられ、多くの方々からお祝いの言葉も掛けられておられました。



保津川遊船の小西理事長と案内役の船頭・山内茂氏から新郎新婦にお祝いの花束が手渡されると
周りにいる大勢の観光客から大きな拍手が沸きあがりました。
乗船場は‘幸せムード’でいっぱいです。


予報では少し雲行きが怪しい天気とありましたが、おめでたいお二人に‘天’も祝福しているのでしょう、
おふたりが舟で嵐山まで下られている間は、雨も降ることなく到着されました。
神様もも粋な計らいをなされますね。


着船後お二人は、平安神宮に向かい、神様の御前で「永遠の愛」を誓われるとのことでした。

おふたりにとって、今日この日に見た「保津峡の紅葉」の美しさは生涯忘れない風景となったことでしょう。

新郎新婦のおふたり、ご結婚おめでとうございました。末永くお幸せに。

また家族が増えたら、乗りに来て下さいね。


※写真提供:保津川遊船HPブログ委員会・石田亮太氏

朝霧に包まれ、保津川下りは紅葉シーズン本番へ!

2010-11-19 22:33:44 | 船頭
深秋の保津川には渓谷一帯を覆う朝霧が出現します。

今日の保津川がその日でした。

今年の秋は例年より温かいのか?深い霧が出る日が誠に少ないのですが、
今朝は保津川乗船場周辺一帯に白い霧が広がり幻想的な空間が広がります。

この霧が峡谷の山々を包み込めば、保津川下りの紅葉シーズンが本番を迎えます。

川に浮かぶ舟。

数m先すら見えない霧景色。

異次元世界の幻想空間が広がります。



霧が晴れると、目に眩しい峡谷の紅葉が!




明日から休日、京都は「紅葉の秋」本番に突入です!

保津川下りも大盛況となりますように、みなさま、よろしくお願いしますね。


‘笑う角には福来る’保津川下り船頭の魅力を再確認!

2010-11-16 23:24:17 | 船頭
保津峡の紅葉もいよいよ見ごろに近づいてきました。

紅葉のたよりは保津川下りに大勢のお客さんを運んでくれます。

そんな中、今日は奈良県から「中高年の体操サークル」の皆さんが
お越しくださいました。

皆さん、イキイキとされていて、お乗り下さった当初から元気一杯!

ちよっとここでは公開できませんが、櫂を引く船頭のトークに応えて、
楽しい会話のキャッチボール。まさに掛け合い漫才のような賑やかさでした。

なんといっても、お客さんたちの笑い声が大きいのがいいです!

「笑う角には福来る」といいますが、本当ですね。

笑うところにはたしかに‘福’が来てますよ。

受ける相手まで楽しい幸せな気分にさせてくれます。
笑いは伝播するのですね。

秋の紅葉時期は寒い日もあります。
そんな日はお客さんの反応も様々で、中には「寒い…」「しんどい…」
などの言葉が口を吐いて出されることも多々あり、そうなるとどうしても
舟の空気も盛り上がりに欠けます。我々も「楽しんでもらいたい」と
頑張りますが、敗北感に覆われることもあるのです。

同じ条件でも、楽しいこと、面白いことを探し、喜び上手の方が絶対にいいですね。

笑顔と笑い声はいいですね。。
笑うと周囲が温かい雰囲気に包まれます。


しかも笑うことは体もいいですね。
血の循環がよくなり、ストレスも取れる。これでけでもいいことなのに、
血圧が安定して血糖値も下がり、中性脂肪が落ちて、がん細胞の増殖も防げると
いうことですからいいことづくし。「わっはっは!!」と笑うだけで、
体の中の免疫抵抗力が上がりがん細胞が約1000個減るらしい。

笑えることは幸せの証拠。
朗らかにいきていこう。世の中は暗い話が多いですが、
心は感じ方次第です。
笑って過ごすも一日。泣いて過ごすも一日。
なら笑って暮らす方がいいのいいに決まっている。

そんなことを気づかせて下さった奈良県のお客様。
本当にありがとうござました。

本来なら、わたし達がお客さん方を楽しませなくてはならないのですが、
今日は私達船頭の方が楽しませてもらい、幸せな気分にさせて貰いました。

こんな楽しい出会いがあるのもこの仕事の魅力です。
感謝いたします。

明日も寒い一日、防寒対策を万全にして楽しい川下りを。

2010-11-09 22:54:20 | 船頭
今日は全国的に冬型の気圧配置となり、冷たい風が吹く寒い一日でした。
保津川にも木枯らしが舞う寒い日でしたが、多くのお客様にお越しいただき
本当にありがたく感謝しております。

さて、明日は今日以上に寒くなるそうです。

明日、保津川下りを予定されてる方は防寒対策を万全にされ
温かい恰好でお乗り下さい。
手袋やマフラー、ひざ掛けなどがあれば、さらによし!

