おれのきせつだ みんみんぜみ まさのり
おれのきせつだ
もえるたいようよ
おれをてらせ
ひさしぶりのたいようだ
たまごから かえったときに みたきりだぜ
もえるたいようよ
もっと おれをてらせ
みんな きけ
おれのうたごえを
ろくねんかん
ひとことも しゃべらずに くらしてきた
おれのさけびだ
いまこそ
せかいじゅうに ひびけ
おれのきせつだ
あつくもえる
さいごのなつだぜ
梅雨が明けて真夏の日差しが照りつけると
土の中から出てきます そして
彼らも熱く歌い始めます
あっちでも
こっちでも
夏の主役の1人、まさのり君です。とにかく、うるさい。だけど、この声を聞くと「夏が来た」という気持ちが高鳴ります。
6年間というの歳月については諸説があって定かではないのですが、他の昆虫よりも遙かに長い間、土の中で栄養を摂り、育ち、満を持して羽化したことは間違いありません。
そういう生い立ちを考えると、うるさいなんて言ってられない気分になります。むしろ、「あはれなり」。愛おしく思えてしまうのは私だけでしょうか。
短い夏、これまで静かに静かに蓄えてきたパワーを爆発させておくれ。
今こそ、君の季節だよ!