イキイキと生きる!

縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

こころの深層への旅 (他者との関係性とストレス曲線 4/10)

2017-10-31 | 旅・雑記帳

 ちょっと日常を離れて、未知の旅をしたい。季節が良くなり、体調も戻ってきたのか、そんな好奇心というか欲望が激しくなってきた今日この頃である。

 昨日は、Aさんからオーストリア・ウィーンの旅のお話しをお聴きした。単なる観光旅行も素敵であるが、趣味というか強い関心に裏付けられた旅行はさらに奥が深く、素敵だなとあらためて感じた。

 私も5年前に、中欧を旅行した。観光旅行であったが、二つほど自分にとって関心があるところに行った。一つは「生き甲斐の心理学」の恩師U先生に勧められた、フロイトの胸像があるウィーン大学。そしてもう一つはフランツ・カフカのいたチェコのカフカ記念館であった。カフカは大学生のころに一時熱中した小説家で、今は余り興味はないものの自分の生育史上の出来事として気になったのである。

 今、私は「生き甲斐の心理学」の勉強や普及、日本の原型ともいえる7-8世紀の持統天皇の時代、さらにもっと古い縄文時代、小説などの著作に関心を持っていて一見支離滅裂。しかし、自己弁護のためによく考えると、今私を取り巻く様々な現象の奥というか深層というか、そんなところへの心の旅なのかなと思う。

 この数日、先月に久しぶりのお会いしたBさんの影響もあって、「コフートの心理療法」(中西信男著 ナカニシヤ出版)を熟読している。並行して持統天皇に関係する本を読んだり、さらに東京の縄文遺跡に関係する本も読み実際に出かけたりし、支離滅裂的なのだが、不思議なことに点が線に、線が面にといったように何かが繋がってきているように、最近感じている。

 「コフートの心理療法」の初めのほうには、フロイトに関する説明が書かれていた。フロイトの人間観、「生き甲斐の心理学」にも影響の大きいロジャースの人間観が対比されているところは唸ってしまった。しかしフロイトの人間観を考える上で、フロイトのウィーン大学での学生時代の胸像への憧れ(ウィーン大学の中に、ウィーン大学が輩出した偉大な学者の胸像などが置かれている場所がある。フロイトはそこで自分記念が設置されることを夢見たそうだ)の逸話は面白かった。いくら天才フロイトといっても時代の子なのだろう。U先生からお聴きした話と重なり、無意識の意識化の先駆者であるフロイトの野心や苦労について、考えさせられた。

 フロイト記念館の有名な寝椅子。催眠療法と決別した時期だそうだ。

 コフートは、フロイトの影響を受けた弟子のひとりであるが、第二次世界大戦後の心理学のメッカと言われるシカゴ大学(ロジャース・・も)で助教授をするなどシカゴで活躍されるが、カフカにも興味を持ったようだ。

 フロイトの生きた時代と異なり、コフートの時代はどうも、カフカ的な世界は無視できなくなってきたように思う。非情な権力や自然、官僚主義、・・・に晒されることによりへんになる世界。自己愛の問題が顕著になる時代と言えるかもしれない。

 この現代的な問題を考える中で、ふと持統天皇を想う。持統天皇は6-7世紀の人とはいえ、非情な権力、官僚主義(律令)、と深くかかわったある意味先端的な方である。不思議に超現代的な方かもしれない。

 ところで、こころの深層への旅に関しての注意事項を、もう一度・・・私は、運よくU先生に出会うことができ、自己分析もある程度してきたが、これは当初の予想と違って、結構楽しい旅であった。こころの問題は決して無理をしない。できるところを行い、時を待つ。このスタンスはデリケートで傷つきやすいこころの問題を扱うときに重要かもしれない。

 小学校のころに愛読した、東海道中膝栗毛。まじめな志はあっても、旅は楽しまなくては!

 大國魂神社の裏の大イチョウ。さらにこの裏(南側)には縄文遺跡もあるという。

 

他者との関係性とストレス曲線 4/10

にほんブログ村 ライフスタイルブログ 生き方へ 人気ブログランキングへ <・クリック応援いつも感謝しています!

