宮下昌也の近況報告    MASAYA MIYASHITA 's News

美術家・宮下昌也の展覧会、ライブペインティングなどの活動情報と
南房総、鴨川の日々の生活から最新情報を掲載しています。

ネオネイティブミーティング

2011-04-19 | ライブペインティング
ラビラビの呼びかけと真魚長明のオーガナイズによる「ネオネイティブミーティング」が、4/17日曜日にアートガーデン・コヅカ森の家で行われました。
元々はラビラビのニューアルバムリリース記念としてセッティングされていたイベントでしたが、3・11が起こってしまった事で、集まった人々で今ここをシェアし、これからの事を話し合う本当のミーティングへと、イベントの性格が変化してしまいました。特にネイティブアメリカンの文化を日本に紹介したパイオニアで、原発に対する警鐘を40年間鳴らし続けてきた北山耕平さんが、福島原発の爆発が起きて以来初めて人前で口を開くという事もあって、ほとんど告知されていなかったイベントにも関わらず、80人程の方が日本各地から集まり、車の乗り入れが不便な山道を歩いて登って来てくれました。

いや~、濃い一日でした.....。
全貌からするとごく簡単なものになってしまいますが、流れを追って報告したいと思います。


10:00am、ばひらきの挨拶のあと「幸と福」の優しいライブ。


森の家ではお馴染みの「るんた」「Lokahi」「かまどの火」のおいしい食べ物達。


お昼頃上映された大重潤一郎監督の「久高オデッセイ」。神々の島と称される沖縄の久高島の日常を淡々と描いたドキュメントムービー。島と共に生きる島民の姿には、金束の人々の姿をだぶらせる事ができました。大重監督も沖縄からいらっしゃって、この後北山耕平さんとの対談となります。


北山さんと大重監督のネオネイティブトーク。
この後「部族会議」と称してパネラーの方達にマイクをまわしてディスカッションとなる予定でしたが、その場にいた多くの方達にもマイクがまわる事となり、熱い意見交換の時となりました。原発が爆発してしまった事への、怒り、不安、悲しみ、今までの事、これからの事、ある人は流暢に、ある人はたどたどしく、そして多くの人が涙ぐみ声を詰まらせながら、心の中を吐き出して行く様には心を動かされました。
予定以上の人々が発言を始めたのはアクシデントでしたが、どの人も心の中にあふれる様な思いを抱えている事が感じ取れ、これは出来る限り吐き出してもらった方がいいと主催者側は判断。休憩と夕食の時間をとって、その後も「部族会議」を続ける事にしました。時間もかなり押していて、この時点でラビラビは自分たちの演奏は断念していました。


三上敏視さんの神楽VJ。フィールドワークで収めた日本中の神楽の映像とライブ演奏が一体となったパフォーマンス。予定変更のため食事時間中の上演となりましたが、大変興味深く、いつかじっくり鑑賞したいです。


その後「部族会議」が再開されるのですが、僕もラビラビの演奏と行うはずだったライブペインティングのあり方を変更。会議再開の始めに挨拶させてもらい、僕の言葉として会議に参加してるライブペインティングを展開しました。皆の言葉を受けて身体の中にわき上がる熱を絵筆に込めて描いた絵がこの絵です。


時間も押してしまい交通の都合で帰ってしまった人も多かったのですが、残ったみんなの要望で最後にラビラビが演奏を披露。やっぱ、これがなきゃ終わらないです。


こうして「ネオネイティブミーティング」の長~い一日が終わり、外に出て夜空を見上げると、なんと満月の上に虹が!
ミラクルって起こるもんですね。


宮下昌也と巡る悠久の旅