宮下昌也の近況報告    MASAYA MIYASHITA 's News

美術家・宮下昌也の展覧会、ライブペインティングなどの活動情報と
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森の幼稚園ピッコロ訪問

2009-09-04 | ワークショップ
山梨滞在の最終日、前から行ってみたかった北杜市にある森の幼稚園ピッコロを訪問しました。
園舎の無い幼稚園、そして極力カリキュラムをたてず、子供達の自主性を尊重する「待って見守る保育」の実践。とても興味がありました。


ここがピッコロ。建物は写真に写ってるビニールハウスと、小さな古民家がありますが荷物を置いておく場所という感じで、活動は全て外。この日は20人くらいの子供達と3歳以下の子に付き添うお母さん達が登園。野原におかれた廃材のベンチに腰掛けて、朝礼が行われ一日の始まり...。


朝礼で子供達に紹介してもらって、午前中絵の具遊びをすることになりました。これも子供達の自主性に任せているので、もし他のことがやりたい!と言われたら、絵の具の出番は無かった訳ですが...。幸い「絵を描くの好きなひとー?」の質問に好意的な反応。

「人には描かない」「古民家には描かない(借り物なので)」の2つのルールを決めて、段ボールのパレットに絵の具を分けて、後は好きな物に好きな様に描いてもらいました。


この子は石に描くのハマってました。


幼稚園の備品の一輪車にペイント。


丸太を玉切りにして作った椅子にペイント。これも大人が用意した訳ではなく、年長さんの子がこれに描こうと持ち出して来たもの。素敵な作品がいくつも仕上がりました。


廃材ベンチに描いた大作!描いた子の満足の笑み。


おおらかな心で子供達を見守る久美子園長先生。見守る保育について彼女と意見交換をしました。
僕自身のワークショップ経験から言うと、本当に何も無い自由な状況だと一部の積極的な子以外はかえって何をやっていいのかわからなくて混乱してしまう。ある程度の大人のナビゲートがあった方が、子供達が自由になれる場合もあると思っています。ただ大人が子供に何かをやらせるのではなく、大人側が先陣を切ってやっていることが必要だと思います。大人が楽しめていないことを、子供が楽しめるはずが無いですよね。
今回も、ワークの始めに久美子先生が僕から絵の具を分けてもらって、椅子にペイントしてみせるという、きっかけ作りをしました。彼女の楽しそうな様子に子供達のワクワクが引き起こされて、ワーク全体を素敵な時間にしたと思います。
また子供達の自由な発想を引き出すのに、野外保育の開放的な空気は理想的だと思いました。
やりたい気持ちを尊重すると、子供達は絶えず大人側の予想を超えて行く、と言うのが一致した感想でした。

また山梨に行くときには、是非訪れたいと思います。
ピッコロのみんな、ありがとう!また遊んで下さい。

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