忘備録の泉

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相手に「聞いている」と伝える技術

2020-09-21 16:28:37 | Library

相手に「聞いている」と伝えるには

基本は、うなずき・相づち・繰り返しを行うこと
相手の話に合せて様々に組み合わせたり、同じ相づちをニュアンスを変えて使うことで、いく通りものバリエーションができる

自分の相づちのクセを知る

人によっては、相づちにクセがある
例えば、1種類の相づちばかりを何度も繰り返して使っていると、話し手は違和感を覚える
ときおり、変わった相づちも耳にする
 「あはい」(「あ」と「はい」の混合
 「ですね」(「そうですね」の短縮)
 「なるほどですね」(「なるほど」と「そうですね」の混合)

「でも」は使わない

相手の話に相づちを打つのに、「でも」とか「そうじゃなくて」など、何かにつけて否定語からはじめるのがクセになっている人がいる。
もちろん、話し手の意見に反対してはいけないということではない。
いきなり否定語を反射的に口にせずに、自分の気持ちは横において、まずは相手の話を受け止める。
それから、反対意見を質問に変えて聞いてみるとよい。

「はふへほ相づち」でタイミングをはかる

うなずきと相づちには、対話をするのに必要な2人の間を取り、タイミングをはかるという役割もある。
相手の話を聞くときは、「はい、はい」と短く区切らずに、ゆったりと、落ち着いた口調で相づちを打つとよい。
「はあい」「ふうん」「へえー」「ほおー」といった具合にだ。

相手の話とスピードや声のトーンを合せる

うなずきや相づちを、「はふへほ相づち」とは逆に、話し手の話すスピード、声の大きさ、トーン、リズム、息づかいなどに、意図的に合わせるテクニックもある。
こうして話し手のペースに合わせると、お互いの感情がシンクロして、心の距離感を近づけることができる。
これは「ペーシング」と言い、コーチングのスキルとして知られている。
そうすることで、聞き手はただ話を受け取るだけでなく、相手の感じている気持ちを、自ら体感的に理解する。
これは「相手に寄り添う聞き方」とも言い換えられる。

相づちを「話を深めるモード」に変える

何か質問したいときに、いきなり質問するのではなく、効果的な相づちを使い「話を深めるモード」に切り替える。
話しを深めていく相づちを入れることで、相手に「積極的な関心」を持っているということ、相手とその話に興味を持っているということがきちんと伝われば、相手はさらに話を展開してくれる。

繰り返しの魔法

基本となるうなずきと相づちをマスターできたら、あわせて相手の言葉の一部を繰り返すようにすると、相手に「話を聞いている」という印象を効果的に与えることができる。
相手の言い回し、表現は勝手に言い換えず、そのまま使うようにする繰り返しは「オウム返し」と呼ばれる。
より効果的なのは、相手の「気持ち」が表れている言葉を繰り返す伝え返しだ。

「気持ち言葉」の探し方

話し手の気持ちがこもった「気持ち言葉」を見つけるには、いくつかの特徴がある。
①独特な言い回し
②「やっぱり」「ちょっと」「ものすごく」「だけど」「かも」など、文章の前後に現れる副詞や助詞など
③「気持ち」を表現するフレーズ
④話し手が何度も繰り返す言葉、強調する言葉

相手の言葉は勝手に言い換えない

人は自分の言葉を勝手に言い換えられると抵抗を感ずることがある。
言い換えをせず、相手の言葉をそのまま繰り返すのは、相手の言葉を取捨選択しない「鏡」になることで、相手を受け入れていることを伝える意味がある。
こちらが話し手の言葉を映し出す鏡になり、相手の感情をもクリアに映し出すことで、相手に自分の気持ちを再検討してもらうのだ。

グチや悪口も「気持ち言葉」で返すとラク

相手の話す「事柄」にではなく、あくまで相手の「気持ち」に共感して聞く。
聞かされたグチや悪口を自分の中に取り込んでしまって、同感や同情することで一緒に怒ったり悲しんだりすると、精神的にも肉体的にも非常に疲れてしまう。

話しのポイントを伝え返す

相手が話しをひと通り話し終えて一段落したら、それまで聞いた内容のポイントを伝え返すとよい。
相手の話したことを、とくに気持ち言葉をポイントに、こちらがどのように聞いて、どう受け止めたのかを「こういうことなんですね」と言葉で返すと、こちらが共感しているだけでなく、理解もしていることが伝わりやすくなる。
仮にこちらの理解が間違っていれば、相手はそれを正しく言い直すことができる。

相手の気持を要約することはできない

「伝え返し」は、相手の話を聞きながらも、こちらには理解しきれていないことがあるという姿勢で、相手に「〇〇ということでしょうか?」と確認をすることである。
人が何を考えているかは他人には結局わからない。
事実関係は要約することができるが、事柄に対する気持ちは要約することができないから、「伝え返す」のである。

人が「わかってくれている」と感じるのは、事実関係を理解してもらえたときではない。
事実関係・事柄だけでなく、事柄に対する気持ちを理解してもらえたと感じたときであり、だから、その気持ちがずれていないかを確認するために「伝え返し」をするのだ。


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