船頭の巧みな操船術とオトボケ(?)で、楽しいトークをお供に、
澄みきった川の水、艶やかに色づく山が広がる美しい渓谷美を
堪能してみてください。




名曲「保津川下り」を歌う船頭、マー君参上!

2010-11-01 20:04:02 | 船頭
♪ だれに せかれて はやせの水は~  むねにちるやら 保津川下り~ ♪

昔、三橋美智也さんが歌っていた曲「保津川下り」

この「保津川下り」を今も歌い続けている船頭がいます。

その名は西村真哉・・・通称マー君 27歳。

約130名いる船頭の中で唯一「歌う船頭」なのです。

彼は今年、私と一緒に舟を操船するパートーナーなので、
よく彼の歌声を聞かせていただく機会が多いのです。

マー君の歌声・・・ありえない独自の音程で、話声そのままの個性的?な声。
はっきりいって、元曲がわからないほどの、マー君オリジナルのアレンジが掛かっています。


しかし、見てください。
お客様のこの笑顔と手拍子。
「川の流れのように」など、よく知られた歌を唄うと、
皆さん、一緒に唄ってくださるのです。
なんとの和やかな雰囲気が保津峡に漂います。(ちょっと大袈裟か?)

でも・・・・
そうなんです!歌は心なのです!

ちょっとくらい?音程が外れようと、声が出なくても、お客様に少しでも喜んでいただき
楽しいひとときを過ごして貰いたい、という‘おもてなしの心’は必ず通じるのです。

常にお客様目線で考え、心がこもったサービス精神が、
彼の歌声からは確かに感じ取れます。

心、通い合う2時間の川舟の旅・・・船頭の歌声に肩の力も抜ける・・・癒し?のひととき。

マー君、たいした奴です!

船頭歴3年のまだまだ技術的には勉強中の船頭ですが、
今の彼にできる努力とその心遣いは、お客様に届き
温かい気持ちにさせています。

マー君には、これからもこの心を忘れることなく、一人前の船頭に育ってほしいと願っています。

がんばれ!マー君!

私も自称「歌って踊れる船頭はっちん」です。
カラオケBOXばっかりで歌っていないで、いつか、
保津峡にはっちん節を響き渡らせたいと密かに思っていたりするのです。

寒い秋にもマケズに、魅力的な船頭さんを目指して。

2010-10-26 22:57:55 | 船頭
今日は冬型の気圧配置に覆われ日本全国が急な寒さに震えた一日でした。

保津川の水面も冷たい木枯らしが吹き、寒い川下りとなりました。

私は、3日ぶりに船頭仕事への復帰です。

先週の土曜日は4年目となる「保津川筏復活プロジェクト」のため、
丸太組みと実際に川を下る筏流しの手伝いに参加してたし、
翌日の日曜日は京都府宮津市で開催された「平成22年度・府PTA研究大会」
に出席していました。

そして昨日はこのブログでも紹介していましたが息子が通う
東輝中学校で開かれた「THE SOULMATICS」による芸術鑑賞会
だったので、3日間、全く舟の仕事には従事できなかったのです。

やっと、行事にもひと段落つき、さあ、今日から船頭仕事に集中するぞ~
と思った矢先のこの寒さです。さすがに体に応えましたました。

我々、船頭でも寒さを感じるほどの気候です。乗船下さるお客さんも大変です。

寒さを感じさせないように、舟が下る間、楽しい話術でお客さんを楽しませるのも船頭の大切な仕事です。

こんな日は、嵐山までの一時間四十分間を、長く感じさせてはいけません。
仕込んだネタやお客さんとのやり取りの中で、ボケとツッコミもしっかり入れながら
笑い声が渓谷に響く、そんな川下りを提供して参りました。

保津川下りの魅力は、400年の歴史と渓谷美や爽快感といった自然、それに船頭の魅力ではないでしょうか?

