忘備録の泉

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マズロー深解釈③

2019-07-07 08:13:05 | Library
階層図には台形のものもある。
基本的欲求の階層図を描いたのは実はマズローではないという。
台形モデルは、マズローの理論を簡潔にまとめることに尽力したGobleが描いたものである。

この図では、自己実現を達成するための存在価値(成長欲求)のリストが書かれてある。
それは「意味」「自己充実」「無礙(むげ)」「楽しみ」「豊富」「単純」「秩序」「正義」「完成」「必然」「完全」「個性」「躍動」「美」「善」「真」である。
これらの徳目は相互に分節化されないで、基本的欲求の階層図の一番上の自己実現の内側に大きなスペースを与えて配置されていた。
そして興味深いことに、注意書きとして、「成長欲求はすべて同等の重要さをもつ」と記されている。

Gobleは、著作の中でこう述べている。
「基本的欲求は階層をなしており、低次の欲求から高次の欲求に向かう順番に生理的欲求、安全の欲求、所属と愛の欲求、承認の欲求、そして自己実現の欲求である。
原則として、より高次の欲求は、低次の欲求が満たされてはじめて重要性を持つが、しかしながら多くの例外がある。
たとえば、ある人々は、他人からの愛よりも自己承認を求めようとするかもしれない。
あるいは、長期にわたり失業していた人は、食糧だけを探していた歳月が経過した後では、高次の欲求を喪失あるいは鈍磨されてしまっているかもしれない。
そして、このような個人の動機づけと深く関連しているのは、ある個人が生きている社会のなかの環境あるいは社会的な諸条件である。
マズローは、話す自由、他者に害を及ぼさないかぎりやりたいことができる自由、探求の自由、自分自身を弁護する自由、正義、正直、公平、そして秩序を基本的欲求の満足の前提条件と当初考えていたが、その後、前提条件をもう一つ追加した。
この条件が外的環境における挑戦(刺激)であった。
これらの前提条件が満たされており、かつ愛と承認の欲求がある程度満たされた後に、自己実現の欲求は発生する」

マズローは、普通の人がどれほどの欲求を充足させているかを、次のように示している。
「生理的欲求は85%、安全の欲求は70%、愛の欲求は50%、自尊心の欲求は40%、自己実現の欲求は10%が充足されているのが普通の人間ではないか」
(つづく)


コピーの学校
いじわる言ったのは、
あなたが時計を見たから。


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