 ------------------------------------------------------------

縄文中期の関東・中部地方を中心にした愛と魂の物語です。

「縄文小説 森と海と月 ~五千年前の祖先の愛と魂~」購入方法

1.紙の本の入手については・・・

  四ツ谷サンパウロ書房さんへ 定価(1,500円+税)送料別。

  電話:03-3357-8642(書籍・視聴覚)

    住所:〒160-0004 東京都新宿区四谷1-2  

2.電子書籍版は定価(1,000円+税)でアマゾンさんで、

  Kindle unlimitedでも読めます。サンプルもあります。

縄文小説 森と海と月: 五千年前の祖先の愛と魂

森 裕行


  なお、カスタマーレビューを書いていただけると励みになります!

 尚、私の電子書籍は現在この縄文小説だけです。同姓同名の方の

 著作がありますのげご注意ください。私の著作の確認はこちら

 ------------------------------------------------------------

+++スマートフォン等のブログ表示で心理学関係の広告が掲載されることが

ありますが、私が推薦しているわけではありません。ご注意ください。 

 

 


暗い過去にとらわれないで今に生きる (他者との関係性とストレス曲線 3/10)

2017-10-28 | 第三章「無意識の世界」

 誰にでも辛い記憶というのがあるようだ。幼年期、少年少女期、青年期・・・。それは普通にあると思われるが、何故か満ち足りている幸福感を味わうべき時に、辛い思い出が無意識的に顔を出す。本当は稀な幸福感を楽しめばよいのに。この幸福感から逃げ出すような癖は、自覚すると治るとも言われている。

 また、辛い時の記憶を時にのんびりと俯瞰し、新たな解釈を得るのも良いかもしれない。今朝の私の場合は、どういうわけか18歳、19歳のころの辛い記憶がよみがえった。確かにつらい経験であったが、もう少し俯瞰すると、20歳の時の大きな気づきというか特異点があり、V字状に活力のある時期に向かっている。そこから考えると、辛い経験は意味あることに変わってくる。

 これは一例であるが、過去に振り回されて、今ここの大事な時を無駄にしないためにも、頭の切り替え、再解釈は大事だと思う。

 さて、持統天皇の和歌は確実なものもあるが、そうでない歌もある。そんな歌の一つに次の歌がある。

 飛鳥の明日香の里を置きて去(い)なば君が辺(あたり)は見えずかもあらむ 
 (万葉集1、78)

 これは、一般に元明天皇が藤原京から平城京に移る際の歌とされているが、土橋寛著の「持統天皇と藤原不比等」(中公文庫 2017年)によると、作者は太上天皇、持統天皇の歌とし、君が辺を藤原不比等の住居大原付近と解釈されている。つまり持統天皇が藤原不比等を政治的パートナーとし、藤原京に移転するときの歌というのだ。

 丁度この時期は、持統天皇が天武天皇崩御の後の混乱から立ち直っていく時期と重なるが、ある意味幸福感を感じてよい移転なのに、何か不安感が漂っている。持統天皇の幼少期からの出来事を考えると、幾つも辛いことがあったと思われるのだが(祖父の惨殺、実母の死、実父(天智天皇)の死、壬申の乱の悲劇、一夫多妻の天武天皇に嫁ぐことによる辛さ、甥の大津皇子の謀殺など)、それが幸福を感じてた経験と対比され、無意識に幸福の後の不幸への不安を抱いてしまう。

 しかし、その後の藤原京で歌ったと思える、有名な名歌はどうだろうか。

「春過ぎて夏来るらし 白たへの 衣干したり 天の香久山」

 過去のしがらみを振り切り、今ここに生きる女帝の清々しさではないだろうか。もし先の歌の土橋説に従うとすると、潜在していた無意識の世界の辛さを、どこかで解消したようにもとれてつじつまがあうようだ。

 他者(身近な人達、あるいは神仏、いろいろな関係が含まれる)と自分の関係性、無意識の世界まで含めると奥が深い。

他者との関係性とストレス曲線 3/10

にほんブログ村 ライフスタイルブログ 生き方へ 人気ブログランキングへ <・クリック応援いつも感謝しています!

 ------------------------------------------------------------

縄文中期の関東・中部地方を中心にした愛と魂の物語です。

「縄文小説 森と海と月 ~五千年前の祖先の愛と魂~」購入方法

1.紙の本の入手については・・・

  四ツ谷サンパウロ書房さんへ 定価(1,500円+税)送料別。

  電話:03-3357-8642(書籍・視聴覚)

    住所:〒160-0004 東京都新宿区四谷1-2  

2.電子書籍版は定価(1,000円+税)でアマゾンさんで、

  Kindle unlimitedでも読めます。サンプルもあります。

縄文小説 森と海と月: 五千年前の祖先の愛と魂

森 裕行


  なお、カスタマーレビューを書いていただけると励みになります!