「魅力的な船頭さんだったよ。」と乗って下った方に言ってもらえるような
船頭を目指して、寒風にマケズ、がんばっていきます!

出航直前、強風による運航中止へ!

2010-10-09 22:21:02 | 船頭
今日から京都は秋の観光シーズンの到来を告げる連休の初日。
ということで、気合を入れて遊船の乗船場まで出勤したはっちん。

だが、出航目前となったその時、運航中止のアナウンスが事務所から流されました。

理由は乗船場に設置されている風速計が安全規定を超える「強風」を観測したことに加え、
渓谷内の状況を観測しに行った担当者からも「強風」との現場報告が届けられたことによります。

舟の用意をして、まさに今、出航せんとした矢先の運航中止命令。
しかも、雨足も次第に激しくなってきました。川の水位も上昇してきています。
緊急の「川止め」もやむなしか・・・
※川止め・・・船頭用語で天候条件等で運航を中止すること。

すでに乗船場にお越し下さっていたお客様には大変申しわけない訳ですが、
安全な運航は何よりも優先されなければなりません。

お客様は遊船のバスで嵯峨野観光鉄道の亀岡駅とJR嵯峨嵐山駅駅まで
送らせていただきました。

さて、出航が取りやめとなり乗船場につないである舟ですが、
雨による河川増水での流失を防ぐ為、舟の舳先を上流方向へ
転換しておかねばなりません。


長いロープで舳先のハリに解けないようにしっかり固定。
船尾をつないでいたロープを解いて、川の流れにまかせて舳先を中心軸にして
舟を半回転させるのです。
これは舟を乗船場に着岸後に川止めになり、増水が予想される場合は
昔からこの形にしてつないでおくのが保津川流です。

舟を半回転させる時に、中心軸となる舳先部にかなりの力が掛かるので、
ロープの切断やハリの損傷を防ぐ為に船頭数人が固定したロープを手に
持って回すことが必要なのです。

これも舟の構造と川の流れの抵抗を肌で知り尽くしている船頭の知恵が生んだつなぎ方なのです。


しかし・・・です。本当に船頭に仕事がなかなかできないですね~

今日も、家を出たときはまったくなかった風が、乗船場に着くと
吹き出し、辺りの木々も激しく揺れ、川の水面にも波が立っていました。

川の水位は只今、増水して川止めの水位を示しています。
今夜から明日の日中まで、雨が降る予報が出されています。

せっかくの連休なのですが、お休みということになるのでしょうか・・・

いつも感じることですが、自然と共に生きるということは、
自然条件に人間があわせて仕事をするという極めて原始的な生き方。

現代の時代ではまれな、この暮らし方。

身の丈にあわせて、与え喜び、楽しむしかないですね。



舟に乗らない日々。船頭に戻れるのか?はっちん!

2010-10-08 22:10:48 | 船頭
気がつけばもう10月!

京都では秋の観光シーズンがはじまる頃です。

しかし、ここに来て、あまり遊船の舟に乗れていない私。

回復の兆しのみえない現在の経済状況の影響もあるのでしょう、
保津川下りにはまだ、例年のように混雑するような忙しい日はない上に
PTAをはじめとする様々な活動により、休日を取らねばならない環境の今年。

昨日は左京区にある京都大学・東南アジア研究所内の会議室で行われた、
生存基盤科学研究ユニット・実践型地域研究のFS研究員会議に出席。
そして今日は亀岡市のクリーン推進会議の委員として、JR亀岡駅と
地元スーパマツモトの店頭で、家庭ゴミのリサイクル推進を図るための
街頭での啓発活動に参加するなどして、船頭の仕事以外で多忙な日々を
すごしております。


明日からは土曜日を入れての連休です。

そろそろ、船頭家業にも身を入れていきたいところでありますが、
今度は天気予報があまりよくない様ですね・・・

丘に上がったカッパではありませんが、私本来のフィールドである
‘川’に戻って、そこで出会う方々との楽しいひとときを取り戻して
いきたいと思っているところです。

保津川下りの船頭 はっちんの本領が発揮される秋。

今年最後の集大成となるこの季節を精一杯突っ走っていきたと思っています。