生徒の居ない校舎にひっそり咲く向日葵や夾竹桃。主人公の生徒が来ない校舎だけに、入学式頃に咲くサクラとか秋の銀杏などと違い、ちょっと印象が薄い。
ガランとした校舎の風景。
私の中学生時代は高校と受験という重荷があった。夏休みは合格の決め手と叱咤激励されて、暑い教室などで勉強をした。大嫌いな国語(当時の成績は5段階評価で2か3)の成績を上げなければ、ままならぬ状況であり、まじめに勉強した。
国語は、長文の選択問題が不得手だった。長文を読んでいると、いろいろ想像が駆け巡り、どれが正解か訳が判らなかった。父も祖父も理工系で、何となく自分も理工系という先入観が国語を苦手にしたこともある。
今でも目をつぶると当時勉強していた問題集が目に浮かぶ。
高校受験をこなし、第一希望の高校に何とか入学した頃、中学同級生で一緒に進学したA君に受験のときにどのような勉強をしたか訊かれた。中学の後輩に、受験成功談を話すためにいろいろ訊いているとのことであった。私は自分の国語の経験を話した。
それから数ヶ月して、A君は突然自殺された。
親しくは無かったけれど、A君の死は当時ショックであった。私とA君の接点は同じ中学、同じ高校に進学したということだけである。幼馴染でもなく、同じようにキリスト教を信じていたわけでもなかった。
ガランどうの校庭の隅に咲く向日葵、A君のために祈ろう。
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