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抗癌剤治療たぶん止めます

2009-11-17 13:51:07 | 肺がん
2回の抗癌剤治療が終わったところですが、もうこれで止めたいと考えています。

抗癌剤治療については余り前知識を持ってしまうと、
とても治療を受ける気にならなくなると思ってほとんど調べませんでした。
他の人の例を知っても、私の体とは違うし
変に神経質になってもいけないと思ったからです。

でも2回やってみて
抗癌剤(アリムタ+シスプラチン)は毒を飲むのと同じと体は悲鳴を上げています。
どんどん毒が溜まっていく感じ。
シスプラチンはプラチナの化合物で腎臓や消化器毒性が非常に強い薬剤です。
しかも私の場合はこれを乗り越えれても骨転移があるため治らないのです。
医師から「あくまで延命で治りません」とはっきり言われています。

しかし、腫瘍のサイズがどうこうという話ではなくて
私の場合はほっておくと胸水が増えてしまって
その事が呼吸機能を悪化させて命を奪います。
だからがんの勢いを落とすためにも2回の抗癌剤治療は有効で
胸水が減り、実際呼吸機能は一時的かもしれませんが良くなりました!
これは嬉しいことです。
だからやらなければ良かったとは思っていません。

でもね、ものすごく体が弱っています。
1回目の後も感じたけれど、さらに疲労感が重なっています。
シャワーをあびる、着替えをする、食事をするという
基本的な身の回りの事をするのが精一杯の体調です。
そしてこの疲労感や不調は他の抗癌剤経験者に聞いたところ
4ヶ月ぐらいは抗癌剤終了後も続くそうです。

具体的には私は倦怠感と嗅覚異常(鋭敏になりすぎ)、味覚異常に悩まされています。
これも抗癌剤をやめてもすぐには戻らないもののようです。

病院でも辛かったのはこれでした。
化学物質過敏症という病気がありますが、それに近い感じで
ビニールや脂の匂い、アルコール臭、各種消臭剤の匂いが拷問のようでした。
自分なりに好きな匂いを近くに置いて工夫したんですが...
看護士さんたちは優しく、人間関係では不満はありませんでしたが
この生理的なものはどうにもならなくて。

それと今まで自分の他の人よりデリケートな部分を安定剤(リーゼ)の力を借りて
鈍感にさせて生きてきたんですが、この薬が2回目の抗癌剤治療から
全く効きません。気分の問題というより効果が抗癌剤によって打ち消されてしまっている感じです。

それから、体のふらつき、眼精疲労(視力もさらに落ちました)、吐き気(これは落ち着きつつあります)
集中力の低下。

今まで、とにかく困難な状況でも、なんとか切り抜けられる治療を探して
生き長らえるように努力してきました。
とにかく病気をやっつけなくっちゃいけないって必死でやってきました。
医師としっかりコミュニケーションをとり、ポジティブ思考でやってきたけれど
この体の弱り様を自覚すると(しかも戻らない)今までとは違う努力をすべきと考え始めました。

体をできるだけ元気にする治療を受ける
病院以外で楽しく過ごせる時間の割合を増やす
美味しいものを食べる
治療にやっきにならない
根治的でなくても痛みをとること、胸水が増えない対策を医師に考えてもらう

もう命の時間の長さは私の関心事ではありません。
それに対する不安も全くありません。

自分ができるだけ快適に過ごせる時間が少しあればいいと
心から願っています。

実際は最近はお酒が飲めないんですが
美味しいお酒がちょっぴりあれば人生は楽し♪
と思いませんか。

良く「生ききる」のはなかなか大変ですが
周りにも協力してもらってラストスパートをかけたいと思います。