goo blog サービス終了のお知らせ 

鏡面界 - 魚食系女子の気まぐれ雑記帖

お魚料理を中心に、呑気にまったり、寄り道・迷い道の日々。。

ヤナギノマイのお刺身

2015年01月11日 | お刺身


こんにちは~
三連休のど真ん中、皆さんお元気ですか?

元気にスキー、釣り三昧の人もいると思うけど、鶲さんはまったり朝寝に徹しています。(笑)
だって、寒いんだものぉ。。
目覚めても布団に包まってぬくぬくうたた寝が最高の贅沢。辞められません。。


そんな今日は、大好きなメバルの仲間、なかでも垂涎ものの 柳の舞 の登場です。
久し振りだなぁ。逢いたかったのよぉ~。





柳の舞 [ヤナギノマイ]
- Sebastes steindachneri ( Hilgendorf ) -


ヤナギノマイは、東北北部から北海道の日本海側に生息するメバルの仲間。南限は新潟辺りまででしょうか。
太平洋側には殆ど居ないみたいですね。

今日の柳の舞は、秋田から嫁いできた秋田美人です。
オヤジさんからギリギリお刺身でイケるよ~、っと言われたので喜び勇んで2尾を拉致してきました。

首都の高級割烹などだと、美味である上に、そのロマンチックな名称から値段を付けやすいのか、やたら高級品扱いをしているお店もあるけど、
でもそんなに高価なお魚じゃあ無いのよ。ウスメバルやクロメバルと似たり寄ったりの価格帯です。

フサカサゴ科のお魚は美味揃い。なかでもヤナギノマイは、トップクラスの美味なお魚として知られています。
わたしは個人的に一番美味しいメバルは、ヤナギノマイだと信じて疑いません。

もちろん一番か二番かなどという味覚評価は、鮮度、産地、季節、個体の健康状態により千差万別。
しかも味わう人の味覚的尺度も人それぞれ。一概に美味度合いを順位付けはできませんけどね。。

このヤナギノマイは、メバルの仲間としては珍しく体表に軽い滑りがあり、それが若干生臭い臭気がありそこは大きなマイナスポイントです。
でも宗八ガレイみたいな強烈な滑りではないので、流水で洗いウロコを落として、ヒレの間も綺麗に流せば全く問題の無いレベル。
魚肉までその臭味は乗らないので安心です。

ところで、場所によってはガヤ [ エゾメバル ] を柳の舞と呼ぶ地方もあり、一部で混同されています。
料理ブログなどでも、柳の舞とタイトル表示してるけど、実際はエゾメバルというのもとても多く見かけます。






こちらが、 ガヤ [ エゾメバル ] - Sebastes taczanowskii (Steindachner) -

深い臙脂色のボディに、薄茶色の細かい斑紋が身体全体を覆っています。

黄色い[ヤナギノマイ]と、臙脂の[エゾメバル]。一目でその違いは見分けられるけどね。





ヤナギノマイのお刺身

柳の舞は、美味しく味わうには水揚げ直後では無く、熟成が必要と言われているタイプの白身なんだけど、
長旅をして嫁いできたので自然熟成されたと好意的に考えておきましょう。




薄いピンク色の綺麗な魚肉です

青味が強く、透明感があり過ぎの場合は、キッチンペーパーに包んで冷蔵庫の野菜庫で少し寝かせて熟成が良いと思います。
青味が抜けて、少し赤く色付きかげんなにると、その時が美味しく味わえるジャストポイントです。



食感としては、クロメバルよりウスメバルに近い方向で、どちらかというとまったり系の歯触りのお刺身です。
脂の乗りはさほどでもなく、さっぱり系だけど、旨味は、凄いです。
独特の香味が軽くあり、他のメバルと食べ比べても、ひと口で柳の舞だと識別できるくらいの個性があります。

この旨味、個性が堪らないんですよぉ。。久し振りに味わったけど、やっぱり最高でした




大好きな柳の舞をたっぷり堪能、御機嫌な鶲さんだった筈なんだけど......