 尚、私の電子書籍は現在この縄文小説だけです。同姓同名の方の

 著作がありますのげご注意ください。私の著作の確認はこちら

 ------------------------------------------------------------

+++スマートフォン等の表示で心理学関係の広告が掲載されることが

ありますが、私が推薦しているわけではありません。ご注意ください。 

 

 


出会いを多様に楽しむ (他者との関係性とストレス曲線 2/10)

2017-10-27 | 第三章「無意識の世界」

 持統天皇について、そろそろ勉強し始めなければと思い、今まで集めた本のいくつかをパラパラとめくっていた。

 持統天皇は、天智天皇や天武天皇の影に隠れ、現代につらなる日本の原型を構築した政治家としては、やや目立たない存在であったが、それにも関わらず沢山の人が注目している。

 歴史家や小説家、漫画家など多彩であるが、特にフィクションの分野では、持統天皇を魔女のように描く人もいる反面、聖女というか好意的に描く人もいたりする。もちろん才覚に溢れているという点で評価が安定しているけれど。

 持統天皇の生い立ちを考えると、実に複雑な生育史なので、確かに魔女的に捉えても聖女的に捉えても、おかしくはないが、その差は何処からくるのか・・・興味深いところである。もちろん、1300年以上前の方なので、直接会うことができない。恐らく評価する側の人間の生育史のフィルターの問題ではないだろうか。

 世の中、持統天皇に限らないが、ある特定の人やモノへの評価は実に多様なものである。それが普通なのだろう。しかし、私を含めて人間は、ある評価に固執してしまいがちだ。また、他者の評価の影響も受けやすいということもある。

 「生き甲斐の心理学」を学び、臨床心理学を学んでいくと、ある人との出会いとかお付き合いにおいて、他者の一般評価から遠ざかろうとする傾向がでてくるようだ。なるべく直接的な出会いとか交流を通しての経験を大切にするようになる。

 さて、先日の秩父散策。何人かで訪問したが、楽しみ方は人それぞれのようであった。飲食を楽しみにする。柿などの植物に幸福感を求める。神社でのおみくじに興味をそそる。縄文時代の雰囲気を探す。・・・いろいろである。しかも大人の散策であるので、目当てのお蕎麦屋さんが閉まっていても、別の楽しみを見つけたりする。特に何かに固執をしないのが大人なのかもしれない。それ故、秩父を大いに楽しむことができる。

他者との関係性とストレス曲線 2/10

にほんブログ村 ライフスタイルブログ 生き方へ 人気ブログランキングへ <・クリック応援いつも感謝しています!

 ------------------------------------------------------------

縄文中期の関東・中部地方を中心にした愛と魂の物語です。

「縄文小説 森と海と月 ~五千年前の祖先の愛と魂~」購入方法

1.紙の本の入手については・・・

  四ツ谷サンパウロ書房さんへ 定価(1,500円+税)送料別。

  電話:03-3357-8642(書籍・視聴覚)

    住所:〒160-0004 東京都新宿区四谷1-2  

2.電子書籍版は定価(1,000円+税)でアマゾンさんで、

  Kindle unlimitedでも読めます。サンプルもあります。

縄文小説 森と海と月: 五千年前の祖先の愛と魂

森 裕行


  なお、カスタマーレビューを書いていただけると励みになります!

 尚、私の電子書籍は現在この縄文小説だけです。同姓同名の方の

 著作がありますのげご注意ください。私の著作の確認はこちら

 ------------------------------------------------------------

+++スマートフォン等の表示で心理学関係の広告が掲載されることが

ありますが、私が推薦しているわけではありません。ご注意ください。 

 


ついてないと思うとき・・・(他者との関係性とストレス曲線)

2017-10-25 | 第三章「無意識の世界」

 大変だった小説修正作業も終わり、秋からの職場も順調で良いことばかりのような最近だったが、この一週間、何かついてないことが続発した。

 新しい気に入っていた傘が、雨の中歩いていたら突然壊れ、傘を畳もうとしても畳めない珍事。何か魔が差したような間違いをしでかす。そして、昨日は楽しい秩父散歩の最中に靴の底がはがれた。

  一時はテーピングまで(笑)

 運が良いことに、珍事や間違いは、周りの方々の暖かいサポートもあり、全て問題なく流れて行った。

 しかし、今朝、U先生のテキスト「生き甲斐の心理学」を読んでいたら、プロセススケールの「関係性の仕方」が気になった。これは、幸せの絶頂?を経験したあとに、大きな不幸を経験することで、無意識に論理的には無関係な親密な関係を避けたりする心理現象である。ちょっと病的な現象といってもよい。

 人生山あり谷ありで、日々幸福感のときもあればウツのときもあるのが普通なのだが、こころの流れが変になり、本来幸福感を甘受すべきときに抑圧してしまう。

 自分自身の大きな幸福のあとの不幸・・・の事例を考えると、このテキストのケースが身に迫ってくる。

 ところで、昨日の秩父散歩はとても良かった。巡礼の旅は良いものだ(私はカトリックなのであるが)。

       

  

他者との関係性とストレス曲線 1/10

にほんブログ村 ライフスタイルブログ 生き方へ 人気ブログランキングへ <・クリック応援いつも感謝しています!

 

------------------------------------------------------------

縄文中期の関東・中部地方を中心にした愛と魂の物語です。

「縄文小説 森と海と月 ~五千年前の祖先の愛と魂~」購入方法

1.紙の本の入手については・・・

  四ツ谷サンパウロ書房さんへ 定価(1,500円+税)送料別。

  電話:03-3357-8642(書籍・視聴覚)

    住所:〒160-0004 東京都新宿区四谷1-2  

2.電子書籍版は定価(1,000円+税)でアマゾンさんで、

  Kindle unlimitedでも読めます。サンプルもあります。

縄文小説 森と海と月: 五千年前の祖先の愛と魂

森 裕行


  なお、カスタマーレビューを書いていただけると励みになります!

 尚、私の電子書籍は現在この縄文小説だけです。同姓同名の方の

 著作がありますのげご注意ください。私の著作の確認はこちら

 

 

 

 

 

 


ブレない人 (本音を知る 10/10)

2017-10-23 | 第三章「無意識の世界」

 昨日の選挙速報(といっても、20:00の段階でほぼ決まったような報道に唖然)をだらだらと観てしまい、今日はなんとなく睡眠不足の一日であった。

 私がどの政党をどう評価しているかは別として、今回特に考えさせられたのは、政治家のブレの問題であった(もちろん各政治家の立場によってブレが目立ったり、そうでなかったりするマスコミの報道の問題は大いにあると思うが)。私達が期待している政治家は私利私欲に走ったり、世の出来事にいちいち付和雷同する政治家ではなく、私達のために働く、コミュニティの役割期待をきちっと果たせる政治家なのだと思う。当然ながら、傍で見ててもブレない、自分の魂、頭で考える政治家である。

 政治家だけではないが、役割とはその人の置かれている目標(役割期待)に、近づこうとすることだと思う。その中で、役割を担う人は理想と現実のギャップに立ち向かい、理想に近づくよう奮闘努力をする。そのベクトルは、個人の本音に基づいたアイデンティティや与えられた役割期待と深く関係する。

 私は政治家ではないが、自分の役割をきちっと担い、働いているかどうか?そんな、辛い自問自答を時々する。家庭の一員として、職場の一員として、団体の一員として、ボランティア団体の一員として、コミュニティの一員として・・・これは、意外にも自分のことを深く知っているかどうか。そんなことに深く関係しているように思う。ブレず、地味に・・・そして、自分の役割をより深く認識することは、自分をより深く知る事でもあると思う。

本音を知る 10/10

にほんブログ村 ライフスタイルブログ 生き方へ 人気ブログランキングへ <・クリック応援いつも感謝しています!

 

------------------------------------------------------------

縄文中期の関東・中部地方を中心にした愛と魂の物語です。

「縄文小説 森と海と月 ~五千年前の祖先の愛と魂~」購入方法

1.紙の本の入手については・・・

  四ツ谷サンパウロ書房さんへ 定価(1,500円+税)送料別。

  電話:03-3357-8642(書籍・視聴覚)

    住所:〒160-0004 東京都新宿区四谷1-2  

2.電子書籍版は定価(1,000円+税)でアマゾンさんで、

  Kindle unlimitedでも読めます。サンプルもあります。

縄文小説 森と海と月: 五千年前の祖先の愛と魂

森 裕行


  なお、カスタマーレビューを書いていただけると励みになります!

 尚、私の電子書籍は現在この縄文小説だけです。同姓同名の方の

 著作がありますのげご注意ください。私の著作の確認はこちら