長崎新聞による第12回新聞感想文コンクール。
3月14日の紙面に最優秀賞と青来有一賞計6名の作品が掲載されました。
最優秀賞中学生の部は佐世保市の中学3年生荒岡梨乃さんの「ふるさとが消える」。
テーマは石木ダム。
お母さん譲りの素晴らしい文章力と、まっすぐに社会を見つめる洞察力に脱帽です。
この作品を最優秀賞に選んだ理由を審査員の小田氏(長崎県教育界理事長)は、
「本県が抱える難しい問題を、中学生らしい正義感と批判精神を基に記述している」と評価し、
この作品の主張するところは、『何も知らない』=『無関心』への批判であり、
決して石木ダム反対を主張するものではない。
現状を知り、考えるため存在として新聞を位置付けた彼女の考えをしっかり受け止め、
最優秀賞が授与されました。
審査員の方々の公平公正な姿勢を、私たち読者も高く評価したいと思います。
『本県が抱える難しい問題』ならばこそ、それをテーマにしたものはボツにされがちです。
梨乃さんは最後に「私も反対運動に協力したい」と明記しているので、そこを取り出して、
賛否が分かれる問題だから一方の主張を評価するのはマズイのでは…などとなりがちですが、
今回審査に携わった方々すべてが、そのような底の浅い見方はしていなかった。
まず、彼女の作品を一次審査員へ送り出した清水中学校の国語教師、
県内から集まった中学生の作品を一次審査した長崎市内の7人の中学教師、
そして最終審査をした3人の識者(長崎県教育会理事長・小田恒治、芥川賞受賞作家・青来有一、
長崎新聞社取締役編集局長・今福雅彦)。
それら全ての方々が、新聞感想文として高い評価に値する作品はどれか、
純粋に真摯に読み込んで下さったからこその結果です。
私たちはいま、演劇集団Stereo Artによる「濁る水」佐世保公演に向け準備中ですが、
同公演の「後援」を求めて新聞各社にお願いしたところ、OKが出たのは2社のみ。
1社は返事もなく、残り2社は「石木ダム事業には賛否両論があり、
報道機関としての中立性を保つ必要がある」などの理由で断られました。
世論が二分されている問題には関わりたくない?
唖然としました。
最も表現の自由を理解していると思っていた新聞社でさえこうなのか・・・
そんなショックの後だっただけに、今回の審査結果にはとても元気づけられました。
「石木ダム建設反対」の請願書を佐世保市石木ダム建設促推特別進委員会に、提出しました。
1日時 3月23日(水) 午後1時30分から
2場所 佐世保市4階 第4委員会室
内容は、川棚町民の安全・安心の生活を担保出来ないほど、石木ダム建設予定地の地質が、悪い評価だったので、第三者委員会、つまり、学識経験者や地質の専門家等で構成した委員会で、地質評価の判定をしてもらいたい、と言うことです。それは、長崎県土木部河川課の判断が、信用性が無い為です。
以上