好事魔多し



嫌なモノと遭遇しちゃったんですよね。。 アニサキス


魚食主義者の天敵、お刺身好きの人が最も注意しなくてはいけない寄生虫です。
ピンク色、臙脂色の糸ミミズみたいな小さな生物なんだけど、これを生きたまま食べちゃうと、人体で胃や腸の壁を食い破り人間の体内の内蔵までを喰い荒らす恐ろしいモノなんですよね。
胃液でも死滅しない強烈な生命力があり、これに冒されると強烈な腹痛と嘔吐があり、床を転げ回るくらい強烈で、過半数の人は意識を失うほど強烈と言われています。
病院へ担ぎ込まれての処置は下剤とかでは除去できず、切開手術となりそのアニサキスを取り除くしかないと言われています。くわばらくわばら。
でも、これは大袈裟な話しでは無く現実的にかなり被害が出て居るので要注意です。お刺身好きの人は、みなかなり警戒していますけどね。

最も注意しなければいけない種類としては、スケトウダラ。これは9割以上の個体がアニサキスの中間宿主になっていると言われ、事実上生食不可に近い存在です。。
まあスケトウダラのお刺身は、さほど美味しいものでもないし食べる人も少ないと思いますけどね。

そして鮭、鱒、サバ、真鱈、油子(ウサギアイナメ)、スルメイカ・・・、この辺が大変危険とされています。
古代のアイヌ人が鮭は必ず氷雪で冷凍処置して食べる習慣が、アイヌ語でルイベと呼ばれ、現在の料理の手法のひとしになっていたり、
お刺身の薬味に生姜、山葵、大蒜、そして酢〆で味わうのも、その味覚がお刺身と合うというのもあるけど、さほど強烈ではないものの殺菌効果があるという古代人の知恵から来ていると言われてますね。

よく新鮮な魚なら大丈夫、なんて勘違いしている人もいるけど、アニサキスは新鮮なほど元気なんですよ。
大腸菌とか、その他のウィルス性病原菌は鮮度が落ちるほど強烈になり易いけど、アニサキスはそれとは真逆。

完全に火を通した加熱調理なら心配は不要。
お刺身で味わうなら、厚生労働省はマイナス20℃以下で24時間以上の完全冷凍という指針をだしているけど、人によっては、マイナス40℃以下で48時間以上という人も居ます。ただし、このマイナス20℃、40℃以下というのが家庭用の冷蔵庫/冷凍庫で可能なのかどうかは微妙とされています。
クルマの最高出力、再大トルクと同じで、瞬間的にはマイナス20℃、40℃以下に冷却できるものの、その能力を24時間、48時間 連続持続する事は難しいと言われています。
家庭用冷凍庫は省エネ設計が進み過ぎていて、ある程度下がると冷却をストップしてしまう設計とかで、本格的な業務用の冷凍庫のようにはいかないと言われています。
まあ、アニサキスに関しても、その対策についてもわたしは素人なので聞きかじりのあやふやな知識しか無いのですけどね。。
心配な方、興味ある人は、ネットなどで調べてみてね。

まあ、魚介に限らず、肉類、キノコ、野菜など全ての食材は、自己責任の下で楽しく味わいましょう




今日は、そんな事もあり切り分けたお刺身をしっかり確認したり、つっついてみたりしたお陰で、写真はとても見苦しくなってしまいました。(涙目)
お刺身を切り分けて食べた事がある人は当然承知の事だけど、柵から切り分けたお刺身は、切り分けたそのままの順番でお皿に盛りつけるのが基本です。
そうしないと、サイズが不揃いになったり、魚肉の血合いや繊維がひとつづつバラバラでとても見苦しくなっちゃうんですよね。

そんなのもあり、今日のお刺身の並びはバラバラだし、上下ひっくり返ってるのもあったり、まるでノコギリ引きしたみたいに魚肉が荒れてしまったりしています。


しかし、覚悟を決めた鶲さんは、アニサキスにも負けずに、ガッツリ味わい尽くしましたよ

今のところ異常は無いし大丈夫だと思うけど、 もし、明日以降ブログ更新が突然途絶えて音信不通になったとしたら、鶲さんはアニサキスにやられて切開手術、入院したと思ってください。




ちなみに、ヤナギノマイが特別にアニサキス寄生が多い種類と言う事では無いですよ。
どのお魚にもあり得る事。一応ヤナギノマイの名誉の為に記しておきましょう。

ちなみに その2
最近、タレントの本上まなみさんのエッセイ読んでたら、サバを捌いたら糸ミミズみたいなのがゴニョゴニョみたいな記述があったけど、
結構アニサキスと出逢うのは確率的に高いのよ。出逢いたくないけどね。。





っと言う事で、今日はここまで。

明日も元気にブログ更新できますように。。


じゃあまたね~





◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

最後まで読んでくれてありがとう。

アニサキス怖い~っと思ったら ↓ ぽちっ。↓ 鶲さんは根性あるなぁ、っと感心したら、ぽちっ ↓ 物好きだなぁ、って呆れた人も ぽちっ↓

にほんブログ村 料理ブログ 魚料理へ

何時も応援ありがとう。これを励みに、もう少し頑張ります。



にほんブログ村 魚料理
人気ブログランキング 家庭料理


最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
無事を祈ります (鎧目張)
2015-01-11 11:31:55
おはよう。
おぉ、姫は流石に根性あるね。
これは魚食主義者は避けて通れない試練。
キノコ好きは、何度当たってもキノコを食べ続けるというのと同じだな。

僕も、年に数回はアニサキスと対面するなぁ、合いたくないけど。サバの場合が多いなぁ

アニサキス被害の大半はスルメイカだといわれているね。
生のゴロを軽く甲肉と和えて塩辛もどきのゴロ和えにして味わう、コレで食らっちゃう。

アニサキスが認められたら、内蔵の生食は諦める
腹身は加熱調理に回して刺身では食べない
背身は、丹念に目視して、覚悟を決めて食べる
気休めに、たっぷりの生姜、大蒜、山葵で味わう
食べ終わったら、神棚に真摯な態度でお祈りする

以上が僕のアニサキス対策です。
年に数回あるけど、未だに切開手術までなって無いから少しは効果があるのかな
それとも単にウンが良いだけなのかもしれんが・・・・
返信する
堪らない存在 (Liza_tan)
2015-01-11 13:38:25
鶲さん、おはようさんです。

同郷の柳の舞、鶲さんのイチオシのお魚なので出逢えてよかったね。
うちの方は、冬場はそこそこ入荷があって、美味しいので人気もあります。
一度にまとめて沢山漁獲できないので全国的に大々的に出荷できないと聞いてます。

私は、煮付けにして食べる事が殆どで、とても美味しいです。
メバルの仲間では珍しく個性的な味覚があるので、好きな人には堪らない存在です。

アニサキスは怖いですね。
近所にアニサキスにやられて切開手術した知り合いがいます。
わたしも時々出合うけど、根性無しなのでその場合は、完全に熱が通る様な料理にしてお刺身は諦めます。

内臓に寄生している事が多いので、内蔵、ハラスは要注意です。
鎧目張パパが書いてる様に、スルメイカのゴロに寄生が多いので、
スルメイカのゴロ和えのお刺身などがとても危険だとうちのおばあちゃんも良く言ってました。
返信する
> 鎧目張さん ()
2015-01-12 12:08:26
おはようございます~
パパ、今日もコメントありがとう。(^_^)

アニサキスには悩まされますね。
パパの5つのアニサキス対策、わたしも似たような感じです。
最終的には神頼み。日頃の行いの良し悪しが運命を分ける事になねのかもね。

スルメイカのゴロで食らうというのは一番あり得そうな事ですね。
私は、生のゴロ和えの場合、必ずゴロを冷凍してルイベにしてから解凍して使ってます。
それで完璧とはいかないけど、かなり効果的だと思ってます。。
返信する
> りざたん ()
2015-01-12 12:09:02
おはよう。今日で三連休も終りです。

りざたん宅の浦の海から嫁いできたヤナギノマイ、とても美味しかったわよ。
独特の風味があって個性的な味覚で、忘れられない存在なんですよね。
新鮮なのが頻繁に入手できる環境では無いので、余計に憧れます。

うちのお婆ちゃんもかなりま魚食系だったけど、りざたんのお爺ちゃん、お婆ちゃんも魚食系老夫婦だったみたいですね!
返信する

コメントを投稿