イキイキと生きる!

縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

言葉のイメージ喚起力!

2009-10-31 | 第一章「意識と知覚」

 575・・・の言葉の喚起力。現代でも詩と言えば日本では、俳句、短歌がポピュラーである。日本人の魂を揺さぶる不思議な力があるのではなかろうか。最近、インドでも575の母音のリズムがあることを知った。575の調べは日本人に流れる古代からの調べかもしれない。

 さて、八王子カウンセリング勉強会で、感情のことを勉強したときに、2-3回石川啄木の短歌を使ったことがあった。反応が予想以上であり、啄木の素晴らしさをその時あらためて認識した。啄木の「一握の砂」は、著作権が無くなっているのか(没後100年くらい?)、インターネットで簡単に見ることができる。「一握の砂」

 その詩集は、551集録されているが、実に見事な詩ばかりである(一部誰でも知っている有名な詩もあるが、それ以外の詩も実に素晴らしい)。そして、何かイメージが鋭く喚起され、人それぞれの、その時のピッタリくる詩が見つかりやすい。このような詩集は私が知る限りない。

 この章は意識と知覚である。自分の意識や知覚は、それこそ意識しないと漠として判らない。静かな池に投げた小石が波紋を起こし、水を意識させるように、ちょっと「一握の砂」を毎日、ざっと読みながら、気になることを書いてみたい。それも一つの視点ではなく、私の今と、例えば高校生くらいの若い時の二つの視点から考えるなど重ねることができたらと思う。

 その中で、自分の知覚や意識の構造を見つめ深めていきたい。

 啄木は20歳台で結核で夭折し、もう100年近くの時が流れているが、とても現代的でもある。

(一握の砂 1/16) 

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親密さからの逃走!

2009-10-30 | 第一章「意識と知覚」

 50年以上生きていると、様々な人との出会いや別れがあることに気づく。

 そして、ある人ととは親密な関係となり、こころを許し楽しいひと時を過ごす。そのままの関係を継続できる幸せもあるが、ある方は帰天したり、ある方はちょっとしたことが原因で喧嘩別れのようになってしまったりする。

 楽しいひと時の後の、思いだしたくもない出来事。その明暗が激しいとき、こころの深層に「親密さを危険なものとして避ける」そんな傾向(深層意識)が忍んでくるようだ。誰にでも大なり小なりそういった傾向・時期があるのだろう。私も例外ではない。

 ただ、自分の今までのうん十年の人生を考えたりすると、確かに厳しい谷もあるが、支えてくれる親密な人もいたり(意外と気付かなかったりするが)で、極端に親密さを恐れることはちょっと変だと思う。人はとても多様だし、去る人もいるが、出会いもある。

 こころの健康度を測る、最後の7番目の尺度は「関係の仕方」。「親密な関係は危険なものとして避けられる。」が(底)。「瞬間的体験過程にもとづき開放的に自由に関係をもつ。」が(高)。

(イキイキ度 8/8) 今回のテーマで「生き甲斐の心理学」(植村高雄著)34P~47Pを参考にしています。

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自分からの逃走!

2009-10-29 | 第一章「意識と知覚」

 昨年の夏から秋。高校の時の一年先輩の内田樹の著作を読み続けていた時期があった。そして久し振りに、まだ読んでいなかった「下流志向」(講談社)を読んだ。

 これを読んで、学ばない子供たち(学びからの逃走)。二ート(労働からの逃走)。・・・を思索した。自分にもいろいろ思い当たる事例があった。流動的な時代、ひとごとではない問題だ。

 フロイトの14の防衛機制の中では、逃避の問題なのだろう。、逃避は自分の責任を回避してしまうことで、人に迷惑を掛けたり、自分の人生を不毛にしたりする。そういう問題点などがあるが、勿論、防衛機制で自分のこころを守る利点がある。自分も逃避によって健全性を維持できたこともある。

 そして、逃避の機制が現代の物質主義の流れの中で、異様に社会現象と繋がってきているように思えてならない。

 さて、プロセススケールの6番目は「問題に対する関係」。まさしく、この逃避の問題である。「問題を外部的対象物として見なくなる。問題のある側面の中に生きている。」が(高)。「問題が認識されない。自分を変えようとする要求がない。」が(底)。

 自分を取り巻く問題。潜在的には無限にあるようにも思う。しかし、うまく出来ているのだろうか、自分が今すぐ浮かぶ問題は15くらいである。

 そのうち、自分の人生を豊にする問題もある(悔いのない人生のための)。こうした問題は、不思議にすぐやらなくても何とかなる問題である。そういう問題が本当は重要。私の経験では、今できなくても良いが、こころのどこかに残し、時々思い出すべき問題だと思う。時が来て、その問題が解決できることもある。

(イキイキ度 7/8) 今回のテーマで「生き甲斐の心理学」(植村高雄著)34P~47Pを参考にしています。

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鶏頭の行列はお好き!

2009-10-28 | 第一章「意識と知覚」

 霊魂とか魂のことは誰にも判らないはずであるが、それについて、一度も考えない人は稀であろう。死んだらどうなるのか?魂はあるか?

 たまたま、手塚治虫のファウスト3部作(ドイツ人のゲーテが記したファウストを題材にした漫画)を現在手にしている。不思議なことに手塚治虫は作家活動のはじめの20歳台に「ファウスト」、40歳台に「百物語」、そして60歳の未完の遺作「ネオ・ファウスト」。ファウストの最後は有名な魂の救済の話で終わる。

 さて、手塚治虫がどのような霊魂や魂を信じていたのかは興味があるものの、具体的な定義は書かれていない。魂の定義では、U先生から教えていただいた一つの定義があるが、それを何年も噛みしめていると、だんだんその定義が好きになってくる(身についてくる?)。その定義は以下である。

 「魂は愛そのものであり、老いることもなく、病むこともなく、人間の死とともに身体から離れる知的生命体」。人間は生きているときは、こころの奥底の魂は抑圧され、自分でも他人にもよく判らなくても、身体の死を迎えるときに真の愛の姿となる・・・

 この定義を考えていると、世の中の様々な嫌なこと不快なこと、自分の囚われがふっと透明化されるように感じられる。少なくとも、ストレス曲線は軽減すると思う。

 閑話休題。プロセス・スケールの4番目は「体験の解釈」である。例えば、先日行った相模原公園の花壇で見かけた鶏頭。

 この写真を見て、どのような気分になりますか?季節を感じて嬉しくなる人。鶏頭はどうも好きになれないと思う人。この写真は鶏頭なのだが、ひょうきんな感じだと思う人。様々だと思う。

 私は、生育史の関係からくるのか鶏頭が嫌いで、いつも抵抗がある。ただ、何かこの花壇の写真、ヒョウキンで憎めない感情が湧く。

 「公共の花壇に鶏頭はやめてほしい」という考え(構成概念)が、微妙に変化し揺れる。

 鶏頭によってある構成概念が生じるが、それが動かしがたいもののように思えたり(底)、反対にその概念が一時的に柔軟に変更可能であったり(高)。個人のイキイキ度はその時々に変化する。今は私は、たまたま底ではない。

 ある出来事により、構成概念が心底動かしがたい壁のようなものとなり、苦悩にあえぐ!そんな、底の状態も、私も経験した。

 今日のように、底でない時は良いとして、自分が底となる時も将来確実にある。

 その時は、 「魂は愛そのものであり、老いることもなく、病むこともなく、人間の死とともに身体から離れる知的生命体」など、壁に隙間を与えるような言葉を思い出せればと思う。 

(イキイキ度 6/8)

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こころを伝えたい!

2009-10-27 | 第一章「意識と知覚」

 言葉は不思議である。いつの間にか学んで、使えるようになる。特に日本語文法を幼いころに勉強したのではないが、日本語が使える。

 自分の口に出す言葉。口には出さないが確実に心の中で意識した言葉。

 ロジックを綿密に考えてから発する言葉(実感がなかったり)。関心を呼ばないステレオタイプの言葉。こころの流れの中で、自然に流れるように湧き起こる言葉(本音の含有率が高い)。こころの流れと言葉が同期しているとイキイキしてくるようだ。

 第4番目の尺度は、「自己の伝達」である。伝達が欠けている状態を(底)、豊な自意識を望むがままに(状況を考えて本音をストレートに表現しないということもある)伝達できるのが(高)である。

 家庭でも仕事場でも、こころに沁み入る言葉を聴くこともあるし、語ることもあるだろう。あるいは、打てば響くように、ちょっとしたことに素早く反応できる方もいる(高なのであろう)。

 20歳台で会社に入り、初めてセールスに出たころ、尊敬している上司に「今日は挨拶回りに行ってきました。」と言った時。即座に「挨拶ではないだろう、営業に行くのがあなたの仕事だよ。」と、優しく注意された。逃げている自分を、きっと感じて素直な感想を述べられたと思う。身にしみた言葉であった。

 さて、相手にうまく伝達するのは、結構修行が必要かもしれない。暖かいユーモアやタイミングも必要かもしれない。さらに、自分の力というよりも、不思議なサムシングで伝達が成功することも。

(イキイキ度 5/8)

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