石木川まもり隊

石木川を守ること  それは里山を守ること  それは海を守ること  それは未来を守ること  
ここにダムは要りません

約2万筆の署名、佐世保市長に提出

2016年03月30日 | 署名活動

本日午前11時、佐世保市役所副市長応接室にて、お預かりしていた署名19354筆すべてを

朝長則男佐世保市長へ、やっと提出しました。ホッ!

夕方のNHKニュースでも早速報じてくれました。

 

でも、受け取ってくださった方は市長ではなく、総務部長でした。

4人ともお忙しかったそうです。

私たちは3月議会が終わるのを待って、

その翌週の28日(月)~31日(木)のいずれの日でもいい、

時間も何時でもいいとお願いしたのですが、面会は叶いませんでした。

4人の方は、その4日間いずれもフルに予定が詰まっていたというのでしょうか?

市長は確かに今日は東京出張のようですが、昨日も一昨日も在庁していたはず。

県への提出の際は土木部長が対応しましたが、

佐世保市は水道局長さえも出てきませんでした。

 

私たちは用意した要請文と共に、署名19,354筆を総務部長に手渡しました。

内訳はこうです。

実は署名は2種類ありました。

1つは3月14日、知事に提出したものと同じ、強制収用はやめて下さいという署名

こちらの総数は18,667筆。(14日の時点より2筆だけ増えました)

もう1つは佐世保市長と水道局長に宛てた署名で、こちらは687筆で、

合計19,354筆というわけです。

 

後者の署名は、

佐世保市の財政を圧迫する石木ダム建設を中止し、漏水対策に徹底的に取り組むことを求めます

という表題で、実はかなり古いものなのです。

2009年の秋から冬にかけて集めたものです。

 

この年の9月議会に水道料金の値上げ案が提出されました。

値上げの理由は2つ。

老朽化した施設更新費用と新たな水源(石木ダム建設)の財源確保でした。

人口減少による水需要減少で料金収入も減少、財源確保が難しい、

料金を値上げせねば経営が行き詰まる、というものでしたが、市民は猛反発。

新たなダムなど要らない、そのお金を老朽化対策にまわせば値上げしなくても済むはず。

そこで私たち「石木川まもり隊」と「市民ネットワークさせぼ」の2団体は、

翌月から署名運動を開始したのです。

しかし、12月議会で値上げ幅を圧縮した案があっさり可決成立すると、市民も諦めムード。

署名運動も下火となり、1000筆に満たない署名は提出の時期を逸してしまい、

いずれ何かの機会に提出しようと、大切に保管していたのです。

 

今回、1月の断水騒ぎで再び、水道施設の漏水対策が関心と注目を集めました。

ネット署名のコメントにも税金や水道料金を有効に使ってほしい、

ダムではなく水道施設の整備に使ってほしいとの声がたくさんありましたが、

実は6年以上前から、ダム建設よりも漏水対策を多くの市民が望んでいたということ、

それを知ってもらう良い機会だと思い、合わせて提出させて頂きました。

 

そのような説明の後、同席した方々からもいろんな訴えがありました。

Sさん:石木ダム問題は長年の懸案事項です。以前は市民の関心も低かったが、最近では、本当にこのダムは必要なのか?もういらないんじゃないか?それよりも目の前の問題(老朽管対策)にお金を使ったほうがいいんじゃないか?という声が広がってきています。そういう市民の声に対して、市長さんの率直な意見を聞かせてほしい。

Mさん:2036年には佐世保市の人口は20万人を割り込むと言われています。これ以上の水源確保は必要ありません。石木ダムは断念していただきたい。どうしても心配だとお考えなら、佐々川の水利権を求めるべきです。佐々川には使われていない遊休水利権が農業用23,200トン、九電4800トンなどがあります。これらの水利権の転用を県に求めてください。そうすればダムなど造らなくても十分対応できます。
 
Eさん:どうしても必要ということであればきちんとした根拠を示していただきたいです。転入してこられた人から佐世保市は水道料金がずいぶん高いと聞きます。ダムを造るお金があるんだったらまずは補修にお金を使ってほしい。いくらダムを造っても漏水が止められなかったら、水が無駄になっていくだけです。
 
早稲田市議:今回提出されたコメントにもありますが、「石木ダムは佐世保市民の願い」という懸垂幕や看板、あれはもう市民の願いではなくなっているので取り下げてほしいですね。そのことも市長と水道局長にお伝え下さい。
 
Uさん:もう決まったことだからと言ってズルズルと流されていく、立ち止まってきちんと検証しようとしない、それが怖いと思います。一度決めたことであっても、おかしいという疑問が出されたときは、立ち止まって耳を傾けるべきです。
 
このような様々な訴えに対する感想を求められた総務部長は、こう言いました。
 
 
山下市議:これだけの切実な声を聞いても、総務部長では答えられることに限りがある。
     だからこそ、市長・副市長・水道局長にお願いしたわけですよ。
     これからは、しかるべき人が対応するようにしてほしい。
 
Yさん:部長さんは先ほど伝えるとおっしゃったけれども、伝えた後どうするのか対応をお聞きしたい。
 
総務部長:まずは皆さんの話を正確に伝えます。
     その後その対応の仕方といいますか、お答えの仕方も含めて検討させていただきたい。
 
M:その検討した結果は、いつ、誰にいただけますか?
 
総務部長:そのことも含め、どういった形でできるのか併せて検討させていただきたい。
 
Yさん:答えがないってこともあり得るんですか?
 
総務部長:いろいろ選択肢はあろうかと思います。
 
 
 
最後に早稲田市議が「市長や水道局長のコメントを文書でいただきたい」とまとめ、
 
みんなも「お願いします」と言ったところで、ちょうど時間となりました。
 
総務部長は、果たして、約束を守ってくれるだろうか?

部長が伝えても、市長や水道局長が文書を出してくれるだろうか・・・?
 
 
 
しかし、今日のやり取りは、多くの記者の前でおこなわれました。
 
佐世保市長が何のコメントも出さなかったときは、記者の皆さんから質問されるはずです。
 
2万筆近い署名を受け取ってどう思いましたか?
 
622件のコメントを受け取ってどのように感じましたか?
 
要請文や提出者の訴えに対しては、どのように返答されますか? と。
 
 
 
それでもやはり、直接お返事を頂きたいです。
 
今日、市役所を訪ねた18人の心からの願いです。