忘備録の泉

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メソポタミア②

2017-10-14 10:44:28 | Library
古代から争いの絶えなかった中東の歴史。
その多くは部族、民族間の争いであった。

オリエントのパレスチナ地方ではユダヤ教が信じられていた。
キリスト教やイスラム教の原型であるユダヤ教は、奴隷として苦しい生活を強いられていたイスラエル民族の精神の支えとなっていた。
紀元前のころ、ローマ帝国に支配されていたパレスチナにイエスが生まれキリスト教を興した。
キリスト教は当初迫害を受けたが、4世紀になるとローマ帝国の国教となる。
イエスが生まれた時代の覇者はローマ帝国であった。
国教をユダヤ教からキリスト教に変えたローマ帝国は隆盛を極めたが、1600年ほど前、東西ローマに分裂し、その後もいくつかの国が独立するが、ローマ帝国崩壊後もキリスト教は全域に普及していった。

7世紀初めごろに、アラビア半島のメッカで生まれたムハンマドは、神の啓示を受けたとしてイスラム教を創始した。
その教えはアラビア半島全体に普及し、征服活動に拡大した。
7世紀半ばから8世紀末の100年余りの間に、イスラム帝国は、北アフリカ、イベリア半島、西アジア、中央アジアまで支配するようになった。
地中海を制覇したローマ帝国も、最終的には東地中海の商業を基盤とするビザンツ帝国に戻り、急速に勢力を失っていく。
イスラム教は11世紀になるとさらに勢力を拡大し、キリスト教の聖地エルサレムを領土とした。
カトリック教会は聖地エルサレム奪回のためにヨーロッパ諸国にイスラム世界との闘いを呼びかけ十字軍を結成した。
こうして民族間の争いに加えて、宗教間の争いも加わり地域を複雑化させていく。

(つづく